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2007/02/17

【読むと幸せになるメルマガ! #160】「精進」

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【読むと幸せになるメルマガ! #160】「精進」

                                     2007.02.17
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【目 次】
●1 「精進」 
●2 お知らせ
●3 文献案内
●4 はじめて読んだ方に
●5 編集後記
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●1 「精進」
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お元気ですか。発行人の寺崎です。

またまた、配信が1日遅れになってしまいました。

112番目の法句について考えてみたいと思います。


112、人もし生くること

    百年(ももとせ)ならんも

    おこたりにふけり

    はげみ少なければ

    かたき精進(はげみ)に

    ふるいたつものの

    一日生くるにも

    およばざるなり (友松圓諦訳)


   (現代語訳)怠りなまけて、気力もなく百年生きるよりは、
                  堅固につとめ励んで一日生きるほうがすぐれている。
                                 (中村元訳)


日本人は勤勉な国民だと言われます。(言われました)

明治時代以後、バブル期まではほんとうによく働いたと思います。

現在は、よく働いている人とそうでもない人に二極分化しているようにも思います。


十年ほど前にインドに仏跡参拝に行ったことがあります。

同行したあるお寺の方丈様(住職)が、物乞いをしてきたインド人に何もやらずに「働
け働け」と言い放っていたことが印象的でした。

物乞いにものをやると、それを見てさらに何十人もの物乞いが集まってきますから、彼
ら全員に与える覚悟があるか、あるいは他の者に見つけられないように与えるかしない
と、物乞いから追い回されることになります。

中途半端な気持ちでものを与えることはできません。

ですから、この方丈様が物乞いに何もやらなかったことについては気にならなかったの
ですが、「働け働け」と言い放ったことには少し考えるところがありました。

物乞いのインド人は日本語がわからないからいいのでしょうが、方丈様のインド人に対
する認識に疑問を感じたのです。


現在、世界中でもっともよく働いているのは、インド人と中国人だと言われています。

NHKで、急激に発展するインドの特集番組が放映されていました。

また、NHKのBS放送では、ヨーロッパのテレビ局が制作したインドの同様の番組と
急激な経済発展が中国に公害などの様々のひずみを引き起こしていることを伝える番組
を放送していました。

