『死者と仏事』 9
この話は、5月11日から始まっていますので、初めての方は
最初からお読み下さい。
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『死者と仏事』 9
さてもう亡くなりましたら、あとは中陰ですね。この中陰というのは、七日目ごとにな
ってるんですが、七日たたらある人は、生まれて行く。また七日たったら或る人は、生
まれていく。七日で生まれる人もあれば四七日で生まれる人もあれば、四十九日で生ま
れ変わる人もある。中陰というのはこの世で死んでまた何処かへ生まれるわけです。
只生まれるということは、人間界へばかり生まれるということじゃないということで
す。
先ほど言うたように地獄へも生まれることもある。餓鬼道へ行くことも、これは生まれ
るというのです。畜生になるのも生まれるのですよ。
そういうふうに、あの世にもたくさん生まれるところがあるわけです。人間界だけじゃ
ないということです。
その人間界にも上中下とあるし、地獄にも上中下とあるし、畜生にも上中下があるわけ
です。例えば天皇陛下の馬。あの馬は幸せじゃないでしょうか。今のペットなんていう
のも幸せですね。捨てられるペットもあれば、病院へ入れてもらえるペットもあるし、
野良犬になるのもありますね。矢畜生にも上中下があるわけです。どの世界にも上中下
があるのです。
全ては自分の業によって決まる。自業自得なんです。だれが決めるわけでもない自業自
得なんですね。自分の責任なんです。
ですから中陰の勤めというのは、少しでもよいところへ生まれてもらうために七日目ご
とに勤めるわけです。
なんで早い人と遅い人とあるのかといいますと、つまり、或る人は四十九日たったら生
まれ変わる。中陰というのは、この世で死んで何処かへ生まれ変わるんだけれども、そ
の生まれ変わるというのは偶然、つまり豆をにぎってぱーっと投げると何処へ転がるか
わからない、それは偶然ですね。そうじゃなくて、人間が生まれるというのは、甲とい
う人間は、これだけの善悪の行いがあるから、ここへ生まれると。この人間は、ここ
と。行いに相応しいところへ生まれることになってあるのです。
例えば、或る人は地獄。そして或る人は天上界。或る人は人間界。それは偶然じゃなく
て、この世の行いによって決まる。お経にはそう説いてありますね。
それを、少しでもよいところへ生まれてもらいたいという遺族の願いがある。その願い
を込めて七日目ごと七日目ごとに勤めてるんです。あれは毎日勤めてもいいわけですよ
ね。
そして仏事は遅れたらいかんといいますね。それは中陰は遅れたらいかんのです。生ま
れる先に功徳を渡しておいてあげませんと、既に生まれてしまったところへ届く。無駄
ではありませんけど、生まれたところで功徳を受けるのですから。ところが中陰は、よ
いところへ生まれさせるために勤めるわけだから、勤めて良いところへ生まれてもらう
ために勤めるのだから生まれて行った先へ届くのでは手遅れなんですね。そこで受け取
るから無駄ではないのですがね。先に渡してあげたらもうちょっといいところへ行けた
かもしれないしね。早くもらっておけばもっといいところへ生まれてあったのに、とい
うことなんです。だから遅れたらいかんのです。
続く・・・


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