2007/08/16
【企画のココロ】第082号~予期しないシナリオ
─────────────────────────────────── □2007年8月16日 第082号 ─────────────────────────────────── ■ ┌─┬─┬─┐ ■ ■■ │企│画│の│ ■■ ■■■ ├─┼─┼─┤ 選ばれる存在へ@共感ブランディング ■■■ ■■ │コ│コ│ロ│ ■■ ■ └─┴─┴─┘ ■ ─────────────────────────────────── 共感ブランド・プロデューサー:奥本健二 ─────────────────────────────────── 親戚が集まると、 話題の中心になるおばあちゃんがいる。 90歳に近いというのに元気ハツラツ、 天然キャラを炸裂させて、笑いをとるのだ。 初めて乗った飛行機では、 「車掌さん(客室乗務員のこと)に運賃払わにゃ」と 正座で座ったままお金を渡そうとするし、 夜中に耳の中が痛いと家人をたたき起こし、 「あいたたぁ!だんだん奧が痛くなる」と大騒ぎ。 救急車で搬送され診てもらうと、 おばあちゃんの飼っていたスズムシが耳からでてきたり、 先日の法事では、 後頭部に大きな絆創膏を貼っているので訳を聞くと、 大事な植木を守ろうとして、ブリッジ状態で転倒したらしい。 そんな話を面白おかしく、 きれいにオチも付けて話すのだ。 その構成力に、 「う〜ん、座布団3枚」と感心する。 お騒がせだけど、 いつまでも親族のマスコットガールとして、 元気でいてほしいと願う私は奥本です。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■このメルマガの内容───────────────────────── ■中小企業の経営者や企画担当者、個人店の方、そして地方や田舎の情熱 人の皆さんを支援するものです。 共感されるブランドづくりについて、制作の現場からお伝えします。 ■企画の根本から、デザイン開発〜商品開発〜店舗開発〜広告販促などの ポイントを、体系づけて発信していきます。 もうご存じの方は復習のつもりでリラックスして、ご存じない方は明日 使えるミニ知識としてどうぞ。 ■モットーは広く浅く、豆乳の表面にできる湯葉のように、ノンホモ牛乳 に浮かぶクリーム層のように、サラ〜とやっていきます。 ただし、そこには栄養分がいっぱいあるよ、というわけでして…。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ココロのコンテンツ───────────────────────── │ │ ┼───────────────→心に響き、共感される視点とは │ │□ブランディングって何? │□伝わるコンセプトづくり │□デザインのチカラ │□ブランディングの現場 │ □ブランドの基本表現 │ □心を満たす商品とパッケージ │ □共感を呼ぶ店舗開発 │ □伝わる広告、共感ツール │□循環のリニューアル │□魂のブランディング │ ↓------------------------------------------------------------ ■これらをタテ糸に、「心に響き、共感される」ってことをヨコ糸に、 考えていきます。どんなものが織り上がるかは、あなた次第。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ─────────────< 今週のテーマ >───────────── <ココロ番外編〜予期しないシナリオ> ─共感イベントの舞台ウラ─ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 皆さん、夏休みはいかがお過ごしでしたか? まだ仕事モードでない方も多いでしょうね。 今回は、コンテンツに添わない番外編をお伝えします。 しばしお付き合いください。 お話するのは、このメルマガ「企画のココロ」で過去最高の、 50余名の読者さんから共感メールをいただいた、 「第68号〜共感イベント」のウラ話。 ↓ バックナンバー「第068号〜共感イベント」 http://blog.mag2.com/m/log/0000161000/107798218.html ■お盆というのは、 単なるお休みではなく、先祖を偲ぶ日ですが、 昨日15日は62回目の終戦記念日でもありますね。 広島に住み、被爆2世である私は、 原爆投下された6日からこの15日にかけて、 特別な感慨をもって、現在の平和について考えたりします。 それに加え、毎年この時期、 「原水禁世界大会」の子どもの部の、 イベント・プロデュースを担当するのが恒例のため、 特別に平和を意識する期間なんです。 その子ども集会の母体になったのが、 12年前の8月5日に開催した“共感イベント”でした。 ■その概要は、「第68号〜共感イベント」を お読みいただくとして… このイベント、いろんな問題や事件が発生し、 とにかく大変な企画でした。 このイベントの中心的プランは、 未来を担う子どもたちが主役のイベントとし、 子どもたち自身で平和アピールを作成・採択するというもの。 