2007/04/17
環境雑学まぐ ☆☆ 黒いダイヤ ☆☆
「環境雑学まぐ」は環境関連をはじめ、身近な技術全般の情報を発信し、 その技術の社会的価値や、疑問点などを求めていくマガジンです。 この雑学から何かお役に立てればと思っております。 それでは本日のテーマです。 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 本日のテーマは ☆☆☆ 黒いダイヤ ☆☆☆ です ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 前回ではゴルフシューズの底がボロボロになって困惑したことを書きましたが、 ゴルフシューズのスパイクの役目は、ただ単に芝生の通気と通水を良くして美しく保護 するぐらいかなと思っていました。 しかし、私のような下手なものには上り傾斜面にボールが飛び込んだり、下り傾斜底 に止まったりするため、スパイクの無い状態での裸足同然の状態では、上り下りで草ス キーをしているような感じで、どうしようもありませんでした。 (何回もしりもちなど) スパイクの無い靴での急斜面の上り下りの難しさをいやというほど実感し、悲惨で恥 ずかしい、いやな経験をしました。 それでは、今回のテーマに入ります。 今では、国内の炭鉱産業はすっかり影を潜めてしまいましたが、石炭は黒いダイヤと 呼ばれるくらい、石油が大量に使用される前までは貴重な資源でした。 1973年秋、第一次オイルショックといわれる世界的な石油の供給危機と価格の高騰 が起こり、6年後の1979年、第二次オイルショックが再発しています。 その当時、石油源燃料のエネルギー代替として、金属精錬工場や製鉄所などのエネル ギー大量消費産業では石炭利用設備が盛んに設置されました。 その石炭利用設備に技術経験や知識も無いのに、未熟ながら数年間仕事をさせていた だきました。 この石炭利用設備を試運転した時、石炭のハンドリングは非常に難しく、危険なこと を思い知らされた次第です。 設備フローは簡単に言えば、石炭をディスインテグレーターという回転式衝突分散解 砕機で粗破砕して、気流乾燥し、乾燥石炭をバグフィルターで捕集後、ローラーミルで 微粉砕して微粉炭を製造するプラントです。 製造された微粉炭は一旦、微粉炭ホッパに貯留され、定量的に切出されながら、空気 輸送により150m程離れたロータリーキルンのある工場まで輸送されます。 空気輸送管のエンド部に連結された微粉炭バーナーから微粉炭をロータリーキルンに 噴霧する一連のシステムです。(重油バーナー→微粉炭バーナー切替) 微粉炭燃焼用の稼動キルンは4基あって、それぞれに対応した微粉炭製造プラント工 場側には4基の微粉炭ホッパがありました。 この微粉炭製造プラントが石炭利用設備です。 当時会社の配属部門では設計者が必ず試運転も実施することになっていて、このこと は技術を確認・確立する上で非常に役立ちました。 熱を扱うプラントの場合、設計者が数ヶ月間の試運転出張するのは珍しいことではあ りません。 また、労働時間など含めて典型的な3K(きつい,危険、きたない)でありましたが、 今では設計者(数人)が試運転するという当時の会社方針には感謝しています。 難点は試運転が始まったときには、設計者が手薄になることで残留部隊の設計者には 大きな負担になることでした。 この場合、臨機応変に対応する柔軟性が求められることになり、残留部隊の手腕が試さ れることになりました。 しかし、技術立社は会社の大小に関わらず、設計者が長期であっても試運転するという 方針で良いと思います。 石炭プラントに戻りますが、石炭は自然発火しやすく危険であることを理論上は承知 していたので、試運転時もヒヤヒヤしながら運転していた。 石炭プラントを設計・試運転するに当り、ちょっと大げさかもしれませんが、最悪の事 態である爆発、火災事故と背中合わせで仕事をしていたような感がします。 色々な問題がありましたが、すべてをさらけ出すと自分の技術のなさを暴露するような ものなので、ほんの一例だけを挙げます。 4基ある微粉炭ホッパの1基の温度が上昇傾向にあったので、現場確認すると微粉炭 ホッパコーン下部(定量切出装置の上部)がなんと真っ赤に赤熱していた。 