2009/06/03
【本から峠 No.267】あのころの未来 星新一の予言
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □□ □□ □ 本から峠の向こうの明日を見よう! 第267号 □ □□ □□ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 小学校の時に友達がはまっている作家がいました。 持っていた本の帯には、ショートショートと書かれていました。 今日は、ショートショートの第一人者と言われた星新一さんの作品 を通して、未来を考えるエッセイの紹介です。 ------------------------------------------------------------ ●子供達の世代に残してゆかないといけないもの そんな想いで「世界遺産ブログ」はじめました …→ http://blog.livedoor.jp/sekaiisan_navi/ ------------------------------------------------------------ ────────────────────────────── ■ あのころの未来 星新一の予言 最相葉月 ■ ────────────────────────────── 文庫本の裏表紙に、「星新一作品を読み解き、立ち止まって考える 科学と僕らのこれから」とあります。 本書は、星新一作品が描いた未来と作品発表後30年近く経った 現代とを星さんの想いと著者の最相さんの思いを照らし合わせて 語られています。 ◎「合法」・・・「なりそこないの王子」収録 金持ち相手の高級な病院 入院料はむやみに高いのに、やってくる患者はひっきりなし状態 そこで、治療してもらうと殆ど全快してしまうと評判がたっている その評判を不審に思った警部が調べてみると、不正な臓器移植の 疑いがでてきた。 でも臓器の提供元がわからない.. 院長をおどして探り当てた先は、人体の部品工場だった。 そこでは、臓器が培養液の中で生き続けていた。 そして、その臓器の仕入先のひとつは、町の小さな病院 病院の女医はこう言った。 「この病院では、人工中絶をよそより安くやっていて、皆さんに 感謝されています。もっとも、それは、高く引き取ってくれる ところがあるからですが...」 警部が見つけた臓器のもとを売る病院は、何の変哲もない普通の 産婦人科医だった。 主に、人工中絶を行っていて、胎児たちは高値で引き取られて 臓器づくりに利用されていた。 犠牲者はいないようだ.. 合法の名のもとに自縄自縛の悲喜劇が繰り広げられる..と 最相さんは語っている。 ◎「安全カード」・・・「安全カード」収録 20数年前、安全はお金で買うものではないと考えるほうが 普通だった頃の星さんの作品 主人公の「青年」が高いお金を出して買った金属製のカード。 それを持っていれば、どんな危険がせまっても助かるという、 絶対安全保障のカードだった そんなカードを持った青年は、繁華街の用心棒を頼まれたりもする そして、ひょんなことから決闘をするはめになり、相手も同じ カードを持っていたため、カードは壊れてしまう。 そして、青年はいかに自分がカードを頼りにしていたかに気づく でもカードは、もう一度お金で買うことはできなかった。 それを手にするためには、指令に従わなければならないことを知る 青年は、不安を打ち消すことができるならと服従を決意する。 すると、どこからともなく指令がくるようになった。 会社を変われ この女と結婚しろ 会社の秘密を報告しろ 青年は、電話の主が気になるが、考えないようにしている。 何故なら、安全にまさるものはないから... 安全性を追求すればその先には管理があること、そして安心の先 には想像力がもぎとられていく恐ろしさがあると最相さんは語る。 そして、 期限切れのクレジットカードをハサミで切り刻んだ瞬間、スカッと 気持ちがいいのは何故だろう..とも ────────────────────────────── □ たけみつの言いたい放題 □ ────────────────────────────── 星さんのショートショートは、読みやすい短い文章の中に未来に 対する警笛が込められていたように思います。 1970〜80年代、日本は、高度成長経済の真っ只中。 いけいけどんどんのような状況でした。 そして、謙虚さを忘れ、誰もが傲慢になっていることさえ 解らなくなっていたような気がします。 星さんは、短いにストーリーの中で、間接的に本当に大切なものを 語っていたような気がします。 星さんが書かれた未来、それを著者の最相さんが書かれているよう に今の私達は、体感しているような気がします。 「何が大切なものなのか」最相さんのエッセイに合わせて、 もう一度、星さんの原作を読んでみようと思います。 ────────────────────────────── ■編集後記 ■ ────────────────────────────── 小学6年生の時、クラスで星新一ブームがおきました。 友達が数人、星新一さんの文庫本を貸し借りしだしたのがきっかけ でした。 司馬遼太郎フリークだった私は、おもしろくなかったのですが、 友達の誘惑に負け、何冊か借りて読みました。 「ボッコちゃん」「N氏と遊園地」「声の網」 近未来が舞台となった短編集でした。 そして、友達と一緒にファンレターまで出してしまいました。 (結構、ミーハーでした。) 返事は、来なかったのですが、翌年、星新一さんから年賀状が 届きました。印刷された年賀状に「応援ありがとうございます」と ひと言、手書きが添えられていました。 30年以上前のことを思い出してしまいました。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◎新刊の紹介です。 溝江玲子さんの元気いっぱいになるエッセイ「老いて育ち盛り」 9キロ減量リバウンドなしの情報も入っているそうです。 溝江さんとは一度、お会いしたことがあります。 ものすごく、エネルギッシュでチャーミングな女性です。 出版記念講演のことがブログで紹介されています。 http://reiko-mizoe.cocolog-nifty.com/blog/ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◎もう1冊、新刊の紹介です。 まぐまぐでコーチング部門日本一の日刊メルマガ 「魔法の質問」のマツダミヒロさんの新刊の紹介です。 本を買わなくても「特典」がもらえてしまいます! 「やめる力。」マツダミヒロ著(中経出版) 出版感謝プレゼント http://yameru-chikara.com/ やめようと思っていても、 なかなかやめられないことはありませんか? やめること、が うまくいく為の第一歩のようです。 やめるための54のヒントが盛りだくさんです。 私も本を読みましたが、 54個の「やめる」のなかで、自分にあった「やめる」 を実践してみるのが良いと思いました。 私達は、どうしても物事に執着しすぎて抱えすぎて しまいます。絶えず「やめる」ことに意識を向けておく ことは重要だとおもいます。 ぜひ、プレゼントを受け取ってくださいね。 http://yameru-chikara.com/ ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ ◎「本から峠 紹介本プレゼント!!」 ※毎月、紹介した本の中から1冊、プレゼントとご案内して いましたが、最近の紹介本が図書館から借りている本も多く 必ずしも、紹介本をプレゼントできなくなってきました。 それで、2009年からは、プレゼント本に関しては事前に ご案内しようと考えております。 月初にプレゼント本のご案内をして、月末に抽選のうえ お届けしたいと思います。 6月度は、いま選んでいるところです。しばし、お待ちください ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 本日も、おつきあい頂きまして、ありがとうございました これからも、ご愛読よろしくお願いします。m(_ _)m メルマガの感想やご意見など、ぜひぜひお寄せ下さい。 いつも、お寄せいただくメールに元気を頂いています。 ────────────────────────────── ◇今日の1冊情報 題 名:あのころの未来 星新一の予言 著者:最相葉月 出版社:新潮文庫 ISBN4-10-1482225 アマゾンのリンクです-> http://tinyurl.com/qu5c3x ────────────────────────────── 発行者: たけみつ(武田 光司) 連絡先: takemitsu07@gmail.com 本から峠の向こうの日本をみよう! 発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000177710.html ──────────────────────────────