海外から参加を希望する子どもたちを招待し、 日本全国からは8千人の子どもたちを集めるという、 広島としては例のない大規模なものでした。 それを遂行するためには、 しっかり練り上げたシナリオが必要と、 運営責任者の私は、相当前から企画に着手していたんです。 シナリオってね、大切ですよ。 そう、シナリオ。 事前に想定する、達成イメージの台本というか、 筋書き・ストーリーです。 広告や販促だってそうなんです。 どんなシナリオを創れるか。 それがどう伝わり、スムーズに遂行できるか。 そのあるなし、出来不出来で、 説得力がなかったり、反応が悪くなるんですから。 どんな“企て事”でも、 それは不可欠なことなんですね。 このイベントで、私の立案したポイントは2つ。 ひとつ目は、 “小さな力でも集まると大きな力になる”ということを 一目でわかるビジュアルに表現したい、ということ。 そして、もうひとつは、 主催者側の主導ではなく、 個人の意志の、それも若い子どもたちによる、 自発的なムーブメントにしたかったんです。 ■ひとつ目の、ビジュアル表現のアイデア。 ステージバックに、巨大な“何か”を登場させたい。 それも、制作依頼する広島の中小学校53校の子どもたちが、 組みあがったそれを見て、ビックリするようなものを…。 それで考えたのは、子どもたちの想像力が主役の、 「巨大モザイクアート」 その制作方法はこうです。 各学校別に分割して、 描くキャンバスとなる畳1枚サイズのベニヤ板と、 5色の蛍光塗料、10cm幅のハケを提供し、 好きなテーマで描いてもらう。 サイズと塗料、塗る道具を揃えることによって、 どんな絵柄であっても、 連結すれば統一感のあるものになるであろうと。 集まったベニヤ板は132枚。 ステージ上で連結すると、横19.8m、高さ10.8mの ド迫力のステージバックが完成しました。 子どもたちの手だけによる、平和のメッセージ…。 岡本太郎が、原爆の炸裂の瞬間をテーマに制作した、 巨大壁画「明日の神話」より大きな大作になったんです。 緞帳(ステージ幕)が上がり、 ステージ上にその姿が現れたとき… …皆が想像した以上のサプライズ。 会場全体からどよめきと、 地響きのような拍手が起こりました。 特に、夏休みに登校して制作してくれた子どもたちは、 自分たちのつくったメッセージがどのように登場するのか、 興味津々だったはずです。 その驚きと感動は、後から届いたたくさんの手紙で、 推し量ることができました。 ■ふたつ目の、主催者側の主導ではなく、 子どもたち自身のイベントにするってことは、 いうのは簡単、でもやるのは本当に大変なこと。 ステージ上で、 海外の子どもたちと日本の子どもたちが、 話し合い、感想を述べ、 平和アピールを採択するストーリーを完結させるためには、 大人が事前に仕込んじゃダメと思ったんです。 それで、運営母体の反対を押し切って、 参加する子どもたちを新聞紙上で募集したんですね。 自分の意志で参加してくる子を、主役にしたわけです。 が… 集まった9歳から13歳の、16人の子どもたちは、 とっても普通な子どもたちだった。 (当然といえば当然ですが…) 原爆のことも平和のことも、どっち向いてるかわからない。 そんなこと自体、意識したことなんかないわけです。 親にいわれて、嫌々参加した子。 タダでコンサートが見られると思った子。 お姉ちゃんについてきただけの子。 夏休み感想文のネタになると思った子…。 …とってもヤヴァイ。 広島の子ども代表なんてレベルじゃない…。 ましてや、平和メッセージを携え、 オリジナルの合唱まで披露してくれる海外の子どもたちと、 対等に意見交換できるはずがないんです。 それからというもの、 イベントの主役というより、 まず平和について学ぶ基礎学習を、 まるで夏の補習のように重ねました。 でも、子どもたちの意識レベルが、 そんな急に変わるもんじゃない。 もう仕方ないと、見切り発車でイベント当日を迎えました。 そんな16人の子どもたちが激変したのは、 むしろ、イベント当日から以降のことでした。 当日は子ども会議をなんとか務め、 感動の涙で無事フィナーレ。 しかし、ビックリしたのはその後だった。 なんと、その16人の子どもたちは、 その親御さんたちも巻き込み、 平和を考え活動するチームを結成したんです。 たった1度のイベントが、 その子たちと親に、さらなる共感パワーを芽生えさせ、 行動パワーに変えていったんです。 ■このイベントの最大の事件はやはり、 海外招待の大多数を占める、アジアの子どもたちが、 参加をキャンセルしてきたときでした。 そのハラハラドキドキの経緯については、 メルマガ第68号に書いていますが、 打開するにはもう、一か八かという状態だったんです。 でも結果的には、トラブルを逆手に取った形になって、 最高のイベントにすることができた。 私にとっても、共感パワーの拡がりを認識できる、 大きな経験になったんです。 共感パワーの拡がりは、他にもありました。 このような大規模なステージイベントには、 音響・照明・ステージづくりのプロが必要です。 それを担当してくれたのが、Gさんでした。 Gさんは、一見怖そうな、まるで関取のような巨体の人。 でも目はゾウのように優しい人。 