JR全線全駅へ!つちぶた本舗の全駅訪問の旅  RSSを登録する

JR全線全駅下車を目指す旅の模様をお伝えする、鉄道旅行記です。日本全国津々浦々、様々な駅舎をHPの写真と共に紹介します。

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2009/11/27

【JR全線全駅へ!つちぶた本舗の全駅訪問の旅】第206号「北北東へ進路を取れ!その2 室蘭本線2」

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                     2009年11月27日 《第206号》
   JR全線全駅へ!つちぶた本舗の全駅訪問の旅
      http://www.tsuchibuta.com/
                          毎週金曜発行
                         発行者:つちぶた
▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━▼▽



こんにちは、つちぶたです。


今回は室蘭本線の支線訪問と、
夜行列車で石北本線に入る話です。


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■北北東へ進路を取れ!(その2)
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〔今回の旅の行程〕
2005年6月10日
(東北新幹線)
 東京駅→八戸駅→
(東北本線)
 八戸駅→青森駅→
(津軽線→海峡線→江差線→函館本線)
 青森駅→函館駅
(函館本線→室蘭本線)
 函館駅→東室蘭駅→
(室蘭本線)
 輪西駅→母恋駅→御崎駅→室蘭駅→東室蘭駅→
(室蘭本線→千歳線→函館本線)
 東室蘭駅→札幌
(函館本線→石北本線)
 札幌駅→上川駅
 
2005年6月11日
(石北本線)
 上川駅→安足間駅→東雲駅→愛別駅→伊香牛駅→中愛別駅→北日ノ出駅→
 東旭川駅→愛山駅→桜岡駅→当麻駅→新旭川駅→南永山駅→
(宗谷本線)
 旭川四条駅→ 
(石北本線)
 将軍山駅→北見駅→
 
2005年6月12日
(石北本線)
 北見駅→留辺蘂駅→西留辺蘂駅→東相内駅→相内駅→西北見駅→
 金華駅→安国駅→生野駅→生田原駅→北見駅

2005年6月13日
(石北本線)
 北見駅→遠軽駅→丸瀬布駅→瀬戸瀬駅→新栄野駅→旧白滝駅→
 下白滝駅→上白滝駅→白滝駅→北見駅

2005年6月14日
(石北本線)
 北見駅→女満別駅→西女満別駅→呼人駅→端野駅→緋牛内駅→
 愛し野駅→柏陽駅→美幌駅→北見駅

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〔今回の旅〕
2005年6月10日(晴れ)旅1日目  〔全駅訪問通算91日目〕
(室蘭本線)
 母恋駅→御崎駅→室蘭駅→東室蘭駅→
(室蘭本線→千歳線→函館本線)
 東室蘭駅→札幌
(函館本線→石北本線)
 札幌駅→上川駅


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●心折れまくりの一日
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■16:15 母恋(ぼこい)駅に到着です。

「母恋駅」
http://www.tsuchibuta.com/jr-hokkaido/muroranline/47bokoi/47bokoi.htm

駅に着くと、たくさんの学生が列車から降りてきました。
私は学生達がホームからいなくなるのを待ってから撮影を開始。

駅構造は相対式2面2線で、
それぞれのホーム上にはホーム半分ほどを覆う立派な上家が設置されています。

駅舎の脇には鉄パイプで組まれた臨時改札口があり、
そこからも外へ出られるようになっていました。

私は駅舎内に入る前にその臨時改札口から外に出てみました。
すると先程下車した学生を含む多くの人たちが、
駅前のバス停で列をなしていました。

道路の交通量は多く、民家やアパートが林立していて賑やかな駅です。

振り返り見る駅舎は、トタン屋根の木造モルタル造で、
かなり古そうに見えます。

母恋駅の開業は昭和10年なので、その頃の駅舎なのでしょう。

その駅舎の前面には、
「母恋駅入場券」「駅弁母恋めし」といった看板が付いていました。

これは後から知ったのですが、
母恋駅の切符は「母の日」にかなり売れるのだそうです。

「駅弁母恋めし」は、ホッキ貝の殻の中にホッキ貝の炊き込みご飯が入っているという、
大変ユニークなものらしい。
いつか食べてみたい・・・。

駅舎内に入ると、数人の学生が談笑していて、
窓口には委託の駅員が居ました。

その内、一人の男子学生が、私の方をジッと見ていることに気がつきました。
さっき下車した駅の学生といい、余程よそ者が気になるのでしょうか。
それとも私の存在が相当気持ち悪く見えるのでしょうか・・・。(まあ、そうかもしれない)

