2005/12/01
ヨーロッパ発最新アートニュース Pont des Arts ポン・デザール Vol.014
Vol.014 2005/12/1
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Pont des Arts
ポン・デザール
ヨーロッパ発最新アートニュース
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もくじ
話題の展覧会情報
■ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ展
■ダダ展
コンテンポラリーアート
■パリ郊外に現代アート美術館オープン
■ベルギー発デザイン展
美術市場
■モネの作品、アメリカ人の手に
■真正証明をめぐるゴッホの作品
文化事情
■パリ・フォト2005
■ナチスに略奪された作品の行方
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話題の展覧会情報
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■ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ展
19世紀に40歳を過ぎてから、フランスで名声を得た画家ピエール・ピュヴィス・
ド・シャヴァンヌは、印象派と同時代であるが、全く違った方向性をもつ画家で
あった。伝統的な主題でありながら、後の象徴派を示唆する独特な作風であり、
同時代に活躍していたドガや後世の画家、ゴーギャンやピカソなどから賛美さ
れている。
現在、フランス北部にあるアミアン市のピカルディ美術館で、「印象派時代にお
ける独自の道展」が開催されている。ピカルディ美術館は、19世紀においてフ
ランスではじめての近代美術館として建設されたが、その際に、ピュヴィス・ド・
シャヴァンヌに壁画を依頼している。
今回の展覧会では、約150点の絵画、デッサン、彫刻など個人コレクターやフラ
ンス各地の美術館から集まっている。絵画フランスにある壁画14点のうち、6点
がピカルディ美術館にある。パリでは、パンテオンで壁画をみることができる。
Puvis de Chavannes Une voie singuliere au siecle de l’impressionnisme
ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ 印象派時代における独自の道展
フランス アミアン ピカルディ美術館 2006年3月12日まで
URL : http://www.picardieweb.com/evenement.asp?ideven=1085
■ダダ展
パリのポンピドゥ−センターでは、フランスでは1966年以来の「ダダ展」が開催
されている。
第1次世界大戦中に誕生したダダイズムは、他の芸術運動とは違い、それまでの
既成概念的な美を否定し、芸術そのものを破壊する運動であった。マルセル・デ
ュシャンの「泉」と題して便器を作品化したレディ−メ−ドが有名である。絵画、
彫刻、コラージュ、詩、写真、映像などあらゆる方法で、彼らの思想を表現して
いる。チューリッヒに集まった外国人の芸術家たちによって始まったダダイズム
は、パリ、ベルリン、ケルン、ニューヨークと国際的な芸術運動として広がって
いった。20世紀の美術史上最も革新的な運動であったといえる。
今回の大模な展覧会には、アーティスト約50人よる1000点以上の作品が展示
されている。ニューヨークのMoMAからは、100点の作品が特別に貸し出されてい
る。
この展覧会は、パリの後、ワシントン、ニューヨークと巡回される。
dAdA ダダ展
パリ ポンピドゥ−センタ− 2006年1月9日まで
URL: http://www.centrepompidou.fr
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コンテンポラリーアート
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■パリ郊外に現代アート美術館オープン
11月17日にパリ郊外のヴィトリィ・シュール・セーヌにパリ郊外ではじめての
県立現代アート美術館がオープンした。このプロジェクト自体は1982年に発足
し、2003年から2年間の工事を経てようやく完成した。建築は、ジャック・リ
ポゥ氏によるもので、4000平米の常設展示室をもつ。美術館は、人との出会い
の場所でもあるという方針から、展示室以外に、レストラン、映画館、資料室、
教育室、作家が宿泊できるアトリエなどの施設が整っている。また、1万平米の
庭園で今後屋外展示も予定されている。
約1000点の1950年代から現代までの作品が収蔵されている。その中には、デュ
ビュッフェ、セザール、アネット・メサジェーなどが含まれている。
また、全ての人にアートを楽しんでもらうために、視聴覚障害者用のための特
