2006/01/01
ヨーロッパ発最新アートニュース Pont des Arts ポン・デザール Vol.15
Vol.015 2005/1/1
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Pont des Arts
ポン・デザール
ヨーロッパ発最新アートニュース
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もくじ
話題の展覧会情報
■4mの台座にたつロダンの彫刻
■アーティストたちのビジョン、ワーグナー展
コンテンポラリーアート
■ザヴィエ・ヴェイヤン展
■マタリー・クラッセではじまる2006年のデザイン界
美術市場
■1680万円で落札 美女と野獣のオリジナル原稿
■中世美術館、落札された作品返還要求
文化事情
■プチ・パレリニューアルオープン
■ヴェルサイユ宮殿、鏡の間の修復経過
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話題の展覧会情報
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■4mの台座にたつロダンのカレーの彫刻
パリにあるロダン美術館のチャペルの修復工事が終わり、現在、柿
落としの展覧会として「ロダン、ブランクシー、ジャコメッティ...
空間の中の彫刻」展が開催されている。彫刻と地面の間にある台座
に視点をおいたロダンの作品の他に、ブランクシ−、ジャコメッティ、
ルイス・ブルジョワと近代から現代までの彫刻家の約100点の作品が
展示されている。その中でも、特に注目されるのが、ロダンの「カ
レーの市民」が、4mの高さの木でできた台座に置かれていることで
ある。ロダン自身も、犠牲となる市民の恐怖を表現するのに高い位
置に作品を置くことを考えていたようである。実際、作品を制作し
た年に5mの高さにこの彫刻を置いた写真が残っている。
新しいスペースとなったチャペルは、今後特別展に使用される予定
である。
La sculpture dans l’espace, Rodin, Brancusi, Giacometti...
ロダン、ブランクシー、ジャコメッティ...空間の中の彫刻
パリ ロダン美術館 2006年2月26日まで
URL : http://www.musee-rodin.fr/
■アーティストたちのビジョン、ワーグナー展
ジュネーヴのラト美術館では、19世紀を代表する作曲家ワーグナー
をテーマにした展覧会が開催されている。ワーグナーは、伝統的な
オペラの型を破り、文学や絵画からインスピレーションを受けた作
品を多く残している。また、音楽、歌詞、大道具、建築など、別々
に構成されていた歌劇を、総合芸術にまとめた音楽界の革命児でも
あった。今回の展覧会では、ワーグナーの音楽に影響を受けた1850
年代のアーティストの作品から現代のアーティストまでの作品が展
示されている。19世紀半ばまで、歴史的主題が最高の位置とされて
いたが、ワーグナーのオペラに傾倒したアーティストたちは、オペ
ラの悲劇的なシーンを主題にした作品を描くようになった。現代ア
ーティストにおいては、反ユダヤ人主義的な考えを持っていたワー
グナーへの批判として、ワーグナーのオペラの題名を使いながら、
ユダヤ人虐殺などの歴史を思わせる作品などがある。
Richard Wagner. Visions d’artsites, d’Auguste Renoir à Anselm Kiefer
リヒャルト・ワーグナー アーティストのビジョン
オーギュスト・ルノワールからアンセルム・キファーまで
スイス ジュネーヴ ラト美術館 2006年1月29日まで
URL : http://mah.ville-ge.ch
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コンテンポラリーアート
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■ザヴィエ・ヴェイヤン展
赤いサイのインスタレーションでおなじみのザヴィエ・ヴェィヤン
の個展が、フランスのストラスブール近現代美術館で開催されてい
る。展示されている作品は、1990年代から制作された作品の他に、
この展覧会のために制作した作品も含まれている。ヴェイヤンの作
品は、普段の生活にありそうなシーンを、コンピューターのソフト
や3Dなど、現代のハイテクノロジーを駆使することで、非凡庸な世
界へと変化させている。作家の展示演出のこだわりによって、会場
の壁は一切とりはらわれ、一つの大きな空間の中で、様々なテクニ
ックを使った作品が各々の違った空間を作っている。
Xavier Veilhan Le plein emploi
ザヴィエ・ヴェィヤン展
フランス ストラスブール近現代美術館 2006年4月16日まで