私がやりたいことを次々と、無理難題をリクエストしても、 「わかりました」のひと言だけ。 でも後から聞くと、 あの時は、「なんとかせにゃ、なんとか…」と、 心の中ではパニック状態だったらしいんですが…。 考えてみれば、 特設ステージ上で、ベニヤ板の巨大な連結なんて、 安全面を考えただけでも、 とんでもなく難しいことだったんです。 そんなことができたのも、 共感できる、この素敵なプランを遂行して、 子どもたちを喜ばせたい、記憶に残るものにしたいという、 仕事以上の思いが、Gさんたちにもあったからなんですね。 ■共感パワーは、当日も感動的なシーンをつくり出しました。 イベントのエンディングに近い頃、 海外と日本の子どもたちみんなで合唱するという セクションがあったんです。 で、リードボーカルを、 米国シアトル市から来た合唱団の中の、 美しい声の一人の女の子に依頼していた。 しかし、そのセクションの直前、 極度の緊張からか、その女の子は貧血をおこし、 他の子と並んで座っていたステージ上のひな壇から、 卒倒するように倒れたんです。 あわてて駆け寄り抱き起こすと、 鼻血を出し、口元も強打していた。 こりゃリードボーカルは無理…と思ったとき、 その女の子は、 「大丈夫。歌えます」 血に染まるハンカチを持ちながら、気丈にいってくれたんです。 その子が歌い終えた時、 一部始終を見ていた(巨大モニターで)会場の8千人から、 割れんばかりの拍手が起こりました。 その後の会場を巻き込む大合唱も、 魂のこもったものになったことは、いうまでもありません。 ■このイベントスケジュールのすべてが終了したとき、 私はGさんのところに行って、 「ありがとう!」と握手をしました。 感動して涙目の私を見てGさんは、 「ああ、自分はこれからもこの仕事を続けるだろうな…」 と、確信したそうです。 Gさんは今、 ステージ運営の日本トップレベルのディレクターとして、 また会社の取締役として、全国を飛び回っています。 共感パワーは時に、 想定外の素敵なシナリオをつくってくれます。 12年前のこのイベントでは、 数々の予期しないシナリオによって、 会場を埋め尽くす8千人の子どもたちや、 裏方スタッフ、招待ゲストにまで、共感する気持ちが伝染したんです。 ┏━━━━━━━━━━━ 今週のココロ ━━━━━━━━━━━━┓ ┃ ┃ ┃ ■共感パワーは時に、 ┃ ┃ 想定外の素敵なシナリオをつくりだす。 ┃ ┃ ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■編集後記 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 盆休み中にもかかわらず、 「企画のココロ」をお読みいただき、ありがとうございました。 先週号では、4ヶ月ぶりのメルマガなのに、 「復活おめでとう」とか「待ってました」ってメールを たくさんいただきました。 やっぱ読者の方々からのお便りって、うれしいもんですね。 いただいたメールの中には、 「ココロのコンテンツ」のラストとして、 何回かでまとめていきますからね」 と書いていた事に反応され、 「え!もう数回で廃刊ですか?」という質問がありました。 あの…、一応まだ続けようかなと思ってるんですが…。 つづきは083号のココロなのだ〜! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【 企 画 の コ コ ロ 】 ─────────────────────────────────── ■発行周期 週刊(毎週水曜日?配信) ■発行者 奥本健二(企画事務所ディーシー・ラボ) ■サイト http://www.dclabo.com ■主な実績一覧 http://www.dclabo.com/works/ ■私的ココロのコラム http://www.dclabo.com/idle_talk/ ■お遊びブログ http://blog.livedoor.jp/ekaken/ ■ミクシィ http://mixi.jp/show_friend.pl?id=2561445 *マイミク大歓迎です、よろしく! ■メルマガ登録はこちら http://www.mag2.com/m/0000161000.html ■バックナンバー http://blog.mag2.com/m/log/0000161000 ■ご意見・ご感想は→ mailto:kokoro@dclabo.com 心からあなたのメールをお待ちしてます。必ずお返事は書きますよ。 ─────────────────────────────────── *このメルマガを気に入っていただけたあなた、友人・知人への一発転送、 社内での回覧はご自由にどうぞ。 *但し、このメルマガの内容を転載する場合はご一報よろしくです。 *ご意見やご質問、あるいは仕事のご依頼、お気軽にメールくださいね。 Copyright(C) 2005 Kenji Okumoto, All Rights Reserved. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■罫線がズレてる!てな方はコチラ http://help.mag2.com/115.html



