2006/10/30
新会社法一問一答 第30号
みなさんこんばんは、行政書士の浅井です。 A: 今回は、新法が導入した「合同会社」について説明します。 アメリカのLLC(Limited liability Company)という会社形 態を参考にしているため、「日本版LLC」とも呼ばれます。 Q: 合名・合資会社と名前が似ているのでどこが違うか分かり づらいですね。 A: まず合同会社の社員になろうとする人が会社に出資するの は金銭その他の財産に限られます。合名会社社員や合資会社の 無限責任社員との大きな違いですね。 また合同会社社員は、出資額を超えて会社債権者に対し責任を 負うことはありません。株式会社と同じ有限責任制です。さら に合同会社は、貸借対照表や損益計算書を作成し、債権者はそ れらを閲覧・謄写することができます。 Q: なるほど、では持分会社より株式会社に近いですね。 A: もうひとつ株式会社に近い点として、剰余金の分配に関し 株式会社と同じ財源規制があります。合名・合資会社は自由に 配当を行えるのに対し、合同会社の場合財源を超え配当を行え ば違法配当になります。 Q: 内部的な部分はどうですか? A: まず、原則として各社員に業務執行権がありますが定款で 一部の社員のみを業務執行社員と定めることができます。また 社員の入社・持分の譲渡・会社設立後の定款変更は原則として 社員全員の同意が必要です。 また特徴的な部分として、合名・合資会社の場合は全社員の氏 名または名称および住所を登記する必要がありますが、合資会 社の場合は業務執行社員のみの氏名または名称および住所が登 記事項となります。また資本金の額を定め、それを登記します。 Q: ふうん、お話を聞いた限りではイメージとして持分会社とは ちょっと違いますね・・・ A: そうですね。従来の株式・有限会社と持分会社の良さをそれ ぞれつなぎ合わせて創られた形態と言えるでしょう。 なお、社員が1名でも設立・存続が認められる点は合名会社と、 取締役や監査役が不要な点は合名・合資会社と共通です。 Q: 今後合同会社はどのように活用されるのでしょう? A: もちろん一般の事業会社でも良いのですが、特に期待される のはベンチャービジネスの立ち上げですね。 株式会社では出資した資本が少なければ、発言力や利益分配も それに応じ少ないことになりますが、合同会社の場合は社員間 の意思決定や利益分配の方法を出資額にとらわれず定款で自由 に定められます。外部の大口の出資者に経営を牛耳られるとい うことも防げます。また取締役会や株主総会といった意思決定 機関の決議を経なくても、社員間で迅速に意思決定・実行がで きるというのも強みではないでしょうか。 今回は以上です。 「新会社法一問一答」の発刊は今回で終わらさせていただきます。 計30号出すことが出来ました。今までお読みいただき感謝します。 なお、来月以降新しい会社法メルマガの発刊を予定しています。 近日中にご案内する予定ですのでよろしくお願いします。 このメルマガのご意見・ご感想・お気付きになったことを お聞かせください。メールアドレスは、 asai-gyosei@h4.dion.ne.jp です。 なお記事の情報には正確を期すよう最大限留意しております が、万が一読者の方に損害が発生してもいっさい責任は負い かねます。ご了承ください。 行政書士 浅井秀樹 北海道石狩市花川北2-5-68 TEL/FAX 0133-74-2799 URL http://www.h5.dion.ne.jp/~gyosei このメルマガはhttp://www.mag2.com/m/0000169451.htmlから 購読解除できます。