とりあえず私は彼が被写体に写らないように注意して、
窓口の写真だけを撮って待合室を出ました。

古そうな跨線橋を渡って列車を待っていると、
利用客が次々とホームに現れ始めました。

中途半端な時間にもかかわらず、ずいぶん利用者がいるんだなと驚きました。



■次は御崎(みさき)駅に下車です。

「御崎駅」
http://www.tsuchibuta.com/jr-hokkaido/muroranline/46misaki/46misaki.htm

ホームは相対式2面2線ですが、
かつては2面3線だったと思われる構造をしていました。

また駅横には広大な空地が広がっていて、
昔は貨物の側線などが並んでいたのかなと想像したりしながら、
ホームの先まで歩いていると、
その空地に「室蘭線発祥の地」と書かれた柱が建っている事に気がつきました。

駅自体はひじょうに地味な印象だけれど、
歴史的には大きな意味をなす駅なんだなと思うのでした。

駅舎は無人で、平成元年に建て替えられたという簡易なものでした。

駅前道路に沿って多くの民家が並んでいましたが、
この辺の地形はかなり入り組んでいるようで、
小高い丘がモコモコと横たわっており、
民家もそれに合わせて様々な高さで建っています。

生活するには厄介そうな土地だなと思いながら、
突き出たり引っ込んだりしている道路沿いの崖を眺めました。



■17:09 室蘭本線・支線の終着駅、室蘭駅に到着。

「室蘭駅」
http://www.tsuchibuta.com/jr-hokkaido/muroranline/48muroran/48muroran.htm

この駅も学生を含むたくさんの利用客が下車していきました。

私は一人最後までホームに残って撮影を楽しみます。

ホームは島式1面2線で、車止めのある方向へ進むと、
ゆるやかなスロープが改札口まで続いていました。

駅舎内はモザイク柄のタイルが床や柱にびっしりと張られ、
円を描いた大きな吹き抜け天井があります。
まるでホテルのロビーを思わせるほどの綺麗さです。

駅舎の竣工は平成9年。まだまだ新しい駅舎です。

外観は細長い円筒形という珍しい形をしていました。
前面の青いガラス窓が全体を引き締め、
大時計とJRの文字が良いアクセントになっています。

駅舎を撮影し終えると中途半端に時間が余ってしまったので、
私は駅前の名所案内板を見てみました。

するとそこに「旧室蘭駅舎」という、
ひじょうに興味深い文字を発見。

旧駅舎が残っているのか・・・・???

しかしその地図には、旧駅舎までの距離などが書かれておらず、
遠いのか近いのか判断が付きません。

あと20分ほどで折り返しの列車に乗る予定なので、
どうしようか迷ってしまいました。

・・・よし。
10分歩いて、着かなかったら諦めよう。

私はそう考えて、早足で歩き出しました。

しばらく道路を真っ直ぐに歩いていると、
遠くの方に巨大な建物が見えてきました。

あまりの大きさに、まさかあれでは無いだろうと思いましたが、
もしその建物でないとしたら、徒歩時間はほぼ10分を超えるので、
違ったら諦めて戻るしかない・・・。

と、期待しないで歩を進めると、
かくしてその巨大な建物が、旧室蘭駅舎でした。

な、なんという大きさだろう・・・・・・。

寄棟屋根にいくつかのドーマーが付いた二階建て建築で、
とにかく圧倒される大規模な駅舎でした。

建物の前に設置されていた案内によると、
竣工は明治45年で、北海道内では最古の木造駅舎なのだそうです。

明治時代の勢いと厳格さが伝わってきます。

恐る恐る駅舎内に入ってみると、中は観光案内所になっていて、
無料で出入り自由になっていました。

吹き抜けの巨大な格子天井には、龍の絵などが描かれており、
私は完全に時間を忘れて駅舎内外を見入っていました。

この後の予定は、東室蘭駅に戻って2駅巡る予定でしたが、
あっさりその予定を破棄して、
20分以上も旧室蘭駅舎を眺め続けてしまいました。

それにしても、室蘭駅前の案内板を“偶然”見たから良かったものの、
すぐに折り返してしまったらこの駅舎を見ずに終わっていただろうなと
考えるとぞっとします。

私は、旅の前にはほとんど何も調べずに来るので、
いつも重要なものを見落としてしまうことが多いのです。

やはり入念に調べてから旅に出るべきなのだろうなと思うと同時に、
今回みたいなある種の「驚き」が無くなってしまうという懸念もあるんだよなぁ、
などと考えながら、室蘭駅に戻っていきました。



