2009/11/07
[路地裏の整体術 357] 足裏が痛む
■路地裏の整体術 第357号 09年11月7日 ●足裏が痛む ------------------------------------------------------------------------ 名古屋方面からMさんという女性がいらっしゃいました。足裏が痛いとおっしゃ います。以下はお聞きした状況です。 ――18年前に不眠が続き、抗うつ剤と睡眠薬を数か月にわたり服用した。睡眠 薬を止めた翌朝から上半身がこわばった。1週間でこわばりがひいたが、背中に しこりが残り、今もある。後頭部に違和感があり、歯ぐきや顎にしびれが出てき た。鍼治療では改善しなかったが、他の療法で少し改善がみられた。整形外科の MRI・X線で「異常なし」と診断された。3年前からフェルデンクライス・メ ソッドに通い、少しずつ変化が現れた。このころ左の後頭骨の中に血管腫が見つ かって手術を受けた。また昨年11月からは「仙骨療法」に通った。 今年の1月から足裏に違和感が出るようになり、2月の中頃から右足の中指の甲 部分に痛みとプクプクした感じが出てきた。我慢できなくなって、4月に整形外 科を受診したところ、骨がスカスカになっていて肉がないと言われた。インソー ルを作ってもらい、痛み止めの薬を処方された。5月になると左足も痛み出し、 少し腫れが見られるようになってきた。朝はましだが、日中どんどん腫れてくる。 7月に入ると、グキッときて腫れ、家の中も歩けない状況になった。「足根管症 候群」と言われた。踵骨の密度80%、腕は正常。 足の問題があるからか、仙骨部分がグシャグシャになっている。仙骨療法は少し 刺激が強すぎたように思う。潰瘍性大腸炎があったが、小食で治した。昨年の秋 から今年の冬にかけて、かなり痩せた――。 以上が経過です。「足根管症候群」で足の裏が腫れて痛く、改善しないのがMさ んの気になっているところ。遡ると、18年前に睡眠薬を飲んだこと、背中にしこ りが出てきたこと、後頭部・顎に異常が出たこと、後頭部に血管腫ができたこと、 潰瘍性大腸炎が起きたこと、そして足裏が痛くなったことなど、一連のできごと が睡眠薬の服用に始まっているように感じられます。実際に、因果関係があるか どうかは難しいところですが、難しい症状が次々とおしかけて来ると、それらの 間に関係があるのではないかと考えるのは自然なことでしょう。 さて、このような状況を詳しくお聞きした後で、私がどのような操法をしたか記 録を残していません。記憶もあやふやで、何をどうしたのか、今となっては分か らない。かろうじて記録を残しているのは、尾骨の違和感があったので、尾骨の 修正をしたこと、胸椎7番の左にかなり大きなしこりがあって、ここに愉気した ところ、掌にビリビリと強い反応を感じたこと、その程度です。いろんなこと、 例えば骨のズレを想定して、反動で歪みをなおす試みなどをしてみたのだろうと 思いますが、結局はこうだといえるようなことが出来ていなかった、だから記録 しようがなかった、ということでしょう。 9日後にまた奈良へ来られ、この時は前回よりも痛みや腫れがひどくなっている ようでした。胸椎の中ほどがおかしく、コリがひどい状態で、仙骨もポコンと出 ています。この時は、骨盤が左へ傾いていること、右の後頭骨が飛び出している こと、口の中のしびれが左よりから中央へ移動していること、などを記録してい ます。 改善が見られない時は、こちらもつらいものです。この後、Mさんからメールが 届き、さらに状況が悪化しつつあると書いてあり、弱りました。色々と考えた末、 全体の推移から考えて、身体だけをなんとか治そうという発想法では難しいかも しれない、BBSHJ(著名なヒーラー、バーバラ・ブレナンさん主宰のヒーリ ング学校)の卒業生のヒーリングを受けてみたらどうか、と返事を書きました。 これに対してMさんから、卒業生の一人を知っている、考えてみたい、ただ、次 回の予約がまだ残っているので、もう一度そちらへ行く、という趣旨のことが書 いてありました。 来てもらえるのは、ありがたいことですけれど、私にとっては試練です。どうす れば解決の糸口が見つかるか、見当がついていないのですから。でも頑張って何 とか糸口を見つけよう、とその時は考えたと思います。それから2か月あいてい ます。予約がいっぱいで、時間枠を見つけることができなかったからです。 それが幸いしたというか、この間に私の操法は劇的に変化していました。恥骨の 歪みを中心に見る観察法・操法を見つけたからです。かりに「恥骨操法」と呼ん でおきます。どうするのか、ここに詳しく書ければいいのですけれど、文章に書 き表わすのは例によってたいへん難しい。セミナーや講座、からだほぐし教室な どで詳しく説明したいと思います。近く開く名古屋や埼玉のセミナーでもご紹介 したいと思っています。もう一つは先日メルマガに書いた「歪みの連鎖」です。 足裏から坐骨・背中と続くこの流れをMさんで確認してみよう。 10月中旬、Mさん三度目の朱鯨亭です。前よりしっかりしてきた。それまでは グズグズしていたのが、体重をかけられるようになり、背中のバランスもとれて きた、とおっしゃいます。これなら期待できるのだろうかと、すでに効力を確認 している「恥骨操法」をさっそくやってみました。「歪みの連鎖」を緩めること もやってみました。そうして立ってもらった。さあ、どうだ。 不思議なことに、足裏の痛みがほとんど消えていました。こういう瞬間は、ああ よかった、と心から思う瞬間です。たったこれだけのことで、なぜこんなに大き な変化が起きるのか、私には説明できません。ただ、骨盤の歪みが「歪みの連鎖」 を通じて足裏にまで大きく影響していることを証明したといえるでしょう。次の ようなメールが後日、とどきました。(以下引用) 12日はありがとうございました。帰りは杖も使わず近鉄奈良駅まで歩き、名古 屋からも杖なしで帰宅しました。以来杖は使っていません。右足の足裏全体に 体重をかけて立てるようになりました。右母指の付根の足裏はまだ押すと痛く、 指を反らしたり曲げたりすると危ない感じで、土踏まず内側の縁に沿って張り が出やすいです。長年の外反母趾ですからしぶといようです。 何ヶ月も出っ張っていた尾骨が引っ込み腰がしっかりしました。帰りの新幹線 で座っていると、足の裏から脛の外側、大腿、腰とジンジンする感じが流れの ように伝わってきて、背骨の中央のしこりのところで一段と強まり、しばらく して首の付け根に達しました。やはり、背中のしこりが曲者のようです。 帰宅した翌日から歩き方を模索してきました。前にどのように歩いていたかす っかり忘れ、右足の母指側をかばう癖がしみついて、特に家の中が歩きにくく、 靴下、はだし、スリッパなど試しても変な力が入り腓骨筋が凝るパターンが出 てしまいます。そこで昨日フェルデンクライスの個人レッスンを受けて歩き方 を相談し指導してもらったところ成果があり、両足をスムーズに使い、母指に も負担をかけない楽な歩き方がわかりました。これを練習し様子をみていきま す。(引用終わり) 次回、Mさんが遠路をおして奈良に来られるのを楽しみにしています。 ------------------------------------------------------------------------- ▼発行:朱鯨亭(奈良市) ▼読者数:1236 ▼ご意見などはこのメールに返信を。 ▼旧発行分は、少し書き加えてHP( http://shugeitei.com )に掲載しています。 -------------------------------------------------------------------------
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