別なガイドや、病院や老人ホームなどでのアトリエを開催する。
MAC/VAL Musee d’Art contemporain du Val-de-Marne
ヴァル・ド・マルヌ県立現代美術館
URL : http:// www.macval.fr/
■ベルギー発デザイン展
ベルギーのグラン・オルニュ市のグラン・オルニュ・イマージュでは、2000年以降
のベルギー生まれのデザイン商品を集めた展覧会が開催されている。インテリア家
具だけでなく、バスや車などパブリックなものまでと幅広い。
ベルギーの135のデザイナーやデザイナー事務所による330点の作品が選ばれている。
今年の2月に亡くなったマールテン・ヴァン・セーヴェレンをはじめ、グザビエ・ル
スト、シャルル・ケザンなど国際的に活躍しているデザイナーも多い。
Label-Design.be, Design in Belgium after 2000
2000年以降のベルギーのデザイン展
ベルギー グラン・オルニュ・イマージュ 2006年2月16日
URL: http://www.grand-hornu.be/
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美術市場
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■モネの作品、アメリカ人の手に
11月20日、フランスのルーアンで開かれたオークションで、モネの「ディエップの
近くの絶壁」が、40万ユーロ(約5600万円)でアメリカ人によって落札された。作
品は、35万ユーロ(約4900万円)から40万ユーロ(約5600円)の間で落札されるで
あろうと予想されていたため、予想最高額に達したと言える。オークションは、ロ
シア人とイギリス人2人、そして落札したアメリカ人の競り合いが続いた。この作品
は、今回はじめてオーションに出品され、フランスから国外へ出るのも初めてだ。
1895年に描かれたもので、ルーアンのカテドラルシリーズと同様な技法が使われて
いる。ロシアのエルミタージュ美術館が、同じような作品を所蔵している。
■真正証明をめぐるゴッホの作品
油彩で、Vincentと赤でサインがされている農夫を描いた作品の真正証明をめぐっ
て、フランスのボルドー市の裁判所に、所有者がオランダのゴッホ美術館を訴えた。
1991年に美術愛好家が蚤の市で購入し、ゴッホ美術館によって、真正規格契約書
にサインが交わされたにもかかわらず、2003年に作品がオークションにかけられる
数日前に、偽物である可能性があり、美術館としてゴッホの作品と認めないと公表
した。そのため、作品はオークションの出品から外された。
ヨーロッパ美術鑑定会議所会員による赤外線などの科学的な分析の結果、この作品
は間違いなく本物であるといわれている。
作品の所有者は、ゴッホ美術館に対して真正証明書の発行、または、作品の評価額、
600万ユーロ(約8億4千万)の損害賠償を要求している。
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文化事情
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■パリ・フォト2005
今年で9回目を迎えたパリ・フォトは、19世紀からコンテンポラリーと時代を超えて、
写真だけに焦点をあてた見本市である。この見本市は、写真見本市の中でも世界的に
大規模で、現代の写真の傾向、相場などを知るには良い機会である。
11月17日から4日間、14カ国のギャラリーや出版社などが出展し、約4万人の集客があ
った。今年は、スペインが名誉招待国として招かれ、8人の若手スペイン人写真家の
作品が紹介された。
毎年この時期になると、見本市にあわせて、パリのギャラリーでは、写真展を開催し
ているところが多い。
URL : http://www.parisphoto.fr/
■ナチスに略奪された作品の行方
第2次世界大戦中に、フランスではナチスによって、ユダヤ人が所有していた財産、
およびに多くの美術品が略奪されている。オーストリアやチェコの城に運ばれた美
術品は、戦後、元の所有者に返却される手続きがなされたが、未だに所有者不明の
作品も多い。現在、ポンピドゥ−センター収蔵のブラックの作品、「ギターを弾く
男」は、1981年に美術館が購入したものであるが、元々イギリス人で在仏していた
コレクター、アルフォンス・カン氏の所有物であって、ナチスによって略奪された。
アルフォンス・カン氏の遺族が、2000年にポンピドゥ−センターに対して、刑法上
で作品の返還を訴えた。ようやく、11月23日にポンピドゥ−センターと遺族との和
解が成立した。ブラックの作品、およびナチスによって略奪された他の作品でフラ
ンスの美術館が現在所蔵している作品に関しては、国が賠償金を遺族に支払うこと
で、今まで通り、所有権は国が持ち、各美術館が収蔵することになった。
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