■その後、満員の普通列車に乗って東室蘭駅へ戻りました。

「東室蘭駅」
http://www.tsuchibuta.com/jr-hokkaido/muroranline/17higashimuroran/17higashimuroran.htm

東室蘭駅は数時間前にも乗り換えのためホームに降りましたが、
駅舎を見ていないので、今度はじっくり観察します。

ホームは島式2面4線で、その他に側線が並んでいるので、
かなり構内が広く見えます。

時刻が18時20分を過ぎて帰宅ラッシュ中なのか、
向かいの特急列車が停まるホームには多くのスーツ姿の人々が見えました。

改札口に出るとキヨスクが営業していて、
締め切りのできる広めの待合室があります。

出入口は東西に分かれていたので、まずは東口へ出てみました。

駅前は広めの駐車場があり、周辺には店やビル、
マンションなどが規則正しく並んでいます。

駅舎は鉄筋コンクリート三階建てで、
いかにも昭和の建物らしいシンプルなデザインでした。

その隣には赤色の壁に前面がガラス張りになった箱のような建物が建設中で、
新駅舎でも作っているのかなと思いました。

で、今度は西口に出てみると、
タクシーの並ぶロータリーを、店やホテルが取り囲んでいて、
東口より賑やかな印象を受けました。

この西口には駅舎は無く、ただ橋上駅舎へ続く階段が延びているだけです。

私はぐるりとロータリーを一周しながら駅舎を撮影しました。

駅へ戻ろうとすると、駅舎の階段に座り込んでいた二人の学生が近づいてきました。

「何撮ってんすか?」と聞かれたので、
「駅を撮ってるんだけど?」と答えると、
彼は顔をしかめて脅すような口調になり、
「そうじゃねぇよ、今撮った写真に俺らが写ってんじゃねぇかって聞いてんだよ」
と言うのでした。

やれやれ、いちゃもんか、と思いながらも、
確かに駅舎を撮った写真に彼らが写っていないと否定もできないので、
「うん。写っているかもしれない」と答えました。

「そういうのイイのかよ?勝手に人を写しておいてよ」と絡んできました。

非は確かに私にあるのですが、
私自身出来の良い人間ではない上に、気が短く、
またこの日は朝から虫の居所が悪かったので、かなり怒りがこみ上げてきました。

とはいえ私もいい大人です。言い返して面倒になるのも嫌なので、
「じゃあ今から写真を消すんで、確認してくれます?」と言うと、
「別にいいよ」と言うのでした。

「は?」と私が驚いて彼の顔を見ると、
「今度は勝手に人の写真撮るなってことだよ」と言って、
その学生二人は駅へ戻って行ってしまいました。

なんだ、ただ文句を言いたいだけかよ・・・。

なんだか納得のいかないまま話が終わってしまい、
完全に駅舎を撮影するようなテンションが消え失せてしまったので、
私は彼らの後にくっついて、改札口へと戻りました。

本当はこの後、わずかな時間を使って隣の一駅を訪問する予定でしたが、
以上のような出来事もあって完全に冷めてしまい、
私は橋上の待合室のベンチに座り込んでしまいました。

やれやれ、いったい俺はここまで来て何をやっているんだろうと、
気分が悪くなってきました。

とはいえ、考えてみると、さっきの若者が言うことももっともで、
勝手に写真を撮られるのも気分の良いものではないよなと思う。

その点は今まで結構注意してきたつもりだったのだけれど、
今後は更に注意しないといけないなと考え込み、
はぁぁぁ~と深い溜息をつくのでした。
(だいたい都市部の駅では注意のしようがない)

次の列車が来るまで約一時間、
私は何をするでもなく、ただボーッと待合室で呆けていました。

サラリーマンの人たちは先程の特急列車でおおかた乗ってしまったのか、
駅には学生しか残っておらず、またその数もかなりのもので、
ほとんど無法地帯のように走ったり叫んだりしています。

