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2009/10/21

XMLコンソーシアムニュース-2009年10月号

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XML Consortium News

    X  M  L  コ  ン  ソ  ー  シ  ア  ム   ニ  ュ  ー  ス (一般公開版)

                                                              2009年10月号
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 ネットの世界は日々変化していますが、政権交代後は政治や日常生活にも様々
な変化が立て続けに起きているようです。変わらないものなどないのだな、とい
うことを改めて実感しています。

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 本メールマガジンは、XMLコンソーシアムの活動を幅広く知っていただくために、
XMLコンソーシアム会員向けニュースからトピックを抜粋し、会員以外の方々にも
ご紹介するものです。

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【目次】
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◆今月のPick Up 1
 XMLを語る:XBRL実働開始から3年「XBRLは当たり前になった」日銀・和田氏

◆今月のPick Up 2
 XMLを語る:「データこそ企業の資産。構造化でより活用できる」ITmedia浅井氏

◆今後の予定
◆XMLコンソーシアム会員向けニュースの全目次

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今月のPick Up 1
 【XMLを語る】XBRL実働開始から3年「XBRLは当たり前になった」日銀・和田氏
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 XMLとゆかりのある方々に過去のXMLとの関わり、またはXMLの現状や将来展望な
どについて語っていただきます。今回は日本銀行 金融機構局 金融データ管理担
当 和田芳明氏です。日本銀行でどのようにXBRLを活用しているかなどを語ってい
ただきました(文中、敬称略)。

■XBRLで日銀から金融機関の業務効率が向上

○XMLコンソーシアム:日銀でもXBRLをお使いだそうですね。

○和田:日銀は日本唯一の中央銀行で、約570の金融機関等から日次から年次まで、
  幅広いデータを収集してモニタリングしています。情報収集の正確化や迅速化、
  加えて金融システム全体の効率化につながる情報技術はないかと模索していた
  ところ、XBRLにたどり着きました。

○XMLコンソーシアム:いつごろから利用されていますか?

○和田:2003年に基礎研究を開始し、段階的に実証実験を進め、XBRLデータ変換
  ツールおよびタクソノミの開発を経て、2006年2月に本番利用を開始しました。
  現在、日銀でXBRLを使っているのはうちの局だけです。XBRLのチームは4人(専
  任3人と兼務1人)それにマネジメントとして私です。少人数なので少しずつ確
  実にやれる範囲で進めてきました。

○XMLコンソーシアム:どんな特徴がありますか?

○和田:金融機関の日銀へのXBRL報告スキームでは、データ変換用ツールや
  IP-VPNの通信インフラなど必要なものはすべて日銀が無償で提供しています。
  金融機関の現行事務にアドオン可能なので、金融機関は容易にXBRLを生成し、
  報告できます。操作性や安全性も確保してあります。XBRLの最新仕様に準拠し
  ており、中でもFormula-Linkを用いて提出前に妥当性をチェックできる機能を
  実装しています。

  XBRL報告スキームの展開にあたっては、移行コストを最小化できるように心が
  けました。金融機関に負荷が増えるようでは普及しません。利用側もメリット
  を享受できるようでないと。そこで現行の作業で使うExcelからデータ変換がで
  きるようにしたわけです。また、当時実験段階にあったFormula-Linkをいち早
  く採用し、仮にエラーがあれば、その原因となったデータのセルの色が変わる
  ほか、どのようにエラーが生じているのか、原因を分かりやすい日本語メッセ
  ージで表現できるようにしました。

○XMLコンソーシアム:実働開始から3年が過ぎて、いかがですか?

○和田:これまでトラブルなしで稼働できています。XBRLでの提出は義務ではな
  いにもかかわらず、金融機関の理解と協力により、XBRL化された報告のXBRLで
  の提出率は100%です。海外からは「奇跡だ」と驚かれています。タクソノミの
  改訂も何度か行っていますが順調です。稼動開始直後の2006年6月には会社法改
  正に伴い、大幅に改訂しましたが、無事乗り切ることができました。

  導入後のメリットとしては、何よりも事前のエラーチェック機能によりデータ
  の精度が向上したことが大きいです。旧来は日銀に届いてからエラーチェック
  し、修正するには金融機関の担当者とやりとりしなくてはなりませんでしたが、
  その労力が大幅に削減できました。

○XMLコンソーシアム:金融機関からの評判はどうですか?