温度上昇時には自動的に窒素封入して安全確保することにしていたが、所定温度まで上 昇する前に発火したことになる。 (温度計の位置や窒素吹き込み位置にも問題があった) その赤熱部に自動以外に手動でも窒素を封入しても位置が悪く効果がない。 このままでは大火災になるか、最悪の場合には爆発の危険があった。 何とか早急にこの状態を回避するには定量切出しの量を最大にして、空気輸送でその 燃焼していた赤熱石炭を空気輸送でキルンまで速く送りきってしまうことと判断して最 悪状態を逃れた。 ホッパ下部の塗装は完全に剥がれており鉄皮表面をあらわにしていたので至急修復して 問題の再発防止に注力した。 幸いにもお客さんにはこの事態は知れなかったし、知らせもしなかった。 (今なら知らせるべきでしょう、昨今は悪い隠し事の情報はどこからか漏れるから) 大事故になっていたなら、今このようにメールマガジンは書けていない。 その後、空気輸送の空気がエジェクター効果を最適にするスロート部の差し板位置が 不良で、ホッバー側に空気輸送の空気が漏れこんでいたことと、窒素封入位置が適切で なかったことと、吹き込み個数不足が原因とわかった。 ヒヤリ・ハットが多々あり、神経質になりすぎていることもありましたが、操作室で 運転していると、ボー〜ンという大きな音と同時に、建屋の微振動がした。 (音の発生位置は操作室の後方の微粉炭ホッパ4基が設置されている部屋) 監視盤や操作状態での異常もなかったので、やや自重気味に現場確認するも異常は見当 たらなかった。 翌日、操作室での運転中にまた同様の大きなボー〜ンという音と振動がした。 ひょっとしたら微粉炭ホッパ内で小爆発を繰り返しているのかと不安を覚えた。 石炭は発火温度に達する前でも自然発火することは承知しているからだ。 微粉炭ホッパには窒素を封入して空気が漏れこまないようにしている。 安全にはその他ホッパ以外でも万全の対策を取っていた。 機械と電気計装設計ではフェールセーフ(インターロック上、異常時や非常時には安全 サイドに装置が移行する)とフールプルーフ(操作員が運転ミスをしないように防止機 構が働く)を貫徹しているからです。 それでも、やはり不安と恐怖が体中を走り抜けた。 そのボー〜ンという破裂音はほぼ決まった時間(14時前後)に起こる。 毎日起こるとは限らないので、このことが原因発見を遅らせる。 数回この現象を経験したので、気持ちが悪く落着かない。 その現象解明のため微粉炭ホッパの部屋に14時前後から張り付いて、音の発生を見極め ようとした。 しかし、不思議なことに現場に張り付いたときにはその現象は見受けられない。 機械は不思議なものですが、設計者が機械設置の現場から不在時や、現場から遠く離 れてしまったらトラブルを起こすことがよくある。 そこで、設計者がその機械の点検や修理のため現場に戻ったりすると、なにもしないが 自然とトラブル解消してくれる。(偶然でしょう) まさしく機械は生き物で、生みの親が居なくなると寂しいのか、駄々をこねるのかもし れない。 /////////////////////////////////////////////////////////////// ♪♪ ちょっと一休み ♪♪ // 統計は本当か? // ある統計学者が、町の住民6,000人の全員に対して、数学の試験をおこなった。 それと同時に、住民の脚の長さを測定した。 その結果、数学の能力と、脚の長さとの間には、強い相関があることがわかった。 これはいったいどういうことだろうか。 答えは 町の全員というと、赤ん坊や子供も入っている。 ではもう一つ、 霧の夜よりも、晴れた夜のほうが、交通事故の死亡者数がずっと多い。 本当でしょうか、間違っているでしょうか? 答えは 本当です。 なぜなら、霧の夜などめったにないから。 PHP 大人のクイズより一部引用 /////////////////////////////////////////////////////////////// ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ♪♪ 放談 ♪♪ // 思い通りにならないとき // 部下から苦情が頻発する、何かにつけ上司から文句ばかり言われる、急に音信不通 になった、遊びの誘いがピタリと止まった、ふられてしまった(最近はありませんが??) こういうときには、ひとりくよくよすることがある。 