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テレビ報道は解説委員の見方、新聞記事は論説委員の見方。弁護士には弁護士の見方があり、社会保険労務士には社会保険労務士の見方がある。みんな違う。どのように違うか、興味のある方は覗いて見ませんか。

  • 発行周期 不定期
  • 最新号 2009/11/26
  • 部数 163部
  • メルマガID 0000173882
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2009/04/27

平成19年4月から施行されたこと。

 平成16年,年金制度が改正された。そのうち、施行が19年4月とされたものがある。
以下のようなものである。

 1、離婚時の年金分割(当事者の合意又は裁判所の決定によるもの)
 2、高齢期の遺族厚生年金の支給方式の変更
 3、子のない30代未満の妻の遺族厚生年金の支給期間を5年間とすること
 4、70歳以上の在籍者に対する老齢厚生年金の給付調整制度の導入
 5、老齢厚生年金の繰下げ制度の導入
 6、自らの申し出による年金の支給停止の仕組みの導入

 このなかで、年金受給者が不利になるのは、3と4である。他は特に不利となる要素は
ない。問題は,不利となる変更が一方的に行われたのかどうかということである。不利に
なる変更が一方的に行われたのであれば、激しい抵抗が起こるはずである。しかし、3と
4に関する限り、そのような激しい抵抗があった気配はない。とすれば、何か抵抗を抑制
させる取引でもあったのではないか、という憶測が働く。特に、4の場合、その匂いが強
い。
 では、4,即ち,70歳以上で在職者というのはどういう人達なのか。もちろん、生活
のために働かざるを得ないという人達もいるであろう。しかし、それ以上に想定されるの
のが、企業等組織内において高い地位にいる人達である。企業創業者などが代表的である
が、他にも該当する人達がいる。例えば,公益法人の理事長,理事などという人達である。
「日本漢字能力検定協会」の大久保昇前理事長、彼は73歳である。もっとも、大久保前
理事長は平成19年当時71歳であったが、生年月日が昭和12年4月1日以前であるた
め、この支給調整の仕組みは適用されていない。しかし、大久保前理事長と同じような立
場の人に中には、生年月日が昭和12年4月2日以降で在職中の人もいるはずである。そ
れらの人が適用を受けたわけである。
 支給調整の仕組みが適用されると,総報酬月額相当額と年金月額の合計額が48万円を
超えると,超えた額の2分の1が支給停止になる。70歳以上で在職中である人達は相当
高額な給与を得ているであろうから、おそらく老齢厚生年金は全額支給停止になっている
人たちが多いのではなかろうか。支給は老齢基礎年金だけになっているはずである。
 それらの人達は,社会的な地位のある人達であろう。そして,地位に見合った社会的な
影響力もある人達である、と推量する。そのような人達が、年金制度において自らが不利
になる制度を従順に受け入れたとは考えにくい。何か見かえりがあったと考えるのは、思
過ごしであろうか。

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