私はそんな彼らを見ながら、
自分も十数年前はああやって馬鹿なことばかりしていたよなぁと
色々なことを思い出してしまい、
余計に深い溜息をつく羽目になりました。



■19:30 「すずらん9号」に乗車し、20:58 札幌駅に到着。
ここで約1時間半ほど待って、夜行列車に乗る予定です。

21時を回ったというのに札幌駅構内は、
恐ろしいほどの利用客であふれかえっていました。

そういえば今日、ろくに食事をしていないことに気がつきます。

何か食べた方が良いだろうなと思いながら駅構内のキヨスクに入り、
小さな弁当を一つ購入。

無性にビールを飲みたい気分だったのですが、
次に乗る夜行列車は途中駅で下車する予定なので、
酔っぱらって乗り過ごしてしまう懸念があります。

しかしどうしてもアルコールを体内に入れたい衝動に勝てず、
とりあえず小さな梅酒を購入しました。



■22:25 網走行き夜行列車「オホーツク9号」に乗り込みました。

この夜行列車は5両編成で、寝台車両が一両しか連結していません。
そのせいもあって寝台車は満席状態で、
上段も全て埋まっているようでした。

そんなわけなので下段の席は取れず、
B寝台・上段が今夜の私の寝床です。

ハシゴを登って荷物を置くと、
まず買ってきた弁当を食べ始めました。

ほとんど気がつかないうちに列車は動きだし、
騒々しかった車内もかなり落ち着いてきました。

上段のベッドだと外の景色は見えないし、
何だか動きづらいなと思ったりします。

どのみち夜の間は外の景色なんて見えないわけだけど。

弁当をたいらげ、梅酒を飲み、
ただ呆然としながらガタゴトと揺れる列車の音を聞いていました。

全然眠くなりません。

せっかく寝台席を取ったのに、横になって眠らなければ意味が無いじゃないか。

そう思って、私は寝っ転がって天井を仰ぎ見ました。
すると列車の音が揺れと共に全身に伝わってきて、
益々眠れないような気持ちになります。

しかし、試しに目を瞑ってみると、
やはり疲れていたのか、それとも微量のアルコールの所為か、
引きずり込まれるように眠りに落ちていきました。



■深い眠りから目を覚ますと、一瞬自分が何処にいるのか分からなくなりましたが、
薄暗い中に狭い天井とカーテンがおぼろげに見え、
小刻みに揺れ動くベッドを感じて、ああ、夜行列車に乗っているんだっけ、と思い出す・・・・・。

と同時に、「やばい!!!」と跳ね起きました。

今、何時だ!?

私は腕時計のライトを付けて必死に時刻を確認しました。

1:40・・・??

下車する予定の上川駅に到着する時刻は1:50。
よかった、乗り過ごしてない・・・。

しかし、あと数分足らずで駅に着いてしまいます。
私は急いで荷物をまとめて、降りる仕度をしました。

車内は当然、寝静まっています。
私は大きな音を立てないようそっとハシゴを下り始めると、
列車が減速し始め、間もなく駅に着く態勢に入りました。

まずい・・・、急がないと・・・。

私は重い荷物を引きずるように持ち上げてドアに向かいました。

やがて駅に到着すると扉が開かれ、
暗いホームへと降り立ちます。

駅は無人なのか、私がホームに降りたことに気がついた車掌が駆け寄ってきて、
乗車券の確認をしました。

それが終わると、列車は急ぐように出発していきました。
車両が遠ざかって行くにつれ、音という音が消滅していき、
ホームに静寂が訪れます。

ここが上川駅か、と落ち着くと、
緊張がゆるんだのか、異常な寒さに気がつき、
私は急いで駅舎の待合室に駆け込みました。

ドアで締めきることのできる大きな待合室は、
暖房が効いているのかどうか分からないけれど微妙に暖かく安心しました。

私は荷物をベンチに置き、厚手のネルシャツを出して着込みます。

北海道は寒いとは聞いていたけど、まさかここまで寒いとは。
東京の真冬並みじゃないかと思う。

来る前の東京では、日中は半袖で過ごしていたのに、
同じ6月の日本でもえらい違いだなと驚きを隠せません。

しばらく待合室でくつろいだ後、
私はまたホームへ出てみました。

吐き出す息は白く、ヒヤリとした空気が肌にまとわりつきます。

これが北海道か・・・。

ホームの先に目を向けると、民家や街灯がないため、
まるで黒いペンキで隈無く塗りつぶしたような闇が広がり、
遅い春を迎えたばかりのせいか虫の音などは聞こえず、
唯々無音の世界がそこにありました。

