2009/09/15
【本から峠 No.275】じみへん 倫理教室
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □□ □□ □ 本から峠の向こうの明日を見よう! 第275号 □ □□ □□ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「倫理社会」という教科をご存知ですか? 高校で習う社会科の中のひとつの教科です。 その「倫理社会」の授業を漫画を使って行う。そんな本の紹介です。 ------------------------------------------------------------ ●子供達の世代に残してゆかないといけないもの そんな想いで「世界遺産ブログ」はじめました …→ http://blog.livedoor.jp/sekaiisan_navi/ ------------------------------------------------------------ ────────────────────────────── ■ じみへん 倫理教室 南部ヤスヒロ ■ ────────────────────────────── 『じみへん』は中崎タツヤさんによる15コマ漫画作品。 1989年から『ビッグコミックスピリッツ』にて連載されています。 登場人物がありそうでないような、じみ?に変な笑いを15コマの なかに織り交ぜられて進んでいく作品です。 著者は、高校で「倫理社会」を教える教師です。 その15コマ漫画を題材に倫理社会の授業を行っています。 どんな内容かというと... ◎倫理とは問い 受験勉強とは、正解をいかに早く答えるかが重要で、そういう意味 では単純です。 でも、世の中のことは、簡単に答えを出せないことも多いです。 そして「倫理」にも答えはないのです。 考えることに意味があり、答えを出すことが目的ではないのです。 だから、著者の作るテストは、持込可。 生徒は、時間いっぱい使って、自分の思っていることを大量に 書き込むのです。 そして、考えるためには良い問いを立てることが重要になります。 ◎武士道 倫理の授業では、日本の思想にも触れます。 何とか日本人の清貧、卑怯を憎む心を思い起こさせたい。 正直、これは難仕事です。 現代日本人は、アメリカナイズされていて、すべての振る舞いは 作業になってしまい、そこに意味を求めることはむつかしいのです。 作業に堕落せずに、そこに価値を見出す。 ささやかなものにも、価値を見出すような日本人の考え方 例えば、野球をゲームとしてではなく、「捕球道」ととらえる。 そこにイチローの本質があるように著者は言います。 競争する相手は、外にいるのでなく、自分の中にいる。 武士道の本質をついているように思えます。 ◎キレイごとは通用しない 漫画の中で高校生が、こう主張します。 「成績だけの人生じゃないって、世の中は頭のいい奴の勝ち 正直に生きてゆくのは、成績を良くするよりも才能がいる。 オレ達は、安い賃金で働かされる虫ケラのようなもの」 それに対する先生の言葉 「希望を捨てちゃダメだ。世の中はズルイ奴が勝つ!」 授業で、ホリエモンや村上ファンドの話をすると必ず、こんな 反応が返ってくる。生徒達も良く知っています。 それに対してこう切り返します。 「先生だってお金は欲しい。あっても邪魔にならないし」 いきなり、お金がすべてじゃないって言っても生徒に見透かされてしまいます。 「まぁ、稼ぎたい奴はガンバレ。オレも若いときは、楽して儲かる 方法がないかなぁ~って正直、毎日思っていた時期がある。 でも、オレには見つけられなかった。なかなか思い通りにいかねぇ~ぞ」 「ただなぁ..今はそんなに金はないけど、けっこう人生楽しいぞ」 ────────────────────────────── □ たけみつの言いたい放題 □ ────────────────────────────── この本は、書店で物色をしていて見つけました。 15コマの漫画が、なぜか気になり、立ち読みをしていました。 「倫理社会」というとっつきにくい授業も、これなら入りやすい ような気がしました。 「倫理社会」の授業ってはっきり言ってマイナーでした。 どちらか言うと、歴史が好きでしたから「日本史」か「世界史」で 受験しようと考えていました。 ただ、教科書の厚さが、歴史や地理に比べて半分くらいでしたので ちょっと気にはなていましたが.. 授業では、昔の哲学者の言葉なんか習ったような気がします。 でも、著者が言うように心には響いてきませんでした。 「時代が違うだろ!時代が..」って思っていました。 日常に普通に起きている出来事を、導入部分を漫画を使い考えてみる。 学生時代から、時間に追われているような現代で、ゆっくり考える 時間を作ることの大切さを改めて考えさせられました。 「考えろ」とビジネスの中でも絶えず言われ続ける中で 「考える」習慣を養ってこなかった人間は、私も含め、意識しないと 「考える」ことができません。 若い頃に、受験のことも忘れて 身の丈に合わせてゆっくり考える 時間は、本当に必要だと思います。 ────────────────────────────── ■編集後記 ■ ────────────────────────────── 代々木公園で開催された「スリランカフェスティバル」に出かけて きました。 スリランカは、仏教国なのでお坊さんもたくさんいたりして 写経をしたり、カレーを食べたり のんびりとした楽しい時間を 過ごしました。 多国の文化に触れることは、と新しい刺激を受け取ることが出来る ことに加え、改めて「日本の文化」を考えることができるのが 自分では、ありがたいなぁと思っています。 結構、知らないところで、そういうイベントが開かれていたり します。ちょっと覗いてみるかという軽い気持ちで参加されて みてはいかかでしょうか? ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 本日も、おつきあい頂きまして、ありがとうございました これからも、ご愛読よろしくお願いします。m(_ _)m メルマガの感想やご意見など、ぜひぜひお寄せ下さい。 いつも、お寄せいただくメールに元気を頂いています。 ────────────────────────────── ◇今日の1冊情報 題 名:じみへん 倫理教室 著者:南部ヤスヒロ 出版社:小学館 ISBN978-4-09-387791-6 アマゾンのリンクです-> http://tinyurl.com/mlz85d ────────────────────────────── 発行者: たけみつ(武田 光司) 連絡先: takemitsu07@gmail.com 本から峠の向こうの日本をみよう! 発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000177710.html ──────────────────────────────


