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テレビ報道は解説委員の見方、新聞記事は論説委員の見方。弁護士には弁護士の見方があり、社会保険労務士には社会保険労務士の見方がある。みんな違う。どのように違うか、興味のある方は覗いて見ませんか。

  • 発行周期 不定期
  • 最新号 2009/12/03
  • 部数 164部
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2009/10/26

東アジア共同体。

 東アジア共同体は鳩山首相の政治構想であるが、共同体を目指そうとするならば、
社会保障協定の締結は不可欠である。なぜなら、それがないと年金の二重加入問題
が生じるからである。即ち,本国の年金制度に加入しながら,他国での年金制度にも
加入するという問題である。
 この問題の解決は容易ではなく、特にアジア諸国間においてはそれは著しく困難
である。理由はそれぞれの国における年金制度の仕組みの違いと給付水準の格差に
る。例えば,韓国との間には社会保障協定が締結されているが,通算協定はない。
両国の年金加入期間を通算して,一国の年金受給資格につなげるという協定である。
原因は日本の場合,被用者は厚生年金,自営業者は国民年金と分かれているが、韓
国は厚生年金がなく、被用者も自営業者も国民年金に加入するという制度設計にな
っているためである。そして,韓国の場合,自営業者の所得を把握するのに苦労し
ているともいう。
 中国の場合は,日本と同じく基礎年金の上に養老年金が加算されるという2階建て
の仕組みであり,日本と共通するところもあるが、退職後の給付額は数百元(日本円
で7,8千円程度)を毎月受け取るということで,日本とはあまりにも格差がありす
ぎる。他のアジア諸国においても,年金制度はまだまだ未整備の状態で,協定を締結
するという段階ではない。
 この地域に経済的な統合を実現することは一朝一夕にできることではない、という
のは鳩山首相の言葉であるが,社会保障協定にもそれはあてはまる。
 ちなみに、これまでに日本が社会保障協定を締結している国は以下の通りである。
 ドイツ、イギリス、韓国、アメリカ,ベルギー,フランス、カナダ,オーストラリ
ア,オランダ,及びチェコ。
 次いで昨年締結したのが,スペイン。今年締結したのが,イタリア。そして現在
交渉中なのが、アイルランド,及びスイス。締結を予定しているのが,ハンガリー、
スウェーデン,ルクセンブルグ、及びブラジルである。
 ごらんのように,締結済みの韓国を除いてアジア諸国は一つもない。

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