2009/01/16
「感じのいい公務員」になろう!(vol.68)【我慢しなければいけない?】
▼▲━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━▲▼ 「感じのいい公務員」になろう! vol.68 2009.01.16 ▼▲━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━▲▼ 「立派な公務員」もいいけれど、「感じのいい公務員」について も考えてみませんか? 新人地方公務員向けに「感じのいい公務員」について、公務員自身の立場か ら考えてみようというのが、このメールマガジンのコンセプトです。 公務員や社会人としての行動や考え方を振り返るヒントやきっかけに出会え てもらえたらうれしいです。 バックナンバーは、こちら↓です。 http://archive.mag2.com/0000169343/ ◆◆━━ 今回のテーマ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 我慢しなければいけない? ◆◆━━ テーマ解説 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 中堅職員のWさんから届いたメールを紹介します。 -------------------------------------------------------------------- 役所に就職してからずっと疑問に思ってきたのです。 「公務員はどこまで我慢しなければいけないのか」ってことを。 窓口に出ていると、いらした住民に怒鳴られたり怒られたりすることがあ ります。 仕事でこちらが(私じゃなくても役所側が)何かミスをしたり、ミスでは なくてもなかなか住民の方に納得いただけないことで文句を言われるのは、 まだ仕方ないかなと思います。 でも、先日明らかに仕事とは関係ないことで、自分の容姿について侮辱的 な言葉を投げつけられ、私はとても傷ついたし、悲しくて悔しい思いをし ました。 それでも、私は言い返しちゃいけないと思い、泣きそうなのを我慢して対 応しました。 「住民には言い返しちゃいけないものだ」とずっと思ってきたからです。 そのことがあって数日後、同じ課の係長が窓口で住民の一人と言い争って いるのが聞こえてきました。 聞こえてくる言葉を拾うと、その係長は相手の住民に「あなたは私を侮辱 したんですよ!」などと言っていました。 このとき私は「言い返してもいいの?」と思ったんです。 言い返していいものなら私も言い返していたかもしれない。 実際にそうするかどうかはわかりません。 でも、全部が全部我慢しなくてもいいんだって思えるだけでも気持ちは晴 れるような気がします。 窓口にははっきり言って憂さ晴らしに来るような方もいます。 それにいちいち腹を立てていたらきりがないかもしれません。 でも、私はいつまでたっても慣れることができません。 いろいろと自分なりの発散方法は考えていますが、心無い言葉を投げつけ られれば傷付くし凹んでしまいます。 それに、明らかに相手が間違った主張をしていれば反論もできるのですが、 主観的な問題、例えば今回の私のようも人の容姿を侮蔑するようなことを わめかれた時、私は何て反論できるでしょうか。 そういうことって、誰も教えてはくれません。 やっぱり無条件で相手の話を聞くのが正しいのでしょうか。 それとも、何かで私達も守られているのでしょうか。 -------------------------------------------------------------------- Wさんほどではないかもしれませんが、私もこれまでに同じような事に何度 もあってきました。 度のきついメガネ、色白、肥満、天然パーマなど、見た目のことで難癖をつ けられたことも一度や二度ではありません。 図書館時代には、住民ではありませんが、アルバイトの中年女性から「気色 が悪くてこんな人と一緒になんて仕事ができない。」とカウンター内で泣か れたこともあります。 「あそこにいる若い女の子(職員)に対応してもらいたい。」なんてごねる 人もいましたし、最近では、窓口で部下が「上司出せ!」と怒鳴られていた ので出て行ったら、「なんだ若造のカカリチョーか。なめんなよ。」と、余 計に怒鳴られました。(v_v;) でも、これまで自分は窓口での住民からの暴言などについて「我慢する・し ない」という観点で深く考えたことがありませんでしたし、Wさんの「我慢 しなくていい=言い返していい」という考えについても、正直言って、少し 違和感を持ちました。 窓口や電話の向こうからの心ない言動で辛い思いをさせられないために、私 も自分や自分の気持ちを守りたいと思いますが、なかなかそううまくは行き ません。 理不尽な、辛い思いをしないで過ごせるなんて、よっぽど運がいいか、鈍感 なのかのどちらかじゃないでしょうか? じゃあ、自分はこれまで、そういう時にどう過ごしてきたんだろうと考えて みたのですが、言葉にすると「やり過ごしてきた」っていうのが、一番近い かもしれません。 ムーディー勝山の「右から左に受け流す」っていうお笑いネタがありました が、そんな感じです。 