○和田:2008年8月にアンケートを実施したのですが、エラーチェック機能は総じ
  て6~7割のユーザーが評価してくれました。特に外国銀行や信用金庫からの評
  価が高かったです。

○XMLコンソーシアム:今後はどのように発展していくのでしょうか?

○和田:ツールのバージョンアップ、タクソノミ構造の見直し、新しいデータベ
  ースの開発などを進めています。ツールについてはデータ処理能力の向上、
  Formula-Link機能の強化、ビューワー機能の改良などです。タクソノミは従来、
  共通と差分で何パターンもの組み合わせがありましたが、1つのマスタータクソ
  ノミを用いるようにしました。これでタクソノミをメンテナンスする労力は
  1/14に激減します。

  データベースについては膨大な時系列データを扱えること、多様なデータ形式
  から取り込み可能なこと、XBRLデータも解析可能なことなどが求められていま
  す。これから2年ほどかけて取り組みます。

○XMLコンソーシアム:XBRLはXML標準の中でも成功例と言えますよね。

○和田:いくつかの偶然が組み合わさり、XBRLが生まれました。1998年4月のある
  水曜日に、Charles Hoffmanという天才の頭脳にXBRLの構想がひらめきました。
  彼は長年会計情報の処理システムを考えていましたが、なかなか超えられない
  技術的な課題に悩んでいたところ、XMLにヒントを得て「これで最後のピースが
  埋まった」と感じたそうです。

  そのHoffman氏が、さらにEric Cohenというもう1人の天才に出会い、そうした
  小さな出会いが様々な人々の支援を得て、XBRLコンソーシアムという大きな輪
  に結実しました。実にドラマチックなのですよ。

○XMLコンソーシアム:XBRL仲間とはとても親しいのだとか。

○和田:XBRLをやっている人は所属が変わってもXBRLを続けています。より良い
  情報交換の世界を作りたい、というマインドの高い人が多いです。会議などで
  会うと、互いに親友のように話しかけます。加えてなぜか1958年(いぬ年)生
  まれが多いのですよ。「わんこが(XBRLの)ドッグイヤーを引っ張っている」
  と言われています(笑)

○XMLコンソーシアム:今後XMLを始める方にアドバイスをお願いします。

○和田:当初は不安もありましたが、実働開始から3年が過ぎ「安定して使われる
  ようになってきた」と実感しています。国内外からいろいろと導入に関する相
  談を受けますが、XMLにしろ、XBRLにしろ、いいチームを作ること、目的を明確
  にしてユーザーに受け入れられるもの作ること、維持可能なスキームを考える
  こと、が大事だとよく話しています

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今月のPick Up 2
 【XMLを語る】「データこそ企業の資産。構造化でより活用できる」ITmedia浅井氏
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 XMLとゆかりのある方々に過去のXMLとの関わり、またはXMLの現状や将来展望な
どについて語っていただきます。今回はITmedia エンタープライズなどメディア
からXMLの動向を追ってきた浅井英二氏です(文中、敬称略)。

○XMLコンソーシアム:XMLの最初の印象を教えてください。

○浅井:最初に記事でXMLに触れたのは1997年、IBMの丸山さんらがXMLパーサーを
  発表した時でした。日本人が世界のIT技術開発に貢献していると知り、感銘を
  受けました。しかしその後はXMLや将来性について深く立ち入ることなく、しば
  らく時間が過ぎました。

  再びXMLを目にしたのが2004年、アメリカのワシントンDCで開催されたXMLカン
  ファレンスでした。このころになると初期の熱狂は冷め、着実に定着しつつあ
  るころでした。

  ここで大事なことに気付きました。それまでデータとはアプリケーション固有
  のフォーマットで生成されるようになっており、アプリケーションに従属する
  というイメージでした。しかしXMLはアプリケーションに依存することがなく、
  むしろ逆です。

  アプリケーションの発展を中心に追っていた身からすると、コペルニクス的な
  発想の転換がありました。真に価値あるものとはデータであり、ユーザーの資
  産とはデータだと気付かされたのです。「目から鱗」でした。

○XMLコンソーシアム:XMLが普及していく様子はどうでしたか?

