2007/09/13
【企画のココロ】第084号~弱者のマーケティング
─────────────────────────────────── □2007年9月13日 第084号 ─────────────────────────────────── ■ ┌─┬─┬─┐ ■ ■■ │企│画│の│ ■■ ■■■ ├─┼─┼─┤ 選ばれる存在へ@共感ブランディング ■■■ ■■ │コ│コ│ロ│ ■■ ■ └─┴─┴─┘ ■ ─────────────────────────────────── 共感ブランド・プロデューサー:奥本健二 ─────────────────────────────────── 先日、急きょ大阪に出張した。 あいにくその日は、高級ホテルでさえどこも満杯。 世界陸上のピークと重なったのだ。 当日ギリギリまで探してもらったあげく、 確保できたのは、場末の古びたカプセルホテル。 人生初のカプセルだが、まあこれも経験だ。 高そうな鞄をもった紳士もいるし、 ネットカフェに入りそびれた自由業っぽい人もいる。 とにかく、そこのカプセルも満室だった。 汗を流してさっさと寝てしまおうと向かった浴場も オヤジたちでごったがえしている。 やっと確保した洗い場で湯をかぶると… _人人人 )つ、冷たぁ〜っ! 大量のお湯の使用にボイラーが追いついてない。 やむなく、芋の子みたいなぎゅうぎゅう詰めの浴槽に 入り込んだ。 見ず知らずのオッサンたちと、 こんなに至近距離で向き合ったことなどない。 それはみんなお互い様で、一様に無言で不機嫌な顔。 そんな場面に身を置き、 なんだか…収容所にでも入れられたような、 妙に悲しい気分になった私は奥本です。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■このメルマガの内容───────────────────────── ■中小企業の経営者や企画担当者、個人店の方、そして地方や田舎の情熱 人の皆さんを支援するものです。 共感されるブランドづくりについて、制作の現場からお伝えします。 ■企画の根本から、デザイン開発〜商品開発〜店舗開発〜広告販促などの ポイントを、体系づけて発信していきます。 もうご存じの方は復習のつもりでリラックスして、ご存じない方は明日 使えるミニ知識としてどうぞ。 ■モットーは広く浅く、豆乳の表面にできる湯葉のように、ノンホモ牛乳 に浮かぶクリーム層のように、サラ〜とやっていきます。 ただし、そこには栄養分がいっぱいあるよ、というわけでして…。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ココロのコンテンツ───────────────────────── │ │ ┼───────────────→心に響き、共感される視点とは │ │□ブランディングって何? │□伝わるコンセプトづくり │□デザインのチカラ │□ブランディングの現場 │ □ブランドの基本表現 │ □心を満たす商品とパッケージ │ □共感を呼ぶ店舗開発 │ □伝わる広告、共感ツール │□循環のリニューアル │■魂のブランディング ←……■今週はここのお話 │ ↓------------------------------------------------------------ ■これらをタテ糸に、「心に響き、共感される」ってことをヨコ糸に、 考えていきます。どんなものが織り上がるかは、あなた次第。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ─────────────< 今週のテーマ >───────────── <魂のブランディング(5)〜弱者のマーケティング> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■先日友人に頼まれて、 ある講演会に行ってきました。 いわゆる“短期間にこれだけ儲けた”系の講演。 そんなことだろうと、私自身は乗り気じゃなかったんですが、 会場のムードは熱気でいっぱい。 受講者みんなの“儲けたいエネルギー”です。 30代前半のまだ若い講師は、 自信たっぷりに、勝ち組・負け組について語っている。 自らの勝った経験を誇らしげに語り、 それを真剣に聞く、さらにひと回り若い受講者たち。 で、最後はお決まりの情報商材の販売。 あのねえ…って感じです。 1度や2度、1年や2年の成功で、 勝ちを語るなよっていいたいんです。 講師のあなた、 勝ち組というより負けた事がないだけなんでしょ? 要するに1勝0敗ってこと。 それをまた、教祖様を見るような眼をするなよ、受講者たち…。 大企業の大ヒットならいざ知らず、 そんなちょっとした短期の成功は、瞬間の花火なんです。 勝ちをいうなら、 10年のロングセラーをつくってからにしてほしいなぁ…。 ■私なんて、自慢じゃありませんが、 負けた経験数知れず、なんです。 そりゃ、何回も勝てたかもしたかもしれませんが、 何回も負けてるんです。 失敗しないとわからないことって、多いですよね。 小さな失敗を経験してないと、 大失敗を引き起こす危険性だってある。 失敗して挫折を味わい、反省することで、 次の壁での対処法が生まれるんです。 それに人間にとって大切な、 「謙虚さ」とか「優しさ」が身につく。 ご存じのように優しさとは、 人が憂いを知ることによって、 初めて他の人に優しくなれるわけですから…。 ■ただ1点、その講演会で興味深かったのは、 スラリとした長身で、そこそこイケメンの講師がいったひと言。 「しかし彼女だけはできないんですよ」 「なぜかいつもフラレちゃって」 最初は、ウケ狙いの冗談かなと思ってました。 でも、後の懇親会で会話したとき、 それは本当の話だと気づきました。 女性から嫌われる理由。 それは、彼が醸し出す高慢な態度です。 ストレートに言葉に出すわけじゃないけど、 競争にうち勝ってきた勝者のおごりのようなものが、 プンプン発散してるんです。 悪くいえば、世の中をなめている感じ。 女性ってのは、そういう臭いを敏感に感じ取りますからね…。 先にも書いたように、人間の成長って、 挫折感や悲しみがプラスに作用することって、 たくさんあります。 勝った負けたより大切なのは、 いかに自分と向き合い、自己と戦ってきたかなんです。 この若い講師は、謙虚の意味を理解していない。 