2009/08/26
ギター名曲ワンポイントレッスン
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 講座風メールマガジン~「ギター名曲ワンポイントレッスン」 ■ 発行;広垣 進(伊勢市) …… 第2、第4水曜配信 HP;http://www.amigo.ne.jp/~hiro7167/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 29.マリア・ルイサ(サグレラス) 学習者が好む小品、愛らしい佳曲です。 私自身、ギターを始めて1~2年目にとりくんだ曲ですが、今も愛奏し ています。 1)テンポとリズム 私の手もとの譜面には、テンポの指定がありません。 速めに弾く人、遅めに弾く人とそれぞれで、どちらでも良さが引き出せ る曲だと思います。 少々速めのテンポで流れるように弾いてもいいと思いますが、「歌わせ ることのできるテンポ」というのを忘れないようにしたいものです。 素朴な「ワルツ」として弾く人が多いようですが、「マズルカ」のリズ ムで弾けるものなら、それも新鮮でいいでしょう。 ……と私(広垣)は思います。 ※この曲の「様式」について、「ワルツ」なのか「マズルカ」なのか、 それとも……というあたりのデータがありません。 もし、詳しい方がありましたら、ご教示ください。(広垣) 2)メロディーの歌わせ方 繰り返し出てくる「ラシドミラシド」の上昇するメロディーが非常に印 象的です。合計8回も登場するこの部分を鮮やかに弾ければ、かなりの 部分で成功かなと思います。左右の運指や指のかたちをよく考えて、指 に覚えこませ、確実に弾けるようにしましょう。 次には、和音の中の第1弦の音が弱くならないように気をつけたいもの です。 和音については、a(薬指)で第1弦、m(中指)の指で第2弦、i (人さし指)で第3弦を弾くことが多いですが、第1弦の音が弱いとメ ロディーが死んでしまいます。 でも、普通は、一番力の弱いのがaの指なので困ります。 それにしても、「aの指だけ力を入れて弾く」というのは、考えないほ うがいいでしょう。 ギターの音量をコントロールするには、指の力の強さよりも、むしろ弦 のとらえ方を考えるべきでしょう。 要するに、普通に(同じように力をかけて)弾いて、aの指が一番しっ かりと弦をとらえればいいわけで、私は、aの指の爪をいつも、ほんの わずかだけ(iの指やmの指よりも)長めにしておくようにしています。 メロディーの歌わせ方については、この曲に限りませんが、ひとつのパ ッセージの中の最高音を必ず意識し、「この音を大事にしよう」という 気持ちで弾くのが有効です。 たとえば、曲が始まってすぐ出てくる2小節目の第3拍の「ミ」の音… これは絶対はずせません。はずさないだけでなく、十分に響かせること が必要です。 ※「メロディーの歌わせ方」については、このメルマガ3月11日号の奏 法解説第4曲、「アラビア風奇想曲」でも触れています。 ご参照ください。 ▽メルマガ「ギター名曲ワンポイントレッスン」3月11日号 http://archive.mag2.com/0000160149/20090311042000000.html 3)低音の処理(消音) 私の手元にある、この曲の楽譜の記譜は非常にあいまいです。 たとえば2小節目の低音「ラ」の音、これは何拍のばせばいいのでしょ うか。 4分音符ですから、厳密には、2拍目を弾いたときには、この音は消さ れるはずですが、技術的にそれは難しく、そのように弾いている人はあ まりいません。おそらく、作曲者のサグレラス自身も、それは要求され ないと思います。 4分音符ですが、2分音符(2拍分)もしく付点2分音符(3泊分)く らいの長さで弾く人が多いようですが、それが無難だと思います。 でも、4拍以上のばすこと……つまり、「鳴らしっぱなし」というのは は避けるべきでしょう。 私は、次の小節の低音「ミ」を親指のアポヤンドで弾くことよって、そ れを解決しています。 次に、この「ミ」の音は、4小節目の低音「ラ」を弾いた直後に、親指 で止めます。 このように、「親指で弾いた直後に、(親指が)すかさずまわりこんで 消音する」というのは大事なテクニックです。 この方法が使えるところは、この曲にも他の曲にも随所にあります。 4)フレージング 小節数を数えてみますと、前半のイ短調の部分が32小節、後半のハ長 調の部分が16小節です。 4小節単位ですと、前半だけでも8つの部分に分かれ、何だか、まとま りがつきにくくなってしまいます。 この曲に関しては8小節を1単位と考えるのが自然だと私は思います。 (普通は、4小節を1単位に考える場合が圧倒的に多いようです) たとえば、冒頭の「ラシドミラシド」の上昇メロディーを弾く際にも、 意識はこの1小節だけでなく、このフレーズ(8小節)全体に及んでい ることが必要です。 8小節ごとにブレスの記号(V)を書き込んで、たえずフレーズを意識 し、それぞれのフレーズの途中でひと息入れることなく、「一息に弾く」 ことがもとめられます。 「(ブレス)の記号のあるところだけ息を吸う」ということにこだわっ て練習をしてみる……というのもひとつの方法です。 フレーズを意識すること、それは、音楽の流れを大事にすることです。 ついでに言いますと、私の場合、長めのフレーズを意識しながら弾くと、 ミスタッチも減り、テンポの揺れも小さくなります。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― <私の音楽日記> http://blog.goo.ne.jp/hiro7167 8月12日(水) 「52歳の大序曲」 8月のアルバム作りを急いだのには、わけがあります。 