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2007/06/05

第37回 感動マーケティング 「パワフル上海のカオス的感動交流都市」

第37回 感動マーケティング
「パワフル上海のカオス的感動交流都市」

                                       2007年6月5日
                       丹青社
               リテールクリエイションセンター
                       松本 大地

■「1700万人!」という人口数字を聞いて驚いた。1998年
のデータでは1300万人だったのが、急速な人、モノ、情報の流
入渦中にあるのが世界で最も多い人口で中国最大の都市上海である
。先月、お手軽なツアー(3泊4日で39,800円)にて体感し
た上海は、予想通りのエキサイティングな街であり、東京にない感
動交流都市であった。最近、アジア諸国に出掛けると、東京の国際
性のなさ、閉鎖性を強く感じる。このままでは相変わらずニューヨ
ークやパリ、ロンドン、ミラノなどの後塵を拝するだけでなく、シ
ンガポール、香港、上海、マカオ、バンコク、クアラルンプールな
どにも都市間競争で負けてしまうのではないだろうか。

■上海の街全体にあるのは、もっと上を、もっと裕福になりたいと
いうエネルギーに溢れていることだ。急速な民主化により、街区自
体の都市再開発手法による優劣や地域間格差、所得格差のギャップ
はあるものの、その玉石混合による”街の面白さ”がある。例えば
、日本で言えば代官山のような「衡山路(ホンシャンルー)」は、
かつてフランスの租界であったため、今も外国人が多く住むエリア
。そのまま切り取って東京に持ってきたいオシャレなレストランや
カフェ、雑貨店が連なり、街路のストリートファニチャーもパリの
匂いを感じる。しかし、ちょっと裏通りに入ると、そこには上海の
普通の生活がある。とにかく安い定食店やワンタン専門店が歩道に
はみ出し、普段使いの自転車修理店や美容院などが建ち並ぶ。また
大通りに戻れば    モダンな風景になり、このコントラストが妙に面
白く街をつくっている。
また、静安寺という高級所得層が住むエリアにある「久光百貨」は
、二子玉川高島屋SCのような雰囲気で、地元のミセス御用達のデ
パ地下もある。しかし、すぐ裏にある「静安小亭」という市場は信
じられない安さでカジュアルな服や雑貨を買い求めることができる
。所得の高い主婦であっても、ハレの商品は百貨店で買い、普段の
洋服は市場で買い、それも値段交渉をしっかりと行うという両面が
ある。
さらに、「新天地界隈」はオープンカフェが集積し、ミラノのブレ
ア地区とパリのサントノーレ地区を合わせたようなヒューマンスケ
ールでファッショナブルな絶品の街区になっている。ここを歩いて
心が動かされない来訪者はいないであろう。
そして、圧巻は外灘(バンド)地区のノスタルジックビルと浦東(
プドン)新区の夜景である。黄浦江沿いのプロムナードは連日連夜
上海の人、世界の人が遊歩する感動交流都市の象徴と言える。新旧
のビル群からのイルミネーションは香港と同様、来訪者に大きな感
動を生んでいる。

■何故、上海や香港、シンガポールは面白いのか、センスのある不
思議な都市空間を形成しているのかを自問してみたところ、そこに
共通することは植民地支配されたり、租界であったりしたことによ
る異国文化との融合ではないかと思った。色々な人種や文化から生
まれた多様性が新しい都市づくりを築いてきたのだろう。その点で
これからの東京が必要な都市づくりの要諦は、人と街と感動交流の
仕組みづくりではないだろうかと、そう思わせた上海であった。今
週末から、青島、北京に出掛けるが、どのような感動に出会えるか
楽しみである。

■感動マーケティング視点⇒1.これからの都市は来訪者が満足で
きる感動交流をいかに創造できるかが問われる時代になった 2.
上海の面白さの原点は、異文化との融合であり、人々の前向きなエ
ネルギーである。上海から都市やSCづくりのヒントを学ぶことが
できる。

こちらから感動交流都市の写真がご覧になれます。
http://www.tansei.net/kando/37/index.htm

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