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2008/02/25

サッカーを読む第123号:オシムジャパンよ!

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━━━━━━━━━━━━━━━━◎第 123号━━2008/2/25━━
 サッカーを読む(フットボール書評)review football books        
 ────────────────────────────
 ☆目次
  ○ 今日の本
  『オシムジャパンよ!日本サッカーへの提言』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756148883/footballreview-22
  【あいさつ】
  【書評】
  【編集後記】
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 サイト → http://www7a.biglobe.ne.jp/~soccer_review
 ブログ → http://ameblo.jp/review-football-books/ 
          ↑更新しました
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  ○ 今日の本

  書籍名 :オシムジャパンよ!日本サッカーへの提言
  著者  :フィリップ・トルシエ
  出版社名:アスキー
  出版年月:2007年5月25日
  




 【あいさつ】

  先週は、日本代表の試合が三試合(女子も含めると六試合!)
 もあったために、テレビにかじりついた方も多かったのではない
 でしょうか。

  また、ヨーロッパでは、日本人選手が欧州CLに出場していた
 ため、深夜に眠い目をこすってテレビ観戦した方もいらっしゃる
 のではないでしょうか。

  ちなみに、日本女子代表の試合の民放のTV放映時間と、欧州
 CLの日本人選手出場試合の民放のTV放映時間が、深夜に重な
 っていました。どうしてずらしてくれないんでしょうかね。昼間
 や夜は全然面白くないのに、テレビは。(というか、そう感じて
 いるのは私だけでしょうか)

  とかなんとかいろいろと言っていますが、今号では、ちょっと
 変わった本を取り上げることにしました。日本代表の試合が続い
 たことですし、元監督が書いているという点でも、しかも日本代
 表や世界の現在のサッカーの流れについて触れているという点で
 も、いろいろ注目すべき点もあったことですし。




 【書評】

  本書が非常に興味深いのは、現代サッカーの流れというか、ト
 ップレベルの試合の内容について、簡潔かつ明瞭に著者が説明し
 ていることだ。

  かつて、アタッカー受難の時代があった。若い頃のマラドーナ
 や若くして引退に追い込まれたファンバステンらがその典型例だ
 が、あまりにも技術的に卓越した才能が、悪質な(時には選手生
 命どころか本当の生命もおびやかしかねない)ファウルに潰され
 てしまうということがあった。

  それからというもの、事態を憂慮したサッカー界は、さまざま
 な方策を講じて、フェアプレイを徹底することにより、よりファ
 ンタスティックなフットボールを演出しようと躍起になった。

  また、1990年イタリア・ワールドカップに象徴されるよう
 に、守備偏重のゲームがやたらと目に付くようになり、フットボ
 ールそのものに魅力が感じられなくなったと見られると、GKに
 関するルールを改定したり、さまざまな対策にうってでて、再び
 得点が多く見られるように試行錯誤をフットボール界は繰り返し
 た。

  そして、現在、トップレベルのフットボールは、どういう状況
 にあるのか。


  意外にも、現在のヨーロッパのトップレベルのフットボールで
 は、10年前と比べて、スピードは重要視されていないと著者は
 言う。なるほど、10年前にどういうフットボールが強さを誇っ
 ていたか、そして現在ではどのような状況になっているのか、著
 者の言う言葉一つ一つに説得力があり、読んでいるうちに意外で
 も何でもなくなってくる。

  さらにフットボール界のグローバル化の現状、そしてそれが何
 をもたらしているのか、どのような影響をフットボールそのもの
 に与えているのかについても、著者は明確に自身の見解を述べて
 いる。

  それは新書という性格上、あまり長くないものではあるのだが、
 その見方は思わずなるほどと思わせるものであった。



  本書では、ジーコジャパンについて、評論家的なモノの言い方
 を避けつつも、著者なりの分析なり感慨なりを、言葉を慎重に選
 びつつも述べている。

  自分以外の監督について著者が述べたなかで、私が特に印象に
 残っているのは、表題にもあるように、オシム監督について述べ
 た部分についてである。

  私がちょっと驚いたのは、著者が、オシム選手時代を知ってい
 たことだ。そして著者らしい(対立も恐れず激しく活動した日本
 代表監督時代のイメージではなく、実績ある理論派監督として)
 と感じたのは、選手や監督として、オシムが周囲に(例えばフラ
 ンスでプロ選手としてプレーしていた時には、どういうプレース
 タイルで、どのように評価されていたかなど)どのように受け入
 れられ、どういう影響を与えていたかを冷静に分析していること
 だ。



  もし、著者について、日本代表監督時代の、荒々しいエピソー
 ドしかしらない(またはそれによって激しい気性の持ち主という
 印象を持っている)人は、また日韓W杯での敗戦の時のイメージ
 をひきずっている人がいたら、本書を読めばかなり著者に対する
 印象や評価は、変わったものになるのではないか、と私は思う。



  



 【編集後記】

  この本は、新書版で、しかも文量もそんなに多くない(日本代
 表記録の付録を含めても190ページ)のに、けっこう内容は多
 岐に渡っているんです。

  読みやすいのに内容も濃い。だから、サッカー初心者にはかっ
 こうの入門書となるかもしれません。

  またサッカーに詳しい人でも思わず驚く事柄も載っているとい
 う、かなり“通”向きの本でもあるといえます。

  オシム監督が病に倒れ、現在は岡田ジャパンとなっている日本
 代表について、著者が何を語るのか、第二弾も書いてほしいです。



  ≪文中敬称略≫







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