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私のブログで書いてきたものの、メールマガジン版。 社会保険労務士の目からみると、社会の出来事はこのように見える。新聞、テレビから流される情報とはちょっと違う。

  • 周期 不定期
  • 最新号 2008/11/16
  • 発行部数 116
  • マガジンID 0000173882
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2008/07/04

早めに説明を---。

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 物価と年金の関係については、このメルマガでも既に書いた。(4月15日)しかし、
その後の物価の上昇はさらに急である。そこで、改めてその関係について書いておきた
い。
 物価が上がれば,年金も上がる、物価が下がれば年金も下がる、というのが物価スライ
ドである。しかし、現行の年金制度は保険料固定方式である。少子高齢化社会において保
険料固定方式を導入すると物価スライドは予定通には行かない。少子化の中で保険料が固
定されるということは、保険料収入が限定されるということであり,その限定された保険
料収入で、高齢化によって増加する受給者に年金を支給しようとするならば、受給額を調
整するしかない。その受給額を調整する仕組みがマクロ経済スライドというものであり、
調整には労働力人口減少率と平均余命の伸び率を合計したものを使う。労働力人口の減少
率は0.6%、平均余命の伸び率は0.3%と想定されており、合計は0.9%である。物価
上昇率がこの0.9%を超えない限り年金額が増加することはない。
 それでは、0.9%を超えると年金額は確実に増加するのかとなると、これもそうはい
ない。平成12年以降,物価下落分を税金で補填した分がまだ残っており,その分が清算
されない限りマクロ経済スライドが作動することはない。税金で補填した分でまだ残って
いる分とは1.6%である。すると、0.9%と1.6%を合計した分2.5%を超える物価
上昇がない限り、年金額の上昇はないということであり、2.5%以下の物価上昇では年金
額は据え置かれるということである。
 問題はここからである。果して,国民はこうしたことを知っているかである。新しい仕
組みの導入に際して、国民がよく知らなかったばかりに、大きな騒ぎになったことについ
ては、今般の後期高齢者医療制度の例がある。年金のことについても,同じようによく知
らなかったということになれば、また、騒ぎが起きかねない。政府としてはそうならない
ために早めに説明しておいた方がいいのではないか。物価調整後の年金が最初に支給され
るのは,翌年の6月15日である。その時になって、こんなに物価が上がっているのに、
なぜ年金が上がらないのか、と疑問に思う人達が出てくるかもしれない。特に、それが
75歳以上の後期高齢者となれば、また、先日の後期高齢者制度導入の際の騒ぎの繰り返
しである。やはり、早めの説明が必要である。

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