URL : http://www.veilhan.net/
■マタリー・クラッセではじまる2006年のデザイン界
1月5日からはじまるパリ国際家具見本市の2006年のクリエーター賞
に、フランスのデザイナー、マタリー・クラッセが選ばれた。
マタリー・クラッセといえば、昨年の夏に開館されたオランダのデ
ンボスにある現代アート装飾美術館の内装を手がけている。元々倉
庫であった外壁や屋根をそのまま残し、それぞれの部屋は、テーマ
にあわせた色を使ってポップな美術館へと変身させた。建物だけで
はなく、看板やホームページなど細かいところまで、彼女がデザイ
ンを手がけている。
また、ギュスターヴ・エッフェル工房によって設計された工業建造
物を利用したフランスのグルノーブルの国立現代美術センターも、
1月21日に彼女の内装によるリニューアルオープンとなる。
URL: http://www.sm-s.nl
http://www.salondumeuble.com
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美術市場
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■1680万円で落札 美女と野獣のオリジナル原稿
ジャン・コクトーの「美女と野獣」のオリジナル原稿が12月15日に
パリのサザビーズで競売にかけられた。90ページの原稿には、舞台
演出、カメラの位置など映画の詳細が記載されている他に、オリジ
ナルのデッサンも描かれている。この原稿は、コクトーから映画制
作会社のゴーモンのディレクター、マルセル・ベルトゥに感謝のし
るしとして贈られたものであり、今回はじめて競売にかけられた。
原稿と一緒に撮影時の89枚の写真もつけられ、12万ユーロ(約1680
万円)で落札された。
■中世美術館、落札された作品返還要求
2001年に落札された13点の金銀細工をパリの国立中世美術館が返還
を要求している。これらの作品は、サロモン・ド・ロスチルド財団
がオークションにかけたもので、1922年にロスチルド男爵夫人が死
亡した際に中世美術館に遺贈している。その後、これらの作品は美
術館に移動されず、ロスチルド邸に保管されたままであった。
オークション開催前に、ロスチルド財団はこれらの経過を競売吏に
報告していなかった。また写真付きの作品の情報が掲載されたカタ
ログは、競売吏から美術館に送付されていたため、競売吏の不備で
はない。フランスでは、一度国の作品として登録されたものは、譲
渡不可能となる法律があるため、これらの作品は中世美術館に返還
されなくてはならない。
フランス人の落札者は、鑑定者による現在の作品の値段をロスチル
ド財団に請求する予定である。その他の落札者は、外国人のため、
事態の把握に苦しむ状況にある。
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文化事情
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■プチ・パレリニューアルオープン
4年間の改修工事を終え、12月8日にパリ市立プチ・パレ美術館がリ
ニューアルオープンした。プチ・パレ美術館は、1900年の万国博覧
会のために、建築家シャルル・ジロウによって建てられたものであ
る。正面玄関の鉄さくは金箔で施され、当時の豪華さを想像できる。
今回の改修工事によって、7000平米が増築され、全体の表面積22000
平米となり、パリ市の美術館で最も大きな美術館となった。ガラス
窓からは、シャンゼリゼ通り、セーヌ河を眺めることができる。
地下階には、古代ギリシャ時代からルネッサンスの作品、1階は、17
世紀から20世紀初期までと時代軸で分かれている。絵画、彫刻、陶
器、家具、調度品と幅広いジャンルの作品が展示されているのが特
徴的である。パリ市の方針により、市立美術館すべての常設展は、
無料となっているため、プチ・パレ美術館の常設展も無料である。
URL : http://www.paris.fr/portail/Culture/Portal.lut?page_id=6228
■ヴェルサイユ宮殿、鏡の間の修復経過
1年半前に始まったヴェルサイユ宮殿の鏡の間の修復が半分終了し
た。天井画、鏡、ブロンズ、大理石とそれぞれの60人以上の専門
家によって修復された部屋の半分が12月20日から一般公開されて
いる。残りの半分は、2月から開始され、2007年の5月に完成する
予定である。この修復には、1200万ユーロ(約16億8千万円)が費
やされている。
URL: http://www.vinci.com/mecenat.nsf/web/index.htm
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