○浅井:現場が抱える課題をいろいろと目にしました。初期の問題は実装面にあ
  りました。XMLで意味づけされたデータをどう保存するか、つまりネイティブ
  XMLデータベースの実用性が課題でした。

  知り合いの企業が早々の段階にWebサイトをXML(XHTML)化したのですが、手間
  がかかる割には再利用性などのメリットをあまり引き出せていませんでした。
  その先見性は尊敬しますが、「手間をかけるくらいなら、我々はHTMLでサクッ
  とやろう」と考えていたのが正直なところです。

  実装技術や労力の問題があり、一般企業のIT部門にとってXMLを使う価値がなか
  なか見いだされにくかったようです。

  今はツールの成熟や標準の制定で情勢は変化し、XMLの採用はかなり増えました。
  ただユーザーに実感がないのがさみしいですね。内部的にはXMLを使っているの
  に気付いていないユーザーも多くいます。

○XMLコンソーシアム:現状はどうでしょうか?

○浅井:Web2.0を背景にマッシュアップが流行し変化が見られます。ただしサー
  ビス提供者の視点でデータが提供されているので、依然としてサービス偏重の
  傾向がありますが、データの重要性が見いだされたことは前進だと思います。
  またXMLで構造化することで裏ではデータの活用度が向上するようになりました。

  企業内の情報活用を考えると、今後(XMLによる)構造化は必須となるでしょう。
  企業内の情報検索というといまだにキーワード検索が中心ですが、それだと一
  致した文字列を拾い出すだけなのでピントがずれた文書であったり、類似した
  文書が大量に出てきてしまいます。

  IT部門は『情報こそ企業の資産』という視点で、社員が求める情報を的確に探
  し出せること、目的に応じた形で提供できるようにする必要があると思います。

  SOAを考える時でも同じことが言えます。本来プロセスとデータは両輪で機能し、
  視覚化できなくてはなりません。しかし現実にはプロセスに目が向きがちです。
  ここはメディアの力不足でもあるのですが(苦笑)。

○XMLコンソーシアム:今後はどう発展していくでしょうか?

○浅井:XMLを活用すれば、企業内の情報検索(エンタープライズサーチ)でより
  的確な結果が得られるようになると思います。将来は「セマンティックWeb」が
  提唱するように、意味がついた情報が普及すれば、より的確な情報を効率的に
  検索することができるようになります。

  検索の姿も変わってくるかもしれません。データウェアハウスのようにデータ
  ベースからキーワード検索をするのではなく、意味づけされたデータから必要
  な情報を得るようになるとか。今やネット全体がデータベースになりつつあり
  ますから、情報の検索や活用の仕方も多様に発展していくと思います。

  今後はXMLの活用でどのようなメリットがあるかをきちんと伝えていく必要があ
  るかと思います。理想的なセマンティックWebが実現すれば、従来リーチできな
  かった情報に手が届き、企業内のあらゆるデータを活かすことができます。

  データが意味づけされ、構造化していればアプリケーションでデータを融合し
  たり有機的に活用したりすることができます。SOAでエンタープライズ・サー
  ビス・バスがあるように、エンタープライズ・データ・バスというようにデー
  タをうまくマッピングするツールが出てくると面白くなるでしょうね。

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【今後の予定】
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[公式イベント]
◆10月14日(水):クロスメディア・パブリッシング部会
◆10月23日(金):
 XMLマスター:プロフェッショナル(アプリケーション開発)直前対策セミナー
 http://www.xmlconsortium.org/seminar09/091023/091023-info.html
◆10月26日(月):第2回XML設計技術講座
 『先人の知恵(ContactXMLのXMLスキーマ)を読み解く(1)
             ~ XMLスキーマを作ってみよう ~』
 http://www.xmlconsortium.org/seminar09/091026/091026-info.html
◆11月 6日(金):Webサービス実証部会

※詳細はコンソーシアムや部会からの案内をご確認ください

[関連イベント]
 現在は特にありません。

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【XMLコンソーシアム会員向けニュースの全目次】
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◆XMLを語る:XBRL実働開始から3年「XBRLは当たり前になった」日銀・和田氏
◆XMLを語る:「データこそ企業の資産。構造化でより活用できる」ITmedia浅井氏
◆活動実績(2009年9月)
◆今後の予定
◆運営委員会から

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【このメールマガジンについて】
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 http://www.xmlconsortium.org/nyuukai/nyuukai.html

事務局:〒130-0022 東京都墨田区江東橋 2-19-7 富士ソフトビル
mailto:xmlcons_staff@fsi.co.jp

Copyright(C) 2009 The XML Consortium
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