9月のコンサート(松阪、伊勢)で少々ハードな曲の演奏を考えている んです。 ジュリアーニ作曲「大序曲」……私が若かった頃、コンクールの「定番」 とされていた曲です。 私自身は、この曲をコンクールに持っていったことは一度もありません。 コンサートには何度か出しました。 「何とか崩れなくて済んだな」と思ったのは、そのうちの半分くらいで しょうか。 つまり、若くて指がよく動いた時に、かろうじて弾けていた曲です。 「弾けていたつもり」と言っていいかもしれません。 ですから、この年齢(52歳)になって、同じ弾き方をしようとすれば、 100%失敗します。 それどころか、下手をすると指を壊します。 今考えているのは、「この曲を、古典らしい、少し落ち着いたアレグロ で弾きたい」ということでしょうか。 若い頃はそれができず、「全速力で弾いて、いつもどこかで大きなミス」 の繰り返しでした。 遅めにテンポをとるにしても、指には負担がかかります。 心がけているのは、「遅めのテンポを叩き込む」「通し練習は繰り返さ ない」「疲れたと思ったら必ず休み、時間をおいて再開」という点です。 結果はどう出るでしょうか、52歳の夏の挑戦であります。 8月14日(金) 「ビルマの竪琴」 終戦記念日前夜です。 テレビでは市川昆監督の映画「ビルマの竪琴」を放映していました。 練習の合い間にリビングに降りてきて、「しまった。初めから観るんだ ったな」と思いました。そして、そのまま釘付けになりました。 いい映画には、例外なくいい音楽が使われています。 「埴生の宿の主題による変奏曲」を、この夏、もう一度弾いてみたくな りました。 8月24日(月) 「カノン」 昨日の続きです。 9月のアルバム作りは、難航が予想されます。 実は、9月のコンサートにむけて練習しているもののうち、少々きつい のが2曲あって、それに時間をとられているんです。 ひとつは、ジュリアーニの「大序曲」(12日の日記参照)、もう1曲 は、パッヘルベルの「カノン」であります。 「だったら、その2曲をCDに入れれば?」ということになりますが、 やはり、CDに入れやすい曲とそうでない曲がありまして、そのあたり は「企業秘密」なので(笑)、詳しい説明はできませんが、早い話が、 その2曲とも、私の作るCDには無理なわけです。 パッヘルベルの有名な「カノン」は、タイトルの通り、いくつかの楽器 群が、「フーガ」のように「先に登場したメロディーを追いかける」わ けですから、そもそも原曲通りの音の「絡み」がギター1本で出せるわ けがありません。 けれども、この曲のもつメロディーラインや和音進行、リズムは魅力的 で、あまり「カノン」らしくなってないけれど、それらしく面白い音楽 になっている……というアレンジがけっこうたくさんあります。 そういう類の譜面を使っている、と思っていただいて間違いないでしょ う。 ギターでよく弾かれる作品に、バッハの「プレリュード、フーガ&アレ グロBWV998」てのがありますが、これの「フーガ」の響きを思わせるア レンジです。 言葉での説明には限界があります。 音に残せたらいいと思いますが……やっぱりCDに入れるのは無理です。 お近くの方は、コンサート会場へぜひどうぞ。 ▽松阪ギターを楽しむ会 http://blog.goo.ne.jp/matsusaka-guitar ▽伊勢市クラシックギターを楽しむ会 http://blog.goo.ne.jp/ise-guitar ―――――――――――――――――――――――――――――――― <コンサート情報等> ■松阪ギターを楽しむ会第2回コンサート「セレナーデ」 9月5日(土)19:00 800円/広垣進後援会会員500円 松阪駅前ベルタウン2F「ブンカの交流館」 演奏;広垣 進&吉川伸幸(クラシックギター独奏と二重奏) 曲目;パバーヌとガリアルド(ジョンソン) ウィロビー主人ようこそ(ダウランド) セレナーデ(キュフナー) セレナーデ(シューベルト)……etc. 主催;松阪ギターを楽しむ会 ⇒ http://blog.goo.ne.jp/matsusaka-guitar 【問】広垣 進 090-5618-4463,sh72j@yahoo.co.jp ■伊勢市クラシックギターを楽しむ会臨時企画 「グリーンスリーブス」 9月12日(土)19:00~ いせ市民活動センター北館2F A会議室 (外宮前 いせシティプラザ) 演奏者;広垣 進(クラシックギターソロ) [曲目] グリーンスリーブス(イギリス古謡) 涙のパバーヌ(ダウランド) モーツァルトの主題による変奏曲(カルリ) メヌエット(ソル) 大序曲(ジュリアーニ) ……etc. 参加費800円 ※広垣進後援会会員500円 主催;伊勢市クラシックギターを楽しむ会 ⇒ http://blog.goo.ne.jp/ise-guitar 【問】広垣 進 090-5618-4463,sh72j@yahoo.co.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼「ギター名曲ワンポイントレッスン」購読・解除はこちらから http://www.mag2.com/m/0000160149.html http://www.melma.com/backnumber_152232/ http://www.melonpan.net/melonpa/mag-detail.php?mag_id=005897 http://cgi.kapu.biglobe.ne.jp/m/9128.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


