2008/10/15
県立長野図書館メールマガジン
▲▼▲▼△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▼▲▼▲ 県立長野図書館メールマガジン 2008/10/15 第63号 ▲▼▲▼△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▼▲▼▲ 6年ぶりの日本人のノーベル賞受賞は、4人もの受賞という喜ばしい結果となり ました。連日の報道に誇らしさを感じた方も多いのではないでしょうか。これ を機に、基礎研究を志す若い方がもっと増えるといいですね。 県立長野図書館メールマガジン第63号をお届けします。 ☆★=目次=★☆============================ 1 こんな本あります!県立図書館・・・・読書の秋 2 調べちゃいました〜疑問解決〜・・・・米の輸入 3 郷土ゆかりの作家コーナー・・・・・・中 勘助 (なか かんすけ) 4 図書館からのお知らせ 5 休館日のお知らせ =================================== 1 こんな本あります! 県立図書館 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− <読書の秋> 今年も10月27日〜11月9日まで第62回読書週間が開催されます。今年の読書週 間の標語は“おもわぬ出会いがありました。”です。皆さんにも、大切な本と の出会いがあるといいですね。 そこで今回は、本を選ぶときに参考にしたい本や、読書について書かれた本を 紹介します。 ◆項目の見方: 『書名』/著編者名/出版社/出版年/【請求記号(背ラベル)】 ★『大人のための絵本ガイド』 /金柿秀幸/ソフトバンククリエイティブ/2007/【019.5/カヒ】 慌ただしい毎日で心が疲れたときには、絵本を読んでみませんか? 絵本の言葉はシンプルですが、その中に人生の機微や深い真理が込められてい て、大人にとっても大切な気づきを得ることができます。この本の著者は、イ ンターネットの絵本サイト「絵本ナビ」を立ち上げた金柿秀幸さんです。シン プルですが、作品の魅力が伝わってくる温かな紹介がされていておすすめした い本です。 ★『日本現代小説大事典』 /浅井清・佐藤勝 編/明治書院/2004/【910.26/アキ】 この事典は、明治〜平成15年度までの日本文学の作品・作家について、およそ 2200点の作品と1500名の作家について解説しています。「現代小説大事典」と ありますが、小説だけでなく、自伝・伝記・ノンフィクション・エッセイなど も収録しており、作品ごとのあらすじとみどころが紹介されています。巻末付 録には代表的な文学賞や、主要な映画化一覧、登場人物(主人公)索引、作家 の生年、没年一覧などもあります。本の簡単な内容を知りたいときに便利な1冊 です。 ★『日本古典への誘い100選』第1巻〜第2巻 /東京書籍/2006/【028/ニホ/1〜2】 学校で勉強したときは文法や解釈が難しくて取っつきにくいと感じた古典。し かし、永く読みつがれてきた古典の世界は、文学、思想、宗教、学術と奥行き が深く、読めば読むほどおもしろいものが多いのです。 この本は古典100作品を「作品解説」、「全体の構成」、「現代語訳」、「原 文にふれてみよう」、コラム「学窓の窓」の5つの要素から構成された、古典 のダイジェスト版といえる内容になっています。さらに興味を持ったら、それ ぞれの作品に挑戦してはいかがでしょうか。 ★『読書力』 /斎藤孝/岩波書店/2002/【019/サタ】 読書力とは何でしょうか。著者は、「読書が苦にならずに日常で何気なくでき る力、これが読書力だ」と述べています。また読書力をつけるには、スポーツ と同じように練習が必要とも。この本では、「自分をつくる−自己形成として の読書」、「自分を鍛える−読書はスポーツだ」、「自分を広げる−読書はコ ミュニケーション力の基礎だ」の三章から読書を考えていきます。巻末には著 者が選んだ「文庫百選」もあります。 ★『読書の森づくり』 /読りーむinちの編集委員会 編/信濃毎日新聞社/2007/【N015/58】 茅野市では毎朝、保育園児から高校生まで、約1万人の子どもたちが本との出会 いから1日を始めています。茅野市が全市的な読書推進活動を始めて8年、その 推進組織「読りーむinちの」には、多くの市民が参加し活動してきました。全 国に先がけて始まった乳幼児への「ファーストブックプレゼント活動」や小学 一年生への「セカンドブックプレゼント活動」、市民に広がった読書活動の実 践など、茅野市の熱心な読書活動の記録が紹介されています。 ◆ここに紹介した本は、直接来館しての貸出のほか、遠方の方はお近くの公共 図書館や公民館図書室を通じて取り寄せていただくこともできます。 (ただし辞典類や郷土資料は別扱いとなりますのでお問合せください。) 詳しくは当館HP利用案内の「相互貸借」をご覧下さい。 →http://www.library.pref.nagano.jp/riyou.htm =================================== 2 調べちゃいました 〜疑問解決〜 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− <米の輸入> 事故米転売事件が世間を震撼させた今秋。近所の田んぼも次々と稲刈りが終了 しているのを見ながら、「あれ、日本の米の自給率は100%じゃなかったっけ。 どうして国は利用価値の低い米を輸入しているんだろう。」と素朴な疑問を抱 きました。 そこで今回は米の輸入がどんな風に行なわれているのか、その複雑な仕組みを 調べてみました。 まず米の輸入の変遷を調べるために食料の統計である『食料需給表』を見てみ ると、1960年からの米の輸入量がわかります。1969年から1992年までは、1万 トンから多い年で16万トンほどだったのが、1993年からいきなり104万トンに はね上がっています。この年を境に、1995年に一旦49万トンに減るものの、そ こから年々増え2006年には79万トンにまでなっています。 事故米関連の新聞記事も追ってみると、2008年9月19日の朝日新聞には農林水産 省が汚染米の供給源となっていたミニマム・アクセス米の輸入を見合わせる方 針を決めたという記事が見つかりました。『米の国際市場』によると、ミニマ ム・アクセス米とは、“1995年から他国の最低限の輸入機会を提供するために 輸入開始された米のこと”とあります。これは、1995年から2000年の間に実施 されたコメ関税化への国際的な取り決めであるガット・ウルグアイラウンド農 業合意によって余儀なくされたものです。 この合意で関税化猶予を選択した日本は、引き換えにミニマム・アクセス(最 低輸入量)を決められ、1995年には国内消費量の4%、2000年には8%まで輸入 量を引き上げなくてはならなくなりました。しかし元はといえば国内の米の生 産・流通を守るために選択した方法だったため、輸入は行ったもののその安価 な輸入米をそのまま国内の市場へ流入させるわけにもいかず、年々政府在庫が 膨らんでいきました。『転換期の米政策』には、7年間(1995〜2001)の販売管 理状況として、輸入分448万トンのうち95万トンが政府在庫になっていたとい う図が載っています。 そのような状況の中で、日本は1999年に合意実施期間半ばにして米の関税化に 踏み切ります。ここでミニマム・アクセスの増加量自体は抑えられましたが、 依然として玄米換算で76.7万トン(国内消費量の7.2%)ものミニマム・アク セス輸入量が毎年課される構図が残ってしまいました。これは米に対し778% という高い関税をかけている日本が、他国にその高関税率を納得してもらうた めの免罪符のような意味合いも持ち、簡単に廃止できないでいます。もし関税 がなくなってしまえば、タイの8.5倍、中国の10.8倍ともいわれる日本の米価 は大変な打撃を受けざるを得ません。こうしたことから、米の輸入量は日本人 の主食である米の自給率にまで関わってくる大問題であることがわかります。 消費者としてできるだけ安全な米やその加工品を食べたいという思いや、国民 として主食の自給率を維持したいという思いが現状をどう変えていくことがで きるのか。米の輸入の問題はそれを考えさせるきっかけともいえるかもしれま せん。 <参考資料> 書 名 /著者名 /出版者 /出版年 コメの国際市場 小澤健二 新潟日報事業社 2004 食料需給表 平成18年度 農林水産省総合食料局 2008 転換期の米政策 北出俊昭 筑波書房 2005 WTO農業交渉 服部信司 農林統計協会 2004 朝日新聞 2008.9.19朝刊等 朝日新聞社 すっきりわかる食と農のQ&A (http://www.maff.go.jp/syokuno_qa/index.htm) 農林水産省 =================================== 3 郷土ゆかりの作家コーナー −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ▼ 中 勘助 (なか かんすけ)▼ 勘助は1885(明治18)年東京神田で生まれました。旧制第一高等学校で夏目漱 石から英語を習い、同級生には江木定男、小宮豊隆、野上豊一郎らがいました。 1905(明治38)年東京帝国大学(現東京大学)へと進み、英文科では漱石の講 義を引き続き受け、その後国文科でも学びました。 大学在学中に父を亡くし、卒業直前に兄が脳出血で倒れました。それらの重圧 から逃れるように上水内郡信濃尻村(現信濃町)の野尻湖畔にある安養寺に寄 寓し、その地で書いた『銀の匙』は、漱石の推挙で東京朝日新聞に連載されま した。これによって勘助は作家として認められていきます。 「それはさしわたし五分ぐらいの皿形の頭にわずかにそりをうった短い柄がつ いているので、分あつにできているために、柄の端を指でもってみるとちょい と重いという感じがする。