あまりにも静かすぎて恐怖を感じるほどです。
無音に慣れていない東京人の私は、
耳がなんとか音を拾おうとやっきになっているのか、
キーンという耳鳴りのようなものが聞こえていました。

そういえば昔、洋楽に「Sound of Silence」というタイトルの曲があって、
「Sound of Silence って、訳しても意味分からないよな」
と友達が言っていたことを思い出しました。

その時は抽象概念を表現した言葉なのかと思っていたのですが、
まさに今、その「沈黙の音」が私の耳に入り込んできており、
そういう音を聴ける場所があるんだなと実感しながらも、
なんだか不思議な心持ちがするのでした。

そんな北海道らしい自然を全身で感じていると、
ずいぶん遠くに来てしまったんだなと、本当にしみじみ思うのでした。

数ヶ月前までは、北海道に来る事なんて想像もしてなかった。

不思議なものだなと思う。
人生って予測がつかないもんなんだなぁと。

その予測のつかない私の人生は、
思い返せばこの10年間ずいぶん滅茶苦茶だったなと思う。

ただ平凡に、普通に暮らしたいと思っていたのに。

普通に生きていくことがいかに難しいことなのかを、
この年になって気がつくとは思いもしませんでした。

いや、気がついていたけれど、どうしようもできなかったし、
どうしようもない状態が長く続きすぎて、
結局抗うことも止めてしまったのでした。

あきらめて、そこで試合終了ですよ。

やれやれだなと思って溜息をつくと、
暗闇に白くなった息がぼうっと浮かんで、やがて消えていきました。

向かいのホームには、コンクリート造のアーチを描いた屋根がライトに照らされて、
不自然なほど明るい白さを放っていました。

まわりが暗いため余計にそのコンクリートの白壁が輝いて見え、
幻想的な美しさだなと思いながら眺めていました。

すると自然に涙がこぼれてきて、頬を伝って落ちたかと思うと、
堰を切ったように涙があふれ出てきました。

それは風景が美しかったから、というわけではなくて、
その幻想的な美しさが切っ掛けとなって、
溜まりに溜まった心の中の怒りや後悔や情けなさといった
ドロドロの感情がわき出した所為でした。

へぇ。人生を諦めても涙って流れるものなんだなと自嘲気味に笑っては見たものの、
溢れる涙を止めることが出来ませんでした。

こんな筈じゃなかったのに、と吐き捨てるように呟いて、
霞んだアーチ屋根の前で長い間そのまま動けず震えていました。



つづく



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■編集後記
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こんにちは。微妙に寒い日が続いていますが、お元気ですか?
風邪がようやく治った、つちぶたです。

あまりに長く体調不調が続くんで、別の病気かと思ったりしましたよ。
あれ?健康の状態って、どんなだっけ?
みたいな感覚にまでなっちゃって・・・。

これから益々寒くなってきますので、お気を付け下さい。
私も気を付けます(笑)



さて先日、JR九州のサイトを見に行ったら、
「九州鉄道検定」なるものを発見しました。
http://www.tetsudo-kentei.com/

ネット上で試験を受けるんでしょうか。
登録してないので分かりません(笑)

九州の鉄道は全然分からないからなぁ・・・。
北海道だったらわりと自信が・・・いや、どうだろう。
車両とか分からないとダメなんでしょうね。

九州の鉄道に詳しい方は挑戦してみては?


そういえば先日の11月15日、
「時刻表検定」が行われましたね。
http://www.jikokuhyo.gr.jp/

私もちょっと勉強して受けようかな、なんて思ったのですが、
今年で終わりらしいですね・・・・・・・。

時刻表検定のトップページの動画に、
「もしかすると最後の時刻表検定」という言葉が出てきて、
なんだかハッキリしないんですけど。

まあ私ごときが受けたところで、
5級も受かるかどうか疑わしいですけどね。



それではまた来週お目にかかります。

最後までお読み頂きありがとうございました。



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 JR全線全駅へ!つちぶた本舗の全駅訪問の旅
  発行者:つちぶた
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