屁理屈と思われるかもしれないけれど、「言い返しちゃいけない」というよ り「言い返す必要がない」に近い感じかもしれませんし、「無条件で相手の 話を聞くのが正しいのか」っていうより、聞く必要はないんじゃないかと、 私は思います。仕事とは関係のないことですから。 しつこく言われたら、それを伝えるだけでいいし、それで埒(らち)が明か なければ、上司に対応を引き継げばばいいと思っています。 そういう自分の基本にあるのは、多分「公私混同」はしたくないなぁという 気持ちなのではないかと思います。 自分たちは、公私の公の部分で仕事をしているわけで、先方がどういう理由 や心持ちで、投げつけているのかわかりませんが、こちらにとって仕事では ない部分については、公私の「私」の面なわけです。 私は、公私の「公」の面を前面に出した仕事ロボットとして受け流し、「そ んなの屁でもねぇよ」って顔で、あえてにこやかに応対を続けるようにはし ています。 公務員は、公私の「公」の部分を求められて働いているのですから、「癪に 障る」という「私」の部分をできるだけ排除して仕事に取り組む姿勢が求め られますし、それが「公平な行政サービス」ということでしょう。 とはいっても、自分の気持ちをコントロールするのは難しいです。 経験を積みながら、少しずつでもそういう能力を養って行けたらいいなぁっ て思ってはいるのですけれど。 公務員でも、ショップの店員さんでも、学生でも、みんな同じ。 「感受性」とか、自分で守るべきもの以外については、本来は「人権」とい うものに、少なくとも日本にいる限りは守られているはずです。 だから、その基本原則を無視して土足で踏み込んで来るような言動に対して、 反論などという形での「マトモ」な対応をするは必要ないんじゃないかと思 うのです。 (よっぽど正規のルートでクレームを寄せてくれた方がラクなのにとも思い ますよね。) 公の仕事において、職員への個人攻撃は「ノイズ」だと思っています。 電話や窓口での対応において、仕事以外のことで心ないことを言われるのは、 30年近く勤めても、いまだに慣れていません。 Wさんのメールには、「いつまでたっても慣れることができない」とありま すが、「ノイズ」かそうでないかをキチンと判断するためにも、慣れてはい けないのかもしれません。 それに、反論すれば「相手の思うツボ」っていうこともあります。 こちらが熱くなって踊らされ、足元を救われることのほうが、あとで余計に 役所側として不利な状況になることがあります。 それでは、このような時にどうしたらいいのでしょうか。 私は、ふたつのことをすればいいと思っています。 ひとつは 「とにかく冷静に対処すること」 そしてもうひとつは、 「ああいう人間にはならないと肝に銘じること」です。 公務員は、住民を教育したりすることはできませんから、「あいつをどうこ うしてやりたい」なんてことを考えずに、そのエネルギーを自分を磨くこと に使った方がいいんじゃないでしょうか? 役所の外に出ても同じです。 ケータイに夢中で向こうからぶつかってきたのに「うぜぇよ、おっさん」と か、汚いものを見るように睨んでくる若い娘(こ)たちなんていうのも、自 分にとっては同種の問題かな? そんなのに絡むのは、時間やエネルギーの無駄以外の何ものでもありません。 窓口で何と言われようと、例え言葉や行動に表れなくても自分の見方になっ てくれる同僚がいたり、家に自分の存在を認めてくれる家族がいたり、それ だけで、つまらぬ言動をする輩(やから)を心の中で消し去ることのできる エネルギーを持てるような気もします。(かっこつけすぎ?f^^;) 後段の同じ課の係長の応対についてですが、私はその係長の応対が正しいも のとは思えません。 相手がどういう人であろうと、役所の窓口応対を子供のケンカレベルにして しまっているだけのような気がします。 ホントは、守るべき壁となるのが係長などの「上司」なんです。 その係長では部下が気の毒だし、そういう覚悟ができていない上司だったら、 部下としては残念ながらあきらめるしかないと思います。 確かに、相手の言動から個人として侮辱と感じたのも当然だったかもしれま せんが、その方は上司として適正な対応をしたとは思えません。 こういった問題に、いわゆる「正解」はないと思います。 でも、「自分をあてにしてくれる人」と「人の役に立ちたい自分」がいる。 公務員って、考え方一つでそういうしあわせな実感ができる素敵な職業だと 思います。 逆に言えば、私たちはそのためだけに働いていいんじゃないでしょうか。 それならば、正面から向き合う必要のない言動をやり過ごしたり、あえてケ ンカをする必要もないのではないだろうか?というのが私の考えです。 ◆◆━━ 長い編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ メールマガジンの発行が滞りがちなことについて、大学生のみ〜すけさんか らメールが届きました。 -------------------------------------------------------------------- 感想を送らないものの、月に2度の発行を楽しみにしているものです。 (中略) 年末年始にあったこと、感じたこと、年度末までに心がけたいこと、新年 への抱負など、何かしら考えていることあれば、ぜひメルマガ更新してく ださることを希望します。 -------------------------------------------------------------------- このメールを読んだ時、最初は「テーマより編集後記の方を楽しみにしてく れているのかな?」と思いました。 実際「編集後記だけでいい。」という方もいらっしゃいますから。(;^^) でも、すぐに思い直したのです。 み〜すけさんは、「ちゃんと続けろよ。」と檄(げき)を飛ばしてくれてい るんですね。 師匠に「責任のない自由なんか、あるものか。」と言われたことがあります。 このメールマガジンは、自分の責任で発行・配信しているものですから、そ れこそ「自由」に(っていうか好き勝手に)やってきています。 なので、当初「月に2回発行」としていたものが「二ヶ月に1回発行」になっ てしまっても、作り手である自分の問題だと思っていましたし、「タカハシ が意見を発信することが大事で、発行頻度の問題ではない。」などといった 応援メッセージに甘えてもいましたし、その一方で、「こうやってダラダラ やっているぐらいなら、いっそのことやめた方がいいのではないか。」と考 えたりしました。 でも、伝えたいことがある、こういうものを読みたいという声に応えたいと 思う、それとともに、自分の仕事を見つめるためにも発行を続けたい気持ち があることに変わりがないのです。 (我ながらワガママだと思います。(^^;) それなのに、いくらでも考えつくことができる「やらない言い訳」に日々甘 んじているのは、「自由」だからなんかではなく、「無責任」だからなので はないかと思うのです。 ただ、いつのまにか「書くエネルギー」が減ってきて、このところは、正直 言って自宅でパソコンに向かうことすら億劫(おっくう)になってもいます。 大晦日から右のわきの下に大きな腫れ物ができ、仕事始めの日の夕方に皮膚 科の医院で切開してもらい、消毒などのための通院が続きました。 それと前後して脚の関節痛も辛かったので、整形外科にも通いました。 そんなわけで、年頭から休暇を数日分使ってしまったのですが、それが去年 使った年次休暇の半分以上だったことに気がつきました。(そういえば、夏 休みも半分近く残しちゃいました。) 新任研修では、「休暇をきちんと取りなさい。それができないのは、仕事が 忙しいからだけではなく、自己管理の問題でもあります。」などとエラそう に語っているのですが、そういう自分が一番できていません。/(+_+)\ 皮膚科と整形外科、両方の医師から、「免疫力が下がっているようだ。健康 に留意するように。」と言われました。 中学校で習った健康の定義は、確か「肉体的にも、精神的にも、社会的にも 健康で、そのバランスがとれている状態」だったと思うのですが、それに照 らし合わせてみれば、去年は大きな病気をせずに仕事をしたりしていたもの の、決して健康な状態の一年ではなかったような気がします。 というわけで、今年は「ちゃんと休む」ことを心掛けようと思います。 相変わらず、溜まって行くばかりの仕事や、矢継ぎ早に襲ってくる課題に追 われる毎日ですが、少しでも「休むための工夫」をして行きたいです。 毎日の生き生きとした生活のためにも、充実した仕事や職場での笑顔のため にも、そしてメールマガジンの発行のためにも。(^_-)-☆ 今回もお付き合いいただき、ありがとうございました。 発行を続けるための最大のエネルギーは、お読みいただいた方からの感想や 突っ込みです。 みなさんからのメールをお待ちしています。 また、「感じのいい公務員」や「まっとうな公務員」にまつわる話や皆さん の考えや扱って欲しいテーマ、経験談、質問などを随時募集しています。 発表してもいい名前でこちらまでお願いします。 ↓ funana@mac.com ではまた。(^_^)/ ◆◆━━ 今日のBGM ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 他人に厳しく自分に甘く / 泉谷しげる ◆◆━━ 皆さんのワンクリック ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 皆さんのクリックひとつで救える命があります。 「クリック募金」では、皆さんのワンクリックで、スポンサー企業がNPOへ 寄付をし、アジアの恵まれない子どもたちや、盲導犬を必要としている人た ちなどに援助金を贈ります。 よかったら、アクセスをお願いします。 ↓ http://www.dff.jp/ ▼▲━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━▼▲ 「感じのいい公務員」になろう! ────────────────────────────── 発行責任者:タカハシヒロユキ (TAKAHASHI Hiroyuki) 自己紹介HP:http://homepage1.nifty.com/funana/hiro/welcome.htm e-mail:funana@mac.com このメールマガジンは、「まぐまぐ!」で配信されています。 登録・解除:http://homepage1.nifty.com/funana/melmaga.htm ────────────────────────────── ※お知り合いに転送される場合は、全文でお願いします。 ▼▲━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━▼▲



