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2007/08/05

「ちょっと一言」お金を払えば何を要求してもいいのか?

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     「ちょっと一言」 こころの栄養       2007/8/5
                               第84号
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■皆さん、こんにちは。
 
 いつもお読みいただきありがとうございます。  

 今日は「教育とお金」についてお話しします。


■ 【 三尺下がって師の影を踏まず 】

 昔はこの言葉に代表されるように、先生は尊敬の対象でした。

 ところが最近は、先生がお金をもらって教育をしている職業の

 一つとして見られているように感じます。

 (もちろん生きていくためには、お金も必要ですから、ボランテ

  ィアでは成りたたず、職業にはなるのですが)


 私の幼稚園時代からの友人に小学校の先生が二人います。

 昨年同窓会で会ったときに、偶然にもこの二人が同じことを言

 っていたのが、とても印象的でした。  

 
 彼らは私にこう言いました。 

 「俺は、出世や金儲けに興味はないんや」

 「出世や金儲けがしたいんやったら、教師になってないわな」

 「ただ、子供が好きで、子供の力になりたいだけや」

 と。

■今でも、学校の先生になる人にはこのような考えの持ち主が多

 いと思います。


 ところが、最近は世間の親たちが自分たちの社会感覚で先生を

 見るようになってきました。

 
 【 税金で雇っているのだから、雇い主のいうことを聞けと 】


  
 ある私立の学校でこんなことがありました。

 担任の先生が一人の生徒が騒いでいるので注意しました。

 「静かにしなさい。勉強をしにきているんでしょう」

 するとその生徒が答えました。

 「先生、先生にはぼくらがお金を払っているんやで。勉強する

  かせえへんかは、ぼくの自由や」

 「お母さんもそう言うとったわ。先生にしかられたらそう言え
 
  と」

 この生徒は、まだ小学5年生でした。

 担任は、その生徒に言いました。

 「そうか。確かに勉強せえへんのは君の自由やな」

 「でも、他の人の勉強する邪魔をする権利は君にはないで」

 「外に出ていなさい」
 
  
 翌日、かんかんに怒った母親が学校にやってきました。

 そして、校長と昨日の担任の先生が呼び出されました。

 「お金を払っているのに外に立たせて勉強させないとはどうい

  うことですか。それに勉強するかしないかはうちの子の自由

  ですから、強制しないで下さい」

 「おたく、教え方が悪いんじゃないですか。私がいればいつも

  おとなしく勉強する子なんですよ」

 
 その言葉を聞いて、校長がすぐに笑顔で答えました。

 「そうですか、お母さん。ご希望がよく分かりました。では、

  お母さんのご希望どおりに、お子様を教育しましょう」

 「お母さんの保護がなければ生きていけない、そして社会に

  出たらまったく役に立たないように教育すればいいんです

  ね」



■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

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【 お金を払えば何を要求してもいいのか? 】
────────────────────────────────

■教育は親のオーダーメイドでするものではありません。

 そして子どもを親のロボットにするものでもありません。


 その道のプロである先生が、その子どもに一番いいと思う教育を

 するものです。

■本田宗一郎さんが、著書のなかで

 「お金を一銭でももらえば、もらった者の負けだ」

 と言っておられます。

 これは、企業や商売では肝に命じなければならないことです。

 ただ、人の教育については、少し違うような気がします。

 人の教育は社会のために必ず必要なことであって、それを教育を

 志す先生にお願いした、ということでしょうか。

 
 もちろん、先生にその志のあることが前提です。
 


■さて、いつものように、ここから私の学生時代の経験をモデルに
 脚色を加えた青春物語
 
   【うしのフットボール】です。

 今回は84回目です。参考のために83回目も掲載しておきます。
  
 決して、フットボールの技術指導ではありません。

 田舎で若者がフットボール部を作って、僅か2年で関西大会出場
 を果たした物語です。

 (脚色を加えていますので、登場人物等は架空のものです)

■この物語の中にも生き方のヒントが、たくさんでてきます。
 がまんして読み続けてください。
 
 ではどうぞ。

───────────────────────────────
      【 うしのフットボール 】 第84回
───────────────────────────────

【 前回分 】

 「レディ・セット・ダウン、ワン」

 プレーが始まった。

 またもオプションプレーである。みんさんは、ボールを持つと、

 いつものように右へ走りだした。

 市立西宮の選手は、みんさんを警戒して集まってきている。

 そしてまさに、市立西宮の選手の右手がみんさんの腰にかかろ

 うとしたとき、みんさんはボールをぎそくにピッチした。

 当然、ぎそくのまわりにも、守備選手が集まってきていた。

 スタンドの皆はタックルされると思った。

 ところが、次の瞬間、ぎそくが持っていたボールを前に投げた。

 いつの間にか、オプションでフェイクしたぜんが守備ラインを

 こっそりと抜けて、ゴールエリアで待っていたのである。

 ぎそくの投げたボールは、ふらふらとしながら高く上がり、回

 りにだれもいないぜんの手の中にストンと落ちた。

 「ピー」

 レフェリーの笛がなった。

 タッチダウン。

 21対19である。

 ここで、トライフォーポイントをプレーで決めて2点をとると
 
 同点となる。

 観客席からは、大きなどよめきが聞こえている。

 ハドルがとけて、全員がセットした。

 すぐにどよめきが消えた。

 水を打ったような静寂のなか、みんさんのコールだけが響いた。

 

【 84回 】


 「シックス・ツー、シックス・ツー、レディ・セット・ダウン、

  ワン、ツー」

 ボールが動き出すと同時に三木高校のラインは、相手をブロッ

 クせずに横に寝そべった。

 守備選手は勢いよく当たろうと前のめりの姿勢になっていたた

 め、不意をつかれて皆転倒した。

 守備ラインが全員倒れて前方に視界が広がったみんさんは、右

 端から斜めに走りこんでくるフランカーの南川めがけて正確に

 ボールを投げ込んだ。

 そのボールを南川はゴール内でしっかりと受け止めた。

 経験を積んだ南川の手は、もう春のように緊張でこわばること

 はなかった。

 「ピー」

 笛が鳴ると同時に大きな歓声が湧き上がった。

 2点コンバージョン成功。

 同点。

 残り56秒。

 三木高校が勝つには、次のキックオフで、オンサイドキックを

 するしか選択肢はない。

 敵陣深くに蹴りこんで、相手方にボールを渡せば、4回の攻撃

 で時間を消費されてゲームオーバーになってしまうからである。

 キックオフで蹴られたボールは、パントと異なり本来フリーボ
 
 ールである。

 すなわち、早くそのボールを確保した側に攻撃権が与えられる。

 だから、少しだけ前にボールを蹴ってそのボールを自分たちで

 確保すれば、攻撃権がとれる。

 ただ、成功する確率が少ないので通常は、敵陣奥深くまでボー

 ルを蹴りこむ。


 オンサイドキックが成功すれば三木高校には続いて攻撃権が与

 えられる。

 攻撃権を取ることは勝つための絶対条件である。




  (次回に続く)

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 最後までお読みいただきありがとうございました。

  

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   発行者 (株)ナレッジストア 
      岩崎吉男    mag@knowledge-store.jp
      技術士(電気・電子)
 
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