2009/08/18
山城新伍,特別養護老人ホームに死す。
山城新伍さんが亡くなった。注目すべきは,亡くなった場所が特別養護老人ホームで あったということだ。これは、即ち、介護保険を利用していたということである。特別 養護老人ホームへの入所は介護保険における施設サービスであるからだ。しかし、介護 保険における施設サービスは利用者が希望したからといって、すぐさま入所できるもの ではない。まず、要介護度は問わないが,要介護認定を受けなければならない。介護保険 における施設入所は要介護認定を受けることが条件であるからだ。 特別養護老人ホームへの入所はその上、さらなる条件が求められる。寝たきりや認知症 など、身体上や精神上に著しい障害があるために、常時介護が必要とする人、家族で 世話をするのが困難なお年寄りという条件である。山城さんの場合,離婚して家族と絶縁 状態であったというから,身体的,精神的な状態が悪化していたなら、あとは家族で世話 をするのが困難なお年寄りという条件に合致したのであろう。 そこで気になるのは,要介護認定を受けるには、まず、介護申請をしなければならず、 それを誰が行ったのかということである。家族と絶縁状態であったというのであるから、 もとより家族ではない。家族でないとすれば,第三者が申請代行を行ったということに なるが、本人の家族以外で申請代行できるのは以下の人達である。 1、成年後見人 2、民生委員 3、地域包括支援センター 4、指定居宅支援介護事業者 5、地域密着型介護老人福祉施設か介護保険施設のうち,厚生労働令で定めるもの。 このうち、誰かが行ったか、それとも弟さんがいるというから弟さんに連絡して弟 さんが行ったのか、ということになるのではないか。 そして、もう一つ気になるのは、利用費用の問題である。山城さんは離婚の際,自宅 を夫人に明渡しているというし、最近は仕事もしていなかったようであるから、資産と いえるものはかなり乏しくなっていたのではないか。特別養護老人ホームに入所しても ,介護保険で賄える額は要介護度による限度がある。要介護度が低ければ自己負担額は かなり重くなる。さらに、平成17年10月の改正以後,施設でのホテルコスト(居住 費と食費)は全額自己負担になっている。資産が乏しく、さらに年金等も少ないとなる と,生活は相当苦しい。個人的なことでわかるはずもないが、いずれにしても、これか ら、こうして特別養護老人ホームで亡くなる老人が増えていくことであろう。 ****************************************************************************** 社労士の目で見る事件と世相 発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000173882.html ご意見ご感想はこちらまで toto3@r2.dion.ne.jp *****************************************************************************


