2008/05/14
●世界自然遺産の町「知床・しゃり発」メールマガジン
━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━ 【知床・しやり】通信 ■ ■知床・世界自然遺産■ ■ ■ vol 44 ■ ■ ■ ■ ■ 2008/5/ 13発行 ■ ■ ■ ■ ■ HP「知床・しゃり発」http://www.sharicho.jp/ ━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━ 日本の最東端「知床・しゃり」から*365日の生活*風向明美な四季・ 「田舎の議会」を議会の内側からレポートし地方と中央に繋がる政治の ミニ・ニュース報告する 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ■水と緑・・森繁久弥(文) 〜土倉の中から(移転整理資料)〜 忘れられない文章があります、森繁久弥氏と親交が深かった、斜里町商工会第 2代会長の滝川一馬さんからコピーさせて戴いたと記憶しています。森繁久弥氏 の「水と緑」と題した一文です。 “水と緑” 自刃せし 魂よいづくぞ 花あらし 塚も泣けよと 降りしきるなか 6月梅雨の名古屋公演は、御園挫に「孤秋の岸」を開けた。濃尾三川、木曽、 長良、揖斐川、の氾濫は、昔からこの時期にこの地帯に惨禍をもたらし、この穀 倉の地の住民は涙の中に誰恨む術もなく泣いたのである。 徳川幕府は目の上のコブの薩摩藩の力を弱めようと、この治水工事をやらせるの が、この物語である。杉本苑子さんの直木賞受賞作品だが、何と男まさりの御性 格か、見事な武士達のセリフに役者は一瞬どころか暫くとまどうほどのものであ った。 杉山義法氏の名脚色と相俟って、素晴らしい芝居が出来上がった。ただ風水害と いうが、あの河川の氾濫のスペクタクル・シーンは映画を取り入れて、客席から アーッ!という歓声がもれる洪水シーンは、昔のキノドラマと違って流石「八甲 田山」や「海峡」を撮った監督だけあって、その特殊撮影に一週間の余を費やし 観客を興奮させたのである。演出の森谷司郎氏も、この芝居が終わって間もなく 、宿痾のガンでこの世を去ってしまわれた。 しかし名作品は残った。 この「孤秋の岸」も来年正月には再び帝劇で再演するが、何と久しぶりに男の客 が多くその人の涙をしぼるのだ。 先日畏才丸谷才一氏が書かれていたが、男がなくような芝居が全く無い、とい うか、歓迎されぬというか、いずれも女座長のマッタルイ不倫の芝居ばかりで、 氏がいわれるように人間的な感動に欠けるものばかりだ。 さて、嬉しかったのは、明治まで箝口令でもしかれていたか、膝元の鹿児島で は、誰も口にしなかったという。あれは天下をとどろかす薩摩隼人たちが、鋤鍬 かついで土方の仕事をしに行ったのだと、勝手に下卑して、総奉行の平田靫負( ゆきえ)の実家など、石をぶつける奴も居たという。 また、あの血と汗の大事業を敢行した武士たちは、町のいじめに耐えかねて島 から島へと逃げた物もあると聞く。明治になって、初めて、東郷平八郎の書が大 きな石碑に刻まれ、百名近い当時の死者も浮かばれたのである。しかしそうとは いいながら、何となく箝口令の後遺症は尾を引いていたのだ。 この度再度の名古屋公演で、あの壮士たちが植えた千本松原が国営公園になっ て水と緑の会館と、大きな塔が出来、この三川を見下ろす景観をほしいままにす ることになった。そして何と私が選ばれて名誉館長になった。いささかカド違い の感なきにしもあらずだが、これも芝居のお陰であろう。 国営公園 http://www.mlit.go.jp/crd/city/park/gyomu/p_kokuei/nihon/index.html 国営公園、これは国がお金を出して作り、管理をする公園という。続いて国立、 国定があるそうだが、まずもって名誉なことである。 三十年ほど前、北海道知床半島に行き、「地の涯に生きるもの」という、外川 幸夫氏の「オホーック老人」を映画化した。その折、口ずさみ作った「知床旅情」 なる拙歌が流行して冷汗三斗の思いをしたが、あの映画や歌がキッカケとなった のか、知床は国立公園にえらばれた。思えばこれで二度目である。 農尾三川の国営公園は、あれだけ立派なものをこしらえて、まだ一%の出来と いう。あとの九十九%は、と問うと、上は犬山から下は海まで、膨大な大計画で ある。年間二十億をかけて百年かかるという。 今にして思う伊勢湾台風のあの恐ろしさ、この一帯が荒れ狂う海と化して、沢山 の死者を出したことは、まだ名古屋近在の方々の胸中に鮮やかだが、なればこそ、 この芝居に寄せる気概も一段と大きい。 遅ればせながらも立派な堰堤も出来たが、自然の前には人間は蟻のようなもの だ。その大潮の引いたあとに薩摩の志士の白骨が出たという話しに、私は慄然と した。 しかしこうして人口に膾炙されれば、薩摩の志士の魂も浮かばれよう。わが立 つこの一尺の芝生の上にも、悠久の歴史は刻まれているのだ。だが悲しい哉、人々 は何も知らずに、志士たちの植えた千本松原で、のどかな川を見ながらハンバー ガーを喰らう。人目につかぬ大樹のかげなぞ、モゾモゾ若い青春は何をしておるか わからぬ。 ある者はその土手の上に出来たアスファルトの道路の上を男女相乗りで猛スピ ードでオートバイを飛ばす。別に悪いとはいわぬが、何もしらなすぎでは、時に は罰も当たろうぞ。 ■何故かにこのA4二枚の一文は、投げられずに、私のなんでも資料に残ってい る、国土交通省の百年予算二十億の意味と、ちと違うが今月二日から三日にかけ て、大型サイクロンがミャンマー西南部のデルタ地帯を直撃した。 ミャンマー国営放送は当初、犠牲者について三百五十人以上と伝えたが、その後、 国営テレビは死者が約二万二千人、行方不明は約四万二千人に達すると報道した。 ミャンマー駐在の米臨時代理大使は、死者は十万人以上との情報もあると述べ、 被災者は百万人以上との見方を示している。 この報道に接し知床に縁深い森繁久弥氏の「水と緑」の一文を強烈に思い出す、 「千本松原国営公園」の由来、そして斜里場所津軽藩士受難。 昨日の揮発油税に係わる暫定税率の国会成立、国土の防衛は戦争だけではない、 自然との闘いもあるのだぞ、地方の防衛、国土の保全は、まだまだ未完成である 事を、おもう、金も人も! 津軽藩士受難の歴史は、千本松原と違う国難に立ち向かった藩士たちの壮烈な自然 との闘い、使うべき所に使わず浪費する役人達に、薩摩や津軽の壮士・国士として の気概の百分の一でも想いおこしてと願わずにいられない。 ━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━ ◎冬の知床の海に住む、流氷の天使「クリオネ」、この可愛らしいクリオネの姿が デザインされた「クリオネ時計」を現在発売しております。 ◎点字をプラスチックに表示させる技術の活用により、まるでクリオネが本当に泳 でいるような3D空間を実現。 ◎この3D技術で時計を制作したのは、世界でもこの「クリオネ時計」だけです。 あなたのデスクも、「クリオネ時計」で癒し空間にしてみませんか? ★クリオネ時計のHPアドレス http://www.5012.jp/takahashi/kigyo/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ■発行人より メールマガジン「知床・しゃり」通信 発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000182248.html ━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━



