ゴルフクラブプロデューサー「横野 隆弘」   RSSを登録する

日本ゴルフクラブ発祥の地「兵庫県・市川町」において、数々のツアープロのクラブを創ってきた横野隆弘。クラブ理論、金属学、そして芸術家はだしの製造工程すべてをトータルに熟知しているクラブプロデューサ「横野隆弘」が語るマガジンです。

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2007/08/15

「バンスの測り方知っていますか?」

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  ■ゴルフクラブプロデューサー横野隆弘
         VOL.107    2007.8.015
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 ●発行者の挨拶>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  発行者のサイドウェッジ横野です。

  熱いお盆ですね。甲子園の高校野球の選手、応援団、観客の方々をテ
 レビで見ていて熱射病にならないか心配致します。

 今日のニュースで全日本ジュニア選手権に出場している「ハニカミ王
 子」が取り上げられておりましたが、いい加減にマスコミもおとなし
 くすればいいと思うのですが、他にニュースネタがないのでしょうか。
 
 いつも期待されてもタイガー・ウッズみたい活躍できるわけではあり
 ませんので・・・石川君が潰れなければいいのですがね。

  
 ●VOL.107━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


  「バンスの測り方知っていますか?」

                     横野 隆弘

	
 
 ここ数年、ウェッジのバンスが雑誌等で特集され、ウェッジに関して
 は、バンス○○度で作ってくださいという注文が増えてきた。

 皆さんは、出来上がったウェッジのバンス角はどのように計測したら
 いいのかご存知ですか?バンス角を計測するには、ロフト角(A)と
 フェース面とソールの角度(B)が必要になります。(B)の角度は、
 ホーゼルを真下に向け、その状態のときのソールの一番高いところと
 フェース面の角度になります。

 このとき、トォ側、スコアラインセンター、ヒール側でソールの頂点
 が、ソールセンターにあったり、バックフェース寄りになっていたり、
 フェース寄りになっていたりする場合があります。これらのことに関
 してはまた後日述べさせていただくとして、一般的にはスコアライン
 センター部分のソールの頂点で(B)を計測します。

 上記(A)(B)の角度が計測できるとバンス角がでてきます。
 ロフト(A)+フェースとソールの角度(B)−90°=バンス角 
 となります。 
 
 上記式からみてもわかるように、工程の中でバンス角を合わせて製造
 するとなると、まずロフト角が正確でないとダメだと言うことに成り
 ます。研磨工程においてフェースとソールの角度は、一個ずつ分度器
 をあてながら研磨すれば合わせることができます。

 弊社取引先の多くは自社でアッセンブルをするメーカーもしくは工房
 であり、彼らからメーカーのプロパー品のロフト・ライのばらつきに
 ついての情報が入ってきます。一昔前から比べると大分良くはなって
 きているようだが、それでもばらつきは多いとのこと。

 ウェッジは単品なのでごまかしが利くが、アイアンセットとなると1
 番手が狂っているのならその番手を直せばいいが、数番手が狂うとな
 ると、修理する作業も大変なものになる。

 店頭に陳列してあるウェッヂ等にはロフトだけでなく、バンスまで刻
 印もしくは彫刻されているものが増えてきた。しかし、その商品のロ
 フトは正確なのだろうか?

 また、たとえロフトが正確でも、バンス角まで正確に計測して作られ
 ているのだろうか?弊社の研磨工程では必ずフェースとソールの角度
 (弊社ではこの角度のことをG角と言っている)を測るため、研磨機
 のそばには必ず分度器が置いてあり、バンスを測りながら研磨する。
 だから、工場への研磨指示書には必ずこのG角が何度という指示がさ
 れており、その指示に従って研磨をする。ロフト・ライは研磨工程の
 前の工程なので、研磨職人はこのG角だけに注意していればいい。

 私も姫路にある工場及び中国の工場を見てきたが、研磨の最中にヘッ
 ドに分度器を当てながら研磨している工場を見たことがない。たまた
 ま、私が行ったときにそのような注文が入っていなかったからかもし
 れないが・・・。しかし、それでもバンス角に注意している工場なら、
 研磨機のそばに分度器位はあるはずだと思うのだが、その分度器さえ
 も目にした事がない。それなのに、なぜバンス表示したヘッドを研磨
 できるのだろうか・・・。

 ロフト56度のウェッジでバンス角10度のものを作ろうとすると、
 G角は44度に成る。しかし、ロフト58度のウェッジでバンス10
 度のものとなるとG角は42度となる。同じオープンモデルのウェッ
 ジの鍛造で、ロフトを変えての注文は多くあるはずである。このG角
 2度の違いが、感覚だけでわかるものだろうか?私も数多くのヘッド
 をみてきたが、ロフトの2度の違いはわかっても、G角の2度の違い
 は見ただけでは判断しにくい。

 ソールの厚み、形状(ラウンドの大きさ・トレーリングエッジの形状
 等)によって、違って見えるからだ。

 多くのクラブ職人と言われる方々やショップの販売員の方にこの質問 
 をしてみても即座に答えられる方のほうがはるかに少ない。これだけ
 雑誌等で話題になるバンス角なのに、これでよくクラブの販売が出来
 るものだと感じる。

 ただ、実際のクラブに関しては、バンス角だけがすべてではなく、ソ
 ールの厚み、形状、とバンス角の組み合わせによって性能が変わって
 くるので、バンス角だけに注目するもの間違いなのですが・・・。

 


  
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   ◆発行者:Side Wedge(サイドウェッジ)横野秋雄
   ◆URL:http://www.sidewedge.com(現在休止中)
   ◆連絡先:x147258369_ron@yahoo.co.jp
      *全員への返信はできませんことを御了承願います。

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