あるいは落ち込んで何もする気がなくなってしまう。 こういう不幸感の原因は「人は私の欲する通りに行動すべきである」との考えにある。 思うとおりにならないと快適ではない。 それをくよくよ考えるのではなくて、「何か相手に喜んでもらえることをしたか」、 「いやがることを何処かでしたからだ」、「上司が文句を言うのは会社のためでもあ り、自分にとってもそれがOJTとなっている」、「何か相手の気に障ることをしてしまっ たか」などと考えることである。 このように考えるくせをつけると、いらいらや落ち込み度は減る。 しかし、その非を自分に向けることで、やはり気持ちは重苦しいものです。 このような時はどうすれば良いのか? 30年ほど前になるでしょうか、漫才ブームが起っていた頃で当時は人気のあった島田 洋七さんが書いた本「佐賀のがばいばあちゃん」 (洋七さんが8才のとき、おばあさんにあずけられた終戦直後当時の生活を綴った本) の中で交わされている会話です。 その中の一例を紹介します。 洋七) 成績は体育以外 1 か 2 おば) 「通知表は、0 じゃなければええ。1とか2を足していけば5になる、 人間は総合力や」 洋七) 「ばあちゃん、英語なんかさっぱり分からん」 おば) 「じゃぁ、答案用紙に『私は日本人です』って書いとけ」 洋七) 「漢字も苦手で・・・」 おば) 「『僕はひらがなとカタカナで生きてます』って書いとけ」 洋七) 「歴史もきらいでなぁ・・・」 おば) 「『過去にはこだわりません』って書いとけ」 「あんまり勉強するな!勉強するとクセになる!」 ≪-----!!!!! 一言コメント !!!!!-----≫ プラス思考の典型で、なおかつユーモアがあふれている。 めいってしまわないようにするには、 プラス思考ということでしょう。 また、ある意味では鈍感力の養成ともいえます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ その音の発生源を見極めるため執拗に現場で見張りを続けた。 何日ぐらい経ったか忘れてしまいましたが、ついに原因発見しました。 なんと、その音とは床板が温度上昇で膨張するために反り返るときの音だったのです。 この床板とは、縞鋼板というすべり止めに縞模様を施した鉄板で、厚みは4.5mm だったと記憶している。 たたみ一畳サイズの定尺ものを使用しており、補強リブが少なかったことも要因でし た。 床梁に固定するとき定尺の縞鋼板を凸に反ったままで溶接したのか、その応力なの か上方向に膨れ上がっていて、人が乗ったときか夜間など温度が下がっているときに は凹状になっていたのかもしれない。 晴れた気温の高いときにはどういうわけか、上方向に膨れ上がる現象時にボコー〜ン という音と同時に床面の振動が発生する。 場所は微粉炭ホッパ室の一部天井床でした。 ちなみに、操作室の位置は壁仕切りを隔てて、微粉炭ホッパ室に隣接して同一階にあ りました。 石炭プラント試運転時のキーワードは今から思えば安全第一、自然発火、摩耗といえ るでしょう。 摩耗については述べませんでしたが、へたをすると設備の致命傷となってしまいま す。 石炭は扱いにくく、石油燃料とは異なった設備を必要とします。 しかし、想定される石油高騰から石炭需要は、ゆっくりしたテンポながらも確実に広が ってきています。 石炭は170年分以上の埋蔵量があると推定され、世界中に広く分布しており、原子 力発電所の事故多発や原子力廃棄物の処理不安などから、石炭は燃料として再認識され つつあります。 当然、170年分以上の埋蔵量も現状生産量からの推定年数なので、もし40年後に石 油が枯渇した場合には石炭生産量が大幅に増加するため、埋蔵年数は石油漸減以降には 指数関数的に激減することが予想されますが、その時は石油に代わる貴重な資源です。 日本では石炭のほとんどを海外からの輸入に頼り、その輸入量は世界の石炭貿易量の およそ25%にもなっています。 また、石炭燃焼時の二酸化炭素や酸性雨の原因となる硫黄酸化物・窒素酸化物は石油 や天然ガス燃焼時よりも多く発生するので、高い発電効率が得られる技術や酸性ガスの 排出を削減するためのクリーン・コール・テクノロジーの開発が行われています。 