【バックカントリー08/07/22】天気図の基本的な読み方:秋の帯状高気圧
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: (‥) : 初心者必見!バックカントリーを滑るための秘訣100
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━━━━━━━━ 2008/07/22【第102号】(配信数: 848)━━━
このメルマガでは、バックカントリー初中級者を対象に、安全に
そして楽しく滑るための基礎知識や最新情報をお伝えします。
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■目次■
1.はじめに
2.天気図の基本的な読み方:秋の帯状高気圧
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■1.はじめに■
みなさん、こんにちは。オフピステネット管理人 & バックカント
リー・ナビゲーターの NAGI です。今週もメルマガをお読み頂きま
して、ありがとうございます!
毎日暑いですね。バテていませんか〜?
梅雨明けして天候が安定する時期なので、高原や山に行って涼むの
もいいかもしれませんね。
この前、登山の法律学(溝手康史著)という本を読みました。長年、
季節を問わず山を楽しんできましたが、目からウロコのことがたく
さん書かれています。少しだけ内容を紹介します。
例えば、「仲間同士で冬山ツアーに行っていて、初心者(A とする)
の参加者が滑落して死亡した場合に、他の仲間には損害賠償責任が
生じるか?」について。初心者のレベルもいろいろありますが、A
は少なくとも冬山ツアーに参加した経験があるものとします。
パーティは、一般常識から言っても、互いに援助、協力し、参加者
に病気や遭難があれば救助を求めるなどの義務(注意義務)があり
ます。しかし、自分の行動の安全は自分で守るのが大原則であるた
め、パーティを組んだからと言って、他人の安全まで引き受けるこ
とは意味しません。
よって、A は確かに初心者ではありますが、事故が起きたとしても
他のパーティ参加者には責任は生じません。
ところが、A が一度も冬山に参加したことのないような初心者であ
るケースや、A がガイドツアーに参加しているケースは事情は異な
ります。このようなケースでは、ガイドやリーダーには安全を確保
すべき注意義務が生じます。
もうひとつ、雪崩事故についての事例を紹介します。
冬山では雪崩の危険があります。ガイドツアーに参加していて雪崩
事故に巻き込まれたとしても、ガイドに常に責任が生じるとは限り
ません。ガイドに責任が生じるのは、事故の予見可能性があったに
も拘らずそれを怠り、事故が起きた場合です。予見可能性がなけれ
ば、安全配慮義務違反の責任は問えません。
予見可能性とは、弱層テストを行って明らかな弱層が出ていること、
その場所で過去に雪崩が起きていたという事実や、雪崩危険地域に
指定されていることを認識しているなどを指します。
それ以外の場合には、雪崩の可能性は少ないだろうとして行動する
ことが多く、このような場合に雪崩が発生したとしても、責任を問
うのは困難です。
以上、事例を2つほど紹介しましたが、冬山に限らず、夏山登山、
岩登り・沢登り、ツアー登山など幅広い対象に関して豊富な事例が
掲載されています。筆者自身もクライマーである弁護士さんであり、
難解な法律内容を分かりやすく解説してくれています。
事故が起きなければ法律の話を持ち出すことなどないでしょう。で
すが、法律上の解釈を知っておくことで、万が一の場合にも無用な
トラブルを避けることができ、また登山を楽しむことができると思
います。
溝手康史著「登山の法律学」⇒
http://www.offpiste.jp/src/book.html#other
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■2.天気図の基本的な読み方:秋の帯状高気圧 ■
梅雨明けして真夏になったばかりですが、今回の話題は秋の高気圧
です〜
あと 1 ヶ月ぐらいして8月下旬になると、ムシムシとした日に挟ま
れる形で、爽やかな空気になる日があります。これはムシムシをも
たらす高気圧(太平洋高気圧)に変わって、秋の高気圧が入ってく
るためです。このように、昼間の空気も入れ替わるようになれば、
本格的な秋の訪れです。
この変化は平地よりも山岳地帯に顕著で、3000m級の高山ではお盆
を過ぎるとめっきりと冷たい空気に入れ替わってきます。秋山を歩
いた経験のある人なら分かると思いますが、平地の感覚で山に行く
と大変寒い思いをします。
●帯状高気圧(移動性高気圧)
秋の空気をもたらすのが、中国大陸から張り出してくる高気圧です。
図のように大陸から日本列島に伸びることから、帯状高気圧とも呼
ばれています。秋を代表する気圧配置です。
秋の帯状高気圧⇒
http://www.offpiste.jp/comm/pics/mag/wmap-autumn.gif
この高気圧は乾いた空気をもたらすため、高気圧に覆われるとすが
すがしい秋晴れになります。運動会を思い出す天気です。そして、
秋の高気圧の別名は移動性高気圧。その名の通り、高気圧は西から
東に移動し、その後には低気圧がやってきます。それに伴い天気が
3〜4日の周期で変化します。
低気圧が日本を覆うときには高い山岳では冠雪が観測され始めます。
北海道や富士山から初冠雪のニュースが届くのもこのころ(9月下
旬〜10月初旬)です。
ところで、梅雨前線と同じように、夏から秋への変わり目には秋雨
前線と呼ばれる前線が現れます。本州の場合は9月中旬頃に現れま
すが、この前線は余り長続きしないため、気づかないことも多いで
しょう。大陸からの優勢な高気圧の張り出し、そして太平洋高気圧
の後退と共に程なく消えてなくなります。
●秋の天気と雲
「天高く馬肥ゆる秋」という有名な成句があります。秋を実感する
のは、青空とヒツジ雲ではないでしょうか。ヒツジ雲は高積雲の俗
称で、白色の雲がヒツジの群れのように見えることからそう呼ばれ
ています。
秋の空は天気の変化を観察するにも絶好です。なぜなら、先ほど説
明したように好天と悪天が周期的に訪れるからです。好天の時に空
を見ていて、ヒツジ雲(高積雲)が厚みを増すようになると天気が
下り坂になります。
段々と高層雲(おぼろ雲)と呼ばれる雲に変化し、空全体が灰色が
かり太陽がおぼろげながら見える程度になります。更に雲の厚みが
増して、色も黒くなると乱層雲(雨雲)に変わって雨(雪)を降ら
せます。
このように空を見て天気の変化を予測することを「観天望気(かん
てんぼうき)」と言います。秋は移動性高気圧に伴う雲の変化をぜ
ひ観察してみてください。
●まとめ
秋の特徴は、帯状高気圧または移動性高気圧です。
実はこの高気圧、春の季節を作る高気圧でもあるのです。秋の気象
の特徴や観天望気が分かると、春山のバックカントリーでも役立ち
ますよ!
※お勧め書籍
気象は奥が深いため、メルマガでは概要を中心に取り上げています。
詳細な部分も知りたいという人は、こちらの書籍がオススメです⇒
http://www.offpiste.jp/src/book.html#weather
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次回メルマガは、8月5日発行です。
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【初心者必見!バックカントリーを滑るための秘訣100】
発 行 日:毎週 火曜日
発 行 元:オフピステネット http://www.offpiste.jp/
発行責任者:バックカントリー・ナビゲーター NAGI
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