2008/12/02
【なだれ事故に遭わないために】北海道アウトドア情報マガジンRera メルマガ版No33
みなさん、こんにちわ! 北海道アウトドア協会のたけうちです。 いよいよ冬ですね。札幌の街もうっすらと雪化粧。 先日、ダイエーで安い冬靴を手に入れました。 この時期、以外と滑るんですよね。気をつけなきゃ! さて、今回は、本格的な冬を前に大切なお話です。 どうぞ、じっくりと読んでください。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ なだれ事故に遭わないために ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 毎年のように、各地でなだれによる 遭難事故が相次いでいます。 山での遭難死は、悲惨なものです。 せっかく楽しみにきているのだから、 笑顔で家に帰りたいものですね。 雪崩。 おそらく、他人事のように思っているのでは ないでしょうか? でも、冬の山に一歩でも踏み入るなら、 その可能性はゼロではないということを 肝に銘じておく必要があります。 では、雪崩ってどんなものなのでしょうか? ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 厳冬期の雪崩は、こんなに恐ろしい・・・ 「雪崩の速度」 雪崩は先端部が膨らみ頭部のような形を作り、 後部はシッポのように細長くのびた形を形成し 流れます。 雪崩の最大速度はその頭部で観測され、 後部は頭部より遅い速度で流れ下ります。 つまり、雪崩の先端はスピードが速く流れ、 後部はどんどん遅れることになります。 「形態による速度」 雪崩の速度はその形態によっても異なります。 流れ型と呼ばれる雪崩は大小の雪の塊が 比較的ゆっくりと流れ下るのに対して、煙型と 呼ばれる雪崩はより高速で雪煙を巻き上げ ながら駆け下ります。 典型的な流れ型雪崩である湿雪全層雪崩の 速度は一般に秒速10m〜30mであるのに 対して、大規模な煙型雪崩の場合、秒速 50〜100mに達すると言われています。 「秒速100mの恐怖」 毎秒100mというと大型台風の最大風速と される毎秒50mの2倍のスピードです。 こんな風が吹くと街路樹は倒れ屋根も吹き 飛ばされます。 雪崩の場合はさらに、空気の数十倍の密度 の雪煙とともに押し寄せてきます。 その破壊力は鉄筋の建物さえも押し倒して しまうほどです。 ただ、なぜ煙のような雪崩がこんなに早い スピードがでるのか、その詳しいメカニズムは 完全にはわかっていません。 では、どのように気をつければいいのでしょうか? ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ なだれ事故にあわないために 雪崩(なだれ)は世界各地で、災害を もたらしています。雪深い山村が多い 日本では、古くからなだれで大勢の 人命が失われてきました。 なだれ災害の多くは、冬に起きています。 春のなだれとともに、厳冬のなだれの 危険も忘れてはなりません。 冬のなだれは速度が速く、時速100キロ を超えることもまれではありません。 そのため被害は、予想以上に遠くまで 及びます。冬のなだれはその速さゆえ、 大きな破壊力を持ちます。 かつて黒部ダム建設中に飯場がなだれに遭い、 人や建物が1キロ先の谷の対岸まで飛ばさ れた例があります。 最近は登山だけでなく、スキーやスノーボード で新雪を滑る人が増えています。 新雪滑走は素晴らしいスポーツです。 しかし毎年のように、なだれで貴重な人命が 失われています。事故にあわないために、 次のことに注意してください。 1 なだれ事故の多くは吹雪やその直後に発生。 吹雪で出来た「ふきだまり」の斜面でなだれは 起きます。「ふきだまり」は風により雪が運ばれ、 風下に出来ます。強い吹雪は、ふきだまりを短 時間で作ります。「ふきだまり」の広い急斜面は、 なだれの危険地帯です。 2 重い新雪は、ふきだまりです。 風の影響を受けて積もるからです。 亀裂が入ったり、踏み込むと振動や音がする斜面に 入らないでください。すでに遅いかもしれません。 危険です。 3 冬のなだれの多くは「面発生乾雪表層なだれ」 と呼ばれるなだれです。表層なだれとは、ある層 から上の雪がなだれるものを指します。 4 表層なだれを引き起こす層を、弱層といいます。 層が雪の重さに耐えられなくなった時、破壊されて なだれが起きます。吹雪は短時間で重いふきだまり を作り、なだれが起こりやすい条件を整えます。 5 吹雪のふきだまりは、一枚の板のように広い面積に、 不安定に発達します。これをウィンドスラブと呼びます。 スラブが不安定に発達している時衝撃が加われば、 その衝撃は短時間でスラブ全体に伝わります。 