まだ、謙虚になる必要性を感じていないんでしょう。 ■謙虚について考えるとき、 ある評論家の方から聞いた話を思い出します。 日本のロックシーンの元祖、内田裕也が ホテルの廊下を歩いていた時のことです。 向こうから、ボクシングの元ヘビー級チャンピオンの マイク・タイソンが歩いてきた。 廊下は狭く、どちらかが脇に避けなければ、 すれ違うことはできない。 さあ、どうする。 チョイワルどころか、本格ワルの二人。 すると、マイク・タイソンの方から、 サッと脇に寄ったんだそうです。 内田裕也はいったそうです。 「世間はどういおうが、アイツはすげえ奴だ」 ま、この例は極端ですけど… 結局、本当に強い人間や自信のある人間が謙虚なのは、 “弱く見えることを恐れていない”からなんですよね。 別な言い方をすれば… 自分はまだ小さい、弱者なんだと悟ったとき、 謙虚さに裏打ちされた強さみたいなものが、 生まれるんじゃないでしょうか。 ■地球上の生物は、進化したものだけが生き残っています。 ポイントは、生き残ったのはその時代の弱者だったってこと。 弱そうにみえるけど、ホントは強かったんです。 ビジネスの世界でも同じ事が起こっていますよね。 大きすぎて進化できず、 動きが鈍重になってしまった大企業が統合され、 地方のメーカーや小さなショップが元気になっている。 規模が小さいからダメ、田舎だからダメ、ではなくなっています。 弱者だからこそ、時代の変化に応じて舵取りできるんです。 弱い小さい、そんなことをものともせず、 何百年も続く老舗だって、たくさんあります。 弱者は、身の丈を知り、おごりを持たず、 常に謙虚に周りを観ているもんです。 そして弱いからこそ、変化と工夫があったんです。 今はまさに、そんな弱者の時代だと思うんですよ。 ■これまでのブランディングの多くは、 自分たちを説明でき見分けがつく情報、 すなわち、ライバルとの相違点を表すものでした。 差別化とかいう言葉を使ってね。 しかしこれからのブランディングの達成目標は、 「相違点」ではなく「特別な存在」になることなんです。 顧客にとって「なくてはならない存在」になることは、 必ずしも巨大な企業になることや、 超有名な企業になることではありません。 そのために、自分らしさを突き詰め、 差別化ではなく「独自化」を押し進めるんです。 そして市場や顧客を、「狩る」んじゃなく「育てる」 それが小さな企業やお店の力にもなるんです。 弱者の生きる道で必要なのは、 短期の大ヒットではなく、地味でもロングセラーであること。 そのものが無くなるまで「狩る」力がない代わりに、 愛情という力をもって、こつこつと育てる「農耕」は、 翌年にも実を結ぶことができるんです。 そして、そんな農耕型で考えることは、 弱者である私たちにとって、 生き抜くための“弱者のマーケティング”でもあるんです。 ┏━━━━━━━━━━━ 今週のココロ ━━━━━━━━━━━━┓ ┃ ┃ ┃ ■本当に強い人間や、自信のある人間が謙虚なのは、 ┃ ┃ “弱く見えることを恐れていない”から。 ┃ ┃ ┃ ┃ ■ブランディングの本質は、「相違点」ではなく「特別な存在」 ┃ ┃ 「差別化」ではなく「独自化」を考えること。 ┃ ┃ ┃ ┃ ■農耕型の思考は、弱者が生き抜くための ┃ ┃ “弱者のマーケティング”でもある。 ┃ ┃ ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■編集後記 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今週も「企画のココロ」をお読みいただき、ありがとうございました。 隔週配信が板に付いてきた今日この頃です。(^_^;) ていうか、今の私にはちょうどいいペースみたい。 ところで、 この【企画のココロ】のコンテンツ・メニューは、 あと4〜5回で終わるでしょう。 さ〜て、その後をどうするかな〜と思案してます。 例えばあなたなら、以下のどれがいいですか? (1)このままのスタイルで続ける (2)もっと、かみ砕いて気軽ネタに (3)もっと、プロ向けに深く (4)イントロトークだけにする (5)もう、やめろ! そんな今後の方向について、 あなたのご意見メール、いただけませんか? その他、ご希望やご意見等もお書きくだされば、 とっても嬉しいんですが。 よろしくお願いしますね。 つづきは085号のココロなのだ〜! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【 企 画 の コ コ ロ 】 ─────────────────────────────────── ■発行周期 週刊(毎週水曜日?配信) ■発行者 奥本健二(企画事務所ディーシー・ラボ) ■サイト http://www.dclabo.com ■主な実績一覧 http://www.dclabo.com/works/ ■私的ココロのコラム http://www.dclabo.com/idle_talk/ ■お遊びブログ http://blog.livedoor.jp/ekaken/ ■ミクシィ http://mixi.jp/show_friend.pl?id=2561445 *マイミク大歓迎です、よろしく! ■メルマガ登録はこちら http://www.mag2.com/m/0000161000.html ■バックナンバー http://blog.mag2.com/m/log/0000161000 ■ご意見・ご感想は→ mailto:kokoro@dclabo.com 心からあなたのメールをお待ちしてます。必ずお返事は書きますよ。 ─────────────────────────────────── *このメルマガを気に入っていただけたあなた、友人・知人への一発転送、 社内での回覧はご自由にどうぞ。 *但し、このメルマガの内容を転載する場合はご一報よろしくです。 *ご意見やご質問、あるいは仕事のご依頼、お気軽にメールくださいね。 Copyright(C) 2005 Kenji Okumoto, All Rights Reserved. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■罫線がズレてる!てな方はコチラ http://help.mag2.com/115.html


