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テレビ報道は解説委員の見方、新聞記事は論説委員の見方。弁護士には弁護士の見方があり、社会保険労務士には社会保険労務士の見方がある。みんな違う。どのように違うか、興味のある方は覗いて見ませんか。

  • 発行周期 不定期
  • 最新号 2009/11/04
  • 部数 158部
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2009/03/27

こじれる関係。

 改正雇用保険法が成立する見通しとなった。注目は,現行加入要件の見直しである。
即ち、1年以上雇用見込みが6ヶ月以上雇用見込みに緩和されることだ。しかし、他に
も、気になる見直しがある。育児休業給付の見直しである。給付率が育児休業開始時の
賃金の40%から50%という暫定措置はそのままであるが、従来、育児休業終了後、
職場復帰し、同一事業所に6ヶ月勤務していると支給されていた育児休業職場復帰給付
金が、育児休業期間中に全額支給されることになったことだ。
 育児休業取得者にとッては喜ばしいことではあるが、実は、この職場復帰後6ヶ月経
たないと支給されないという制度については、舛添厚生労働大臣が就任間もない頃、異
議を称えていたことがあった。職場復帰6ヶ月経たないと支給されないというのでは、
育児休業中の労働者の生活支援にならないというようなものであった、と記憶している。
その後、特に進展もなく官僚に丸め込まれたのかと思っていたところ、今回の法律改正
によって、大臣の意向が反映されることになったということである。
 しかし、職場復帰給付金というのは、官僚が明確に目的を持って制度化したものであ
る。即ち、育児休業を機会に職場を退く女性社員が70%にも達することから、その職
場復帰を促すために設けたのであり、その額を増額したのもその効果をより一層高めた
いとしたことから実施したものである。給付額を増額したのが、平成19年4月の改正
時であり、まだ2年しか経っていない。効果を見定めるには2年はいかにも短い。
 今回の見直しは、その効果を見定める期間を中断しても、舛添大臣が自らの意向を押
し通したかのようにも見える。それはそれで、大臣の考えではあろうが、ただ、そうし
たことをしていては,大臣と官僚の関係がこじれるのではないかという心配がある。厚
生労働行政は国民の生活に直結するものである。藤原紀香と陣内智則の関係がこじれた
のとはわけが違う。
 もっとも、見方を変えればこのことは官僚が大臣に貸しを作ったという見方もできる。
という意味で、今後の舛添大臣の発言、行動はある意味で注目されるのではなかろうか。

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