スラブ自体の破壊が、なだれの引き金になることがあります。 6 スラブ化するとは、ある面積が一枚の板のように なることです。雪は変化します。時間を経てスラブは 安定し、強固になります。スラブは日射によってもで きます。新雪の表面が日射で融ければ板のようにつ ながってスラブになります。日射によるスラブ化も積雪 の重さや弱層などの条件が整えば、なだれを引き起こ すことがあります。 7 雪の中には層が出来ています。寒冷晴天が続く内陸 の山では、積雪の表面が低温で霜などに変わり、それが 雪の下になると「シモザラメ」の弱層になります。 「シモザラメ」層は寒ければ寒いほど厚く発達します。 標高の高い山や、晴天で寒冷な山では、この層が大きな なだれの引き金になることがあります。 8 日本海側の、湿った雪が多量に降り、吹雪が断続 する山では、低気圧通過前に降る「新雪結晶」や、前線 の通過時に降る「アラレ」など、あらゆる雪が弱層となり、 なだれの原因となります。 9 なだれ判断を弱層テストだけで済ますことは危険です。 危険判定は「プレッシャーテストや積雪断面観察などの 弱層テスト」とともに、「斜面の向きや降雪状況の推移など を含む総合的な検討」によって行わねばなりません。 10 除雪のロータリー車が飛ばす雪は、ふきだまりの雪 と似ています。また飛ばされた雪は、すぐに堅く締まります。 これは停止直後の表層なだれの堆積(デブリ)がスコップも 刺さらないほど固くなる現象と同じです。 11 多くの事故は吹雪やその直後に起こっています。 同じ斜面でも、先週と今日では雪が異なります。常に雪崩に 注意し、なだれの危険を回避するルートを取ってください。 万一の場合に備えてスコップやゾンデ棒、ナダレ発信機など を携行してください。これらの装備を用意することにより、 致命的な結末を防ぐ可能性が高まります。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ なだれについて、もっと詳しく知りたい方へ。 オンラインマガジン「ReraWEB」では、 雪崩に関する特集記事を掲載しています。 ●北海道のなだれ事故 〜 新谷暁生氏 http://www.h-outdoor.com/rera/archives/8 ニセコでの雪崩事故防止の現場から、北海道の 雪崩事故のあり方について、鋭い考察を投げかける。 ●カミホロカメットクの雪崩事故現場に居合わせた登山者の記録 http://www.h-outdoor.com/rera/archives/6 2007年、4人の死者を出した雪崩事故。 その現場の、生々しい様子が浮かび上がるレポート。 みなさまへお願いです。 事故に気をつけて、楽しい冬をお過ごしくださいね!! ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ もうすぐ年末。カレンダーを買う時期ですね! 今年は、毎年カレンダーをいかがですか? 植物画による毎年カレンダー 【北海道花暦】 前にもメルマガでご紹介した素敵なカレンダー北海道花暦。 大好評をいただいています! 一日一日のページに描かれた、素敵な植物画たち。 美しい絵は、全て北海道の植物。北海道植物画協会会員47名が 精緻に描いた素晴らしい絵に癒されます。 これが机の上にあれば、毎日めくるのが楽しみになりますね。 自宅の机に一つ、会社の机にも一つ、いかがですか? 北海道花暦 販売価格1500円(税込1575円) サイズ幅120mm×高さ90mm×366ページ 送料1回のご注文につき500円 北海道内:2冊以上ご注文の場合送料無料 北海道外:5冊以上ご注文の場合送料無料 詳細はこちらから http://tinyurl.com/6yko55 自然の好きなあの人への贈り物や、北海道土産にも最適です!! ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 編集後記 寒い時期になりましたね〜。 我が家は、一軒家を借りているのですが、 古い家なので、とっても寒いんです! 家では、ストーブをつけていても、 上下フリース2枚重ね着です・・・(笑) 特に雪が積もる前は、一番寒いですね。 すっぽりと雪に埋まってしまえば、意外と あったかいんですが、あと1ヶ月以上は、 寒〜い日々が続きそうです。 このメルマガは、転送大歓迎です。 みなさんに教えてあげてくださいね。 NPO法人北海道アウトドア協会 〒062-0012 札幌市豊平区美園12条7丁目6-16サンビル TEL:011-820-6500/FAX:011-820-6566 E-mail(代表) info@h-outdoor.com Homepage http://www.h-outdoor.com/