日本の炭鉱業において実績のある生産・保安技術や、国内で開発され既に実用化して いる石炭利用技術の普及を中国、インドネシア、ベトナムなどの国々で、石炭が安全に しかも、環境負荷を与えずに使われるように技術協力もなされている。 海外から石炭を長期間安定的に輸入するために、海外の国々における石炭生産・消費 の見通しの予測や、今後開発していく可能性の高い地域において、相手国と協力をしな がら石炭埋蔵量の調査も行われている。 石油不足時代の有力な代替エネルギー資源と考えられ、その見直しが国際的にも共通の 課題となっており、これから利用が広がるものと期待されています。 ┏━━━━━━━━▼▽▼SAVE ENERGY▼▽▼━━━━━━━━┓ 桜のシーズンも終わりかけようとしていますが、米国の首都・ワシントンD.C.に、世界 的に有名な桜並木があります。 これは明治の終わり頃、日米友好の証として送られた、約3000本の桜の苗が大切に 育てられたもので、毎年、ここで盛大な桜祭りが開かれ、見事な桜を見るために、全米 から多くの人が訪れるそうです。 EPA(アメリカの環境保護局)は公的な大きなイベントである7月4日の独立記念日と National Black Family Reunion Celebration ではリサイクル可能品を協力して収集す ることをよびかけている。 昨年の桜祭りでは約20,000個のビンと缶、230kgの段ボールを回収したということです。 なぜこのようにEPA(日本では環境省に相当)が運動を促進しているのかといえば、 2005年の米国では固形廃棄物の約32パーセントが回収され、リサイクルあるいは 堆肥化されており、EPAは2008年までに35パーセントまでリサイクル率を上げ ることを決めているからです。 その目標を到達させるための方法の1つは、公共の場でのリサイクル品回収機会を拡大 していくことにあるとしています。 正しいリサイクルはエネルギーを節約することは間違いない。 (正しいと入れたのは間違ったリサイクルはかえってエネルギー負荷を大きくするから) 6個のアルミニウム缶をリサイクルするならば、自動車8km走行分のガソリンのエネル ギーを回収するに等しい。 また、1本の ガラス瓶をリサイクルすることは、100ワットの電球を4時間点灯する エネルギーを節約することになる。 アメリカでは1990−2000年で、700万トンを超えるアルミニウム缶を消費し ている。 これは、316,000機のボーイング737飛行機を製造するに必要なアルミ量でも ある。 これらの缶をリサイクルすることで、最終処分場埋立てスペースの負荷が大きく低減で きる。 リサイクル紙は、新素材から製造される時に比して74パーセントも大気汚染を減らす ことができ、50パーセントの節水になるといれている。 政府の温暖化に対する非協力とは異なり、このようにEPAでは省エネには本格的に取 り組んでいるようです。 直近のエネルギー対策と今後のエネルギー対策について資源エネルギー庁が提供してい るサイトをご紹介します。 http://www.eccj.or.jp/summary/local0703/index.html 本日もここまでおつきあい頂きありがとうございました。 本メールマガジンについてのご意見・ご感想・ご質問などがありましたら、 どんな些細なことでも結構ですので、是非、お寄せ下さい。 --------------------------------------------------------------- ◆ 環境雑学まぐ 発行元 : (有) チオテック 編集長 : 山之内真吾 メール : faagh930@dsk.zaq.ne.jp Web : http://www.hpmix.com/home/tsunesannew/ 発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 配信登録・中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000171052.html ■ 当メールマガジンの転送はご自由です。 是非、ご友人やお知り合いの方にお薦めください。 ---------------------------------------------------------------


