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テレビ報道は解説委員の見方、新聞記事は論説委員の見方。弁護士には弁護士の見方があり、社会保険労務士には社会保険労務士の見方がある。みんな違う。どのように違うか、興味のある方は覗いて見ませんか。

  • 発行周期 不定期
  • 最新号 2009/12/03
  • 部数 164部
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2009/10/30

本気か。

 10月26日、鳩山首相は所信表明演説を行ったが,その中で労働基本権のことにつ
いて触れていた。以下の部分である。
 「国家公務員の天下りや渡りのあっせんについても、これを全面的に禁止し,労働基
本件のあり方を含めて,国家公務員制度の抜本的な改革を進めてまいります。」
 実は,労働基本権については10月6日、来日したILO自由の結社委員会の委員と
いう人と仙谷行政刷新担当大臣が会談して、その問題について触れている。そして、会
談の中で仙谷大臣は民主党のマニフェストに沿って,公務員の労働基本権を回復するこ
とを言明している。それに加えて、鳩山首相も所信表明演説で労働基本権について触れ
たのであるから、これは本気であるということなのであろうか。
 労働基本権とは、団結権、団体交渉権,争議権の三つを指す。昭和20年12月、帝
国議会において労働組合法が可決成立した時,この労働基本権は公務員にも保障されて
いた。ところが、昭和23年2月1日、ゼネストがGHQの命令によって中止される。
これを受けて,翌年,公務員の争議権についてはこれを剥奪されることになる。以後、
公務員の労働基本権の制約はILO条約違反として指摘され,日本政府はたびたびIL
Oから勧告を受けてきたが、政権交代を機会にILOは改めて申し入れてきたというこ
とである。労働基本権が回復されるとなると、実に61年ぶりということになる。
 しかし、公務員の争議権が国家公務員、地方公務員の区別なく回復されるとなると、
警察官や消防士が賃上げを要求してストライキを実行するという事態も起こりかねない
。公務員の給与引き上げは人事院の勧告に基づいて行われるものであるが、そうなると
人事院の仕事がなくなることにもなる。本気でやるといっても、どこまで踏み込んでや
るのか、注目されるところである。
 ちなみに,仙谷大臣は「年明けから本格的に,この問題を動かして実行していく」
と述べている。

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