電子公告制度とその実務対応  RSSを登録する

会社の法定公告(募集株式発行、株式分割など)が官報、日刊新聞紙に加え、電子公告(インターネット)が選択できるようになりました。コストダウン、ディスクロジャーに最適であるこの制度について、概要、導入、実施、電子公告調査等についてその実務対応を紹介します。

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2009/12/07

電子公告制度とその実務対応 第32号

━━☆ 2009/12/07 ☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  ☆ ━

          ★☆★  電子公告制度とその実務対応  ★☆★

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [ 第 32 号 ] ━ ★━

 早くも師走ですね。電子公告制度が開始されて、来年の2月で5年となります。
既に上場会社の約84%がこの制度を利用し、制度的にも安定期に入ってきまし
た。

しかし、先日、大手製鉄系IT会社である電子公告調査機関で、約18時間にもわた
り調査(掲載の事実確認)ができない事象が発生しました。

このような場合にどのような取り扱いになるのかなどについて質問が寄せられま
したので、本号では、この題材にして説明をします。

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 ○ 電子公告調査機関が、法令所定の間隔で調査ができなかった場合の取り扱
   いについて

実際に起こったある調査機関のホームぺージでの告知です。

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2009年10月30日
10月29日18:00から30日12:30までの期間中、WEBサービスへのログインができな
い状態となりました。現在は正常に動作しております。
尚、上記期間の調査結果につきましては、調査ができなかったことが調査結果通
知書に記録されますが、正常に掲載されていた場合と同じ扱いとなります。
ご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした。
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(1)調査機関の調査間隔

 各調査機関は、6時間に1回以上の頻度で、あらかじめ提出された公告情報が公
告アドレスに掲載されているかどうかの調査をしなければなりません。(電子公
告規則第5条)

 この頻度は、調査機関が独自に決めることができ、現在全国に6社ある調査機
関は、1時間1回の調査としているのは当社を含め2社、4時間に1回の調査として
いるのは4社あります。

 当社が1時間に1回の頻度を採用している理由は、中断(情報にアクセスできな
い状態、サーバーダウンやネットワーク障害など)を早期に発見し、お伝えでき
る点です。さらに中断が生じた際には、「最大推定中断時間」を結果通知書に記
載いたしますが、間隔が短いと、実中断時間により近い時間の記載が可能となり
ます。

 例えば1時間に1回の頻度であれば、ある1回の中断が発生しても、その前後の
正常受信時間の間隔である2時間を「最大推定中断時間」とします。

 他方、4時間に1回の頻度であれば、ある1回の中断が発生したら、その前後の
正常受信時間の間隔である8時間を「最大推定中断時間」とします。4時間に1回の
頻度で調査をしますと、単発の中断が3回あれば、24時間の「最大推定中断時間」
となってしまいます。

 調査間隔が短いと、より中断が発見されてしまい短所ではないかとのご意見も
ありますが、たとえ調査で見つからない中断があったとしても、追加公告をしな
ければならないことに変わりがなく、コンプライアンスを重視する会社様では、
ほんの数秒のメンテナンスであっても追加公告を実施されている例があります。

(2)調査機関が定めた間隔内で調査ができない場合の対処

 このような場合はあってはなりません。法務省の定める「電子公告調査機関の
登録及び登録の更新に係る基準」http://www.moj.go.jp/MINJI/minji169-1.pdf
では、このような事態が発生した場合には、巡回調査の間隔内で復旧できる構成
になっていることが求められています。

基準から引用
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第3 電子公告調査システムの機能及び構成(法第944条第1項第1号イ,ロ,ハ)

2 電子公告調査システムの構成

電子公告調査システムに障害が発生し,電子公告調査を行うことができない状態
になった場合には,調査機関の定める巡回調査(規則第5条第1項第1号に規定
する作業のことをいう。)のインターバル時間内(6時間以内であること)に当
該障害を復旧することができるような構成となっていること。
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 従って、調査機関の電子公告調査システムがダウンした場合、その障害を各調
査機関が定める間隔内で復旧できる体制が必要となります。たとえば、予備機を
待機させているなどが考えられます。

 当社の場合、調査拠点の3重化(東京都江東区、大阪市中央区、大阪市西区)
を行い、各拠点からの3重の調査を絶えず実施しています。法務省の基準を当然
遵守しています。

 今回の他社事例がどうして発生してしまったのか、不思議でなりません。

(3)調査機関が定めた間隔内で調査ができない場合の調査結果通知書

 今回の事例のように、調査機関が定めた間隔内で調査ができなかった場合は、
その旨が「調査結果通知書」に記載されます。(電子公告規則第7条第1項第5号)
このような記載がされた場合は、公告は掲載されていたのか掲載されていなかっ
たのかの判断ができません。しかし、中断とは言えませんから、中断時間には計
算されないことになります。

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「電子公告制度とその実務対応」第32号  2009年12月7日発行
 E-Mail: magazine@e-koukoku.co.jp 
 発  行:電子公告調査株式会社  URL: http://www.e-koukoku.co.jp
 編集人:石川 明日美  発行人:土井 万二
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