私はおりおり小箱のなかからそれをとりだして、丁 寧に曇りを拭ってあかず眺めていることがある。私がふとこの小さな匙をみつ けたのは今からみればよほど古い日のことであった。」 『銀の匙』より その嫌味のない美しい文章は今なお高く評価されています。 文壇からは距離を置き、特定の派閥にとらわれない孤高の文人として活躍しま したが、1965(昭和40)年くも膜下出血のため80歳で亡くなりました。 勘助は静養のため静岡市に住んだことがあり、安倍郡服織村鳥羽(現静岡市) を題材にした作品を数多く残しています。没後30年目にあたる平成7年、勘助が 住んだ静岡市の旧前田邸が整備され「中勘助文学記念館」として開館しました。 ◆中勘助文学記念館 静岡市葵区新間1089-120 TEL:054-277-2970 <参考資料> 書 名 /著者名 /出版社 /出版年 名著復刻全集66・銀の匙 中勘助 日本近代文学館 1968 中勘助の文学 渡辺外喜三郎 桜楓社 1976 中勘助の恋 富岡多恵子 創元社 1993 中勘助全集 全17巻 中勘助 岩波書店 1989-1991 長野県歴史人物大事典 神津良子 郷土出版社 1989 =================================== 4 図書館からのお知らせ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ********************************************************************** 1.読書週間企画 「新聞の書評に載った本コーナー(20年度上半期)」のお知らせ ********************************************************************** 当館では読書週間にあわせ、今年も下記のとおり「新聞の書評に載った本コー ナー」を行います。 これは今年度上半期(4〜9月)に新聞各紙の書評に掲載された本のうち、当館 で所蔵しているものを集めるものです。小説だけでなく、哲学、経済、科学な ど様々な分野の本がありますので、書評を見て気になっていた本をこの機会に 読んでみませんか? ○実施期間 10月25日(土)〜11月27日(木) ********************************************************************** 2.図書館の本を破損してしまったときは何もせずにそのままお持ちください ********************************************************************** 図書館から借りた本を誤って破ってしまった場合、皆さんはどうしますか? 多くの方はそんな時、セロハンテープで直して来られるのですが、実はそれは 本のためにならないのです。セロハンテープで補修した箇所は、数年するとテ ープは剥げ、糊跡が茶色く変色してしまう結果となります。図書館の本は永く 保存していくため、破れについては、補修専用の和紙のテープを使って直して います。 万が一借りた本を破いてしまったときはそのままお持ちいただき、カウンター 職員へお申し出ください。 =================================== 5 休館日のお知らせ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 10月16日から31日の間の休館日は、次のとおりです。 ・月曜日 10月20日、27日 ・月末整理日 10月31日(金) ■年間の図書館カレンダーは、下記から見ることができますのでご利用下さい。 →http://www.library.pref.nagano.jp/cal20.htm ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 編 集 後 記 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ ノーベル賞受賞の明るいニュースとは裏腹に、毎日耳にする金融危機の数々。 これからの時代はよりいっそう、生きていく上で自己判断・自己責任が求めら れるのだと感じます。そのための様々な情報を得る場として、図書館をどんど ん活用していただければと思います。 次号の発行予定は、11月1日(土)です。お楽しみに! ☆=================================☆ 発行:県立長野図書館 〒380-0928 長野市若里1−1−4 TEL 026-228-4500 / FAX 026-228-4933 http://www.library.pref.nagano.jp/ E-mail: ken-tosho@library.pref.nagano.jp ☆=================================☆



