もくじ
1. 話題の展覧会情報
ウィ−ン1900年展
ルノワール/ルノワール展
2. コンテンポラリーアート
夜通し現代アートを楽しむイベント「白い夜」
3. 美術市場
FIAC2005
4. 文化事情
ルーヴルII、日本人建築家に決定
ルノー工場跡地にヨーロッパ現代アートセンター設立か
1. 話題の展覧会情報
ウィ−ン1900年展
19世紀末にウィ−ンで活躍した4人の巨匠、ギュスターヴ・クリムト、
エゴン・シーレ、コロマン・モーザ−、オスカー・ココシュカの作品を集めた
展覧会がパリで初めて開催されている。
19世紀末から20世紀はじめにかけて、オーストリア美術は、保守的な伝統芸術からの
逸脱、象徴主義から表現主義、そして新しい形の芸術へとめまぐるしい変化が見られる。
1890年から1928年に制作された絵画91点、デッサン55点を、「歴史」「風景」「人物」と
3つのテーマ別に展示されている。「歴史」のテーマでは、特にクリムトの大作品が注目
される。「風景」のテーマでは、伝統的なモチーフから抽象的な形に向かっていく変化が
みられる。「人物」のテーマでは、肖像画が装飾的になり、そして表現主義に至るまでの
経緯が見られる。
Klimt, Schiele, Moser, Kokoschka Vienne1900 ウィ−ン1900年展
パリ グラン・パレ 2006年1月23日まで
http://www.rmn.fr/galeriesnationalesdugrandpalais/02expo/2005/klimt/index.html
ルノワール/ルノワール展
パリ12区に9月26日に開館したフランスフィルムライブラリーでは、
柿落としの特別展としてルノワール/ルノワール展が開催されている。
印象派で知られるピエール=オーギュスト・ルノワールの作品と息子で20世紀に
活躍した映画監督のジャン・ルノワールの作品を比較した展覧会になっている。
モデル、自然、家族と3つのテーマに沿って展示されている。
ジャンの他にもピエール=オーギュストの息子である俳優のピエールや
陶芸家のココも登場する。
ジャンの映画のシーンは、父ピエール=オーギュストに対するオマージュであり、
家族愛や平穏さは、2人の共通したテーマといえるであろう。
また、19世紀から20世紀への芸術表現において、絵画から映画への時代の変化も
感じられる。
RENOIR/RENOIR ルノワール/ルノワール展
パリ フランスフィルムライブラリー 2006年1月9日まで
http://www.cinematheque.fr
2. コンテンポラリーアート
夜通し現代アートを楽しむイベント「白い夜」
パリの至るところに現代アートの作品を設置し、一晩中その夜限りの作品を
楽しむお祭り、Nuit Blanche「白い夜」は、10月1日にパリ市の他にも、
今年からヴェルサイユなどのパリ近郊の町や、ローマやモントリオールなどの
海外の都市でも開催された。
今年は、パリ市の中では5つの見学コースが作られ、それぞれのコースの中でも
番号順に見学しやすいようになっていた。
今年から参加したヴェルサイユ市では、ヴェルサイユ宮殿の庭園や
オランジュリーなどが、現代アーティストによって普段とは違った空間が創られた。
オランジュリーの広い通路に映し出されたダニエル・ビュレン作の、
赤、黄色、緑などの光のストライプは、訪れる人々を魅了していた。
今年で4回目を迎えた「白い夜」のパリ市の参加者は、130万人を記録し、
1回目の80万人から大きく参加者を増やしている。
来年は、マドリッド、プラハ、イスタンブールなどの都市でも開催される予定である。
Nuit Blanche 白い夜 パリ市
http://streaming.paris.fr/nuit_blanche_2005/html/index.htm
3. 美術市場
FIAC2005
今年で32回目のFIAC(国際現代アートフェア−)が、10月6日から10日まで
パリで開催された。今年の来場者は、約8万3千人で昨年の25パーセント増の
記録となった。今年は特に、フランス以外の海外のギャラリーや
オープン3年以内の新しいギャラリーの参加が目立った。
フランスの文化省では、この機会に34点の作品を購入した。
全体で約42万ユーロ(約5800万円)になる。これらの作品は、
文化省管轄のFNAC(現代アート国立コレクション)に収められ、
その後、各省庁や公共施設に展示されたり、展覧会に出展されたりする。
FIAC 国際現代アートフェア− パリ
http://www.fiacparis.com
4. 文化事情
ルーヴル美術館II、日本人建築家に決定
2009年にフランス北部のランスに開館予定のルーヴル美術館IIの建築コンペに、
日本人建築家、妹島和世氏と西沢立衛氏のSanaaのプロジェクトに決定した。
最終選考には、イラク出身のイギリス人、ザハ・ハディド、
フランス人のリュディ・リチオッティ、Sanaaの作品3点に絞られた。
Sanaaのプロジェクトは、ガラスと金属、コンクリートによるもので、
ガラスでできた屋根から入る自然光が特徴的である。
http://www.nordpasdecalais.fr/louvrelens/intro.htm
ルノー工場跡地にヨーロッパ現代アートセンター設立か
今年5月にパリの郊外のルノー工場跡地に、フランスの実業家フランソワ・ピノ氏
によるピノ財団現代アート美術館の建設が中止になり、
フランスの現代アート愛好家、専門家たちに大きな波紋が広がった。
ここへきてFIACを訪れたフランスの首相ドミニク・ド・ヴィルパンは、
ルノーの工場跡地に、フランス人や外国人の選ばれたアーティストたちの
アトリエ兼住居、展覧会会場、美術大学などを併設した総合芸術施設を
設立する提案を発表した。そのアートセンタ−は、国と大企業によって出資される
という構造である。
また、2006年に先月リニューアルオープンしたグラン・パレで、
フランス人現代アーティストの展覧会を開催することも文化大臣に提案している。
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