2009/12/07
目からウロコの仏教入門 ── 不両舌 ──
□□□□ □ □□□ 目からウロコの仏教入門 □□ □□ ~ひとりで学ぶ歴史と思想~ □□□ □ □□□□ ── 不両舌 ── 真言宗では十善戒という戒律を用いております。 その中に、不両舌というものがあります。 二枚舌を使ってはならぬということです。 天台宗や曹洞宗において用いられている十重禁戒の中には、 この二枚舌が含まれておりません。 十善戒の中にも、十重禁戒の中にも、共通してあるのは不妄語戒。 これは嘘をついてはならないということです。 なぜ、嘘をついてはならぬかと申しますと、 嘘はしばしば、他人の利益を害するからです。 善を成し、悪を禁ずるのが戒律の目的でありますから、 嘘もやはり、禁止されるのです。 この線で考えますと、二枚舌も当然、禁止されます。 矛盾した二通りの事を言うのが二枚舌でありますから、 二枚舌というのは、嘘の一種なのです。 二枚舌と言いますのは、要するに、 自分の心で思っている事と、口に出す事が異なるという事です。 口先では良い事を言っても、心では別の事を思っている。 その、心で思っているホンネが、違う局面で口先からこぼれてしまう。 これが二枚舌になるわけです。 ですから、原因は、「心にもない事を口に出す」という事です。 「心にもない事を口に出す」ことをしなければ、二枚舌は生まれません。 最近、ずいぶん、二枚舌を使う人が増えて来たように思えます。 競争社会が激化し、二枚舌でも使わねば、 世間を渡りにくくなったという事でしょうか。 しかし、あの人もこの人も二枚舌を使う世の中というのは、 ホンネの見えぬ世の中ということですから、非常に生きづらいわけです。 二枚舌でも、そんなに悪くない二枚舌があります。 たとえば、自分の好みのタイプではない人から愛の告白をされた。 この場合、ホンネのそのまま告げれば相手を傷つけてしまいます。 ですから、 「あなたの事は決して嫌いではないのだけれども、 今、仕事が忙しくて人と付き合う気分にはならない」 などと言う。 これは二枚舌ですが、他人を傷つけぬためでありますから、 仏の許容範囲ではなかろうかと思います。 一方、悪い二枚舌というのは、 相手を操り、自分の思う方向に持っていくために使うというものです。 「君は非常に優秀だね」と部下に対し言いながら、 その部下のいないところで「あいつは無能だ」と罵倒する。 あるいは、自分にとって、都合よく動いてくれた時には相手をおだて、 意にそぐわぬ場合は嫌味を言う。 こういう二枚舌が、戒律で禁止されている二枚舌、すなわち両舌です。 両舌を用いる者は、周囲の人も不幸にしますが、 信頼も序々に失いますので、自分も不幸になって行きます。 鳩山総理の行動を見ておりますと、どうも舌をいくつも使い分けている気がします。 やがて、信頼を失って行くように思えます。 舌を使い分ける人は、それが習慣になってしまっているのです。 一種のクセのようなものになっている。 しかも、そういう人は、一時的には得をするのです。 ですから、なかなかやめられない。 自分自身の処世術として染み付いてしまうわけです。 政党を有する日本最大の宗教団体でありますが、 かの団体の信者には、二枚舌を使う者がたいへんに多い。 二枚舌が、その宗教のカルチャーのようになっておりますから、 信者も自然に二枚舌を覚え、使うようになるわけです。 身近なところに、この教団の信者がいる人は、思い当たるでしょう。 二枚舌を使う人がもし、自分の身近にいたらどうするか? その場合は、その人の言葉を真に受けないことです。 それ以外にはありません。 とくに、「良い事」を言った場合は注意です。 「悪い事」を言った場合は、むしろそれがホンネであると受け止めるべきです。 そして何より、自分自身が二枚舌を使わぬようにしましょう。 習慣化してしまえば、自然に使ってしまうものです。 日ごろから常に意識する必要があるのです。 「これさえ守っていれば、そんなに悪くならないよ」というのがルールです。 自動車の教習所では、徹底して、自動車運転のルールを叩き込まれます。 教習所で教わった事を、路上でしっかり守っていれば、大事故は起こしません。 生き方においても同じであり、戒律をしっかり守っていれば、 そんなに不幸にはならないのです。 -【著者運営サイト】-------------------------------------------------------- まとめページ http://www4.ocn.ne.jp/~buddhism/meuro.html ひとり仏教の会 http://buddhism.fc2web.com/ 幻住書店 http://blog.so-net.ne.jp/genju/ 宗教被害者相談所 http://jbbs.livedoor.jp/study/8478/ 登録解除 http://www.mag2.com/m/0000159892.html ◎著者へのメールは、このまま返信すると届きます。