インド人、中国人の全員がよく働いているわけではありません。

働らけば働くほど、よりよい生活を手に入れられる人々が勤勉に働いているのです。

件の方丈様が「働け働け」と言ったインド人は働いても、よりよい生活を得られない人
だったのです。

インド人が働かなかったのは、働いても働かなくてもほとんど生活レヴェルには変化が
なかったからです。

これは、カースト制度というインド(ヒンドゥー教徒)の独特の社会制度に原因があり
ます。

カースト制度というと、日本の江戸時代の士農工商という身分制度を連想する方が少な
くないと思います。

そういう側面もありますが、日常生活により影響の大きいのは、「ジャーティ」と呼ば
れる互いに排他的な職業集団の存在です。

つまり、壺作りの子は壺作りになり、靴職人の子は靴職人になるということです。

しかし、現在のインドでは、学歴があれば異なる職業に就くことができ、相応の生活が
送れる機会が拡大しているのです。

たとえば、IIT(インド工科大学)の卒業生は、世界中の企業から引っ張りだこで、
世界的な実業家や研究者、技術者が輩出されています。

こういった機会を求めてインド人は勤勉に勉強し、努力しているのです。

21世紀はインドの時代になるかもしれません。

このように、インド人を変えたのは経済的な「動機づけ」今風の言い方をすれば「モチ
ベーション」です。

「つとめ励む」には、モチベーションが必要条件なのです。


次に問題になるのは、モチベーションの内容です。

インド人の場合は、物質的に豊かな生活を得たいというのが、とりあえずモチベーショ
ンになっていると考えられるでしょう。

日本人もかつては同様のモチベーションでつとめ励んできました。

ただし、現在も経済的なモチベーションがまったく働いていないわけではありません。

「勝ち組」「負け組」という言い方が流行したのはその証拠でしょう。

しかも、勝ち組、負け組という視点は、目標の達成が「相対的」「競争的」なものです。

しかし、人生は自分で生きる自分のものであり、他人のものではありません。

自分だけが問題になる絶対的なものですから、相対的、競争的な視点では永遠に幸せは
手に入りません。

この点に気づいている人、気づきつつある人が少なくないのではないでしょうか。

相対的な尺度ではかる金銭的な収入の多寡が人生を決定するわけではないこと、に感づ
きつつあるのが今の日本人だと思います。

反面、マス・メディアに左右され、豪華マンション、ブランド品、外国旅行、高級外車
などというステレオタイプ的な豊かさにまだまだ惑わされている面もあるようです。

価値観が多様化しているのが、現代の日本の社会だと言われているわりには情けないと
も思います。

幸せ、目標も多様化していいと思いますし、姿形や性格など十人十色なのですから、自
分の幸せ、目標が他人と違って当たり前なのではないでしょうか。


旧暦の2月15日は、釈尊のご命日でした。

最後の旅の途上、釈尊は「自灯明、法灯明」という有名な教えを説きました。

自分と真実をより所として人生を歩めとのお示しです。


自分の生き甲斐とは何なのかをじっくり考え、それをモチベーションとして「精進」し
ていきたいものです。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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●2 お知らせ
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「般若心経ドットインフォ」に「般若心経を読誦する」のコーナーを新設しました。

曹洞宗で読んでいる般若心経の本文を参照しながら、私の読誦の声が聞けます。

よろしかったらどうぞ!(私の声にがっかりしないで下さいね(笑))

→ http://www.hannyasingyo.info/2005/12/post_102.html
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●3 文献案内
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当メルマガで使用している『法句経(ダンマパダ)』の翻訳本を紹介します。

1、友松圓諦『法句経』講談社学術文庫 http://tinyurl.com/9py3b

        名訳として知られています。詩のリズムを大切にして訳しています。

2、中村元『ブッダの真理のことば・感興のことば』岩波文庫 
         http://tinyurl.com/942yy

        仏教学の世界的権威の翻訳です。意味の正確さはさすがです。
    
        『法句経』のほかに、『感興のことば(ウダーナ・ヴァルガ)』の
    
        翻訳も収めてあります。
    
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●4 はじめて読んだ方に
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このメルマガは、最古の仏教経典の一つ『法句経(ほっくきょう)』を題材に
「幸せ」について考えようというものです。

火曜日に『法句経』の詩句をそのまま紹介し、三日後の金曜日に解説を配信いたします。

まず先入観のない心で詩句を味わっていただければ幸いです。

末永くおつき合いをお願いいたします。

『法句経』についてはコチラをご覧下さい。↓
 http://blog.livedoor.jp/blackbutter/archives/24112876.html

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●5 編集後記
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金曜日にしっかりと配信できず申し訳ありません。

この冬はじめての風邪をひいてしまい、つい昨日は配信できませんでした。

風邪をひくのは、幼い頃からの冬の年中行事で、小学校時代には毎年二週間ほど学校を
欠席していました。

熱も出ないのですが、頭痛や肩こり、倦怠感など、どうもハッキリしません。


ご意見のメールが届かないとのご指摘を受けておりましたので、メールの宛先を変更し
ました。 postmaster@hokoji.net 

ご意見・ご質問、あるいはご叱責をお待ちしております。


くれぐれもご自愛ください。

合掌
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    発行人 寺崎 敬道(てらさき けいどう)
        postmaster@hokoji.net ←ご意見・ご質問はこちらへ
      
    私が住職をしているお寺のホームページです。
        オンライン宝光寺 http://www.hokoji.info/
    
        読むと幸せになるBlog! http://blog.livedoor.jp/blackbutter/
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