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2012/05/17

マトリックス通信 Vol.294 【第3話・ある居酒屋での出来事】

 【第3話・ある居酒屋での出来事】
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 ■□  戦略MQ会計・DC・マトリックス会計
 ■□   社長のための会計学 【 マトリックス通信 】
 ■■   Vol.294 2012/05/17
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  ◎ MQ会計をマスターすると会社は儲かるんですか?


 以前、こんな質問を受けたことがあります。

  ○ MG研修に参加するとうちの会社、良くなるんですか?
  ○ 決算書が読めるようになると業績が良くなるんですか?
  ○ コンサルタントに依頼すれば資金繰りが良くなるんですか?

 という質問と一緒です。

 もちろん、そんなことはありません。
 MQ会計を導入しようが
 社内でMG研修を実践しようが、

 潰れる会社は潰れます。
 儲かる会社は儲かります。


 これからご紹介するのは

 『原価を下げるとどうなる?ある居酒屋での出来事』

 2009年1月22日号のメルマガに掲載したものです。

 世のなかの常識では、
 「原価を下げれば利益は増える」です。
 しかしMQ会計で考えれば「原価を増やして利益を増やす」
 という発想もできるようになります。

 MQ会計のよさは

  ○ 会計データを使って現状をわかりやすくする
  ○ 社長にとってこの先がわかりやすくなる

 です。5つの要素(P・V・Q・F・G)で考えるから
 未来がわかるようになるのです。

  ○ MQ会計を知らなくてもMQは増やせる
  ○ MQ会計を知っててもMQは減る

 という内容を【行間】から読み取ってほしいと思います。

 そして、店員の対応や電話の対応、何気ない心配り、、、
 これらも、結果的にMQに反映される重要な要素だと思っています。

 では、当時のメルマガをご覧ください。


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■関東方面へ出張中の出来事です。

 戦略MQ会計の【応用編】が

 そのまま使えそうな事例に出会いました。


 仕事が終わって駅へ向かう道すがら、

 ふと目にとまった居酒屋の看板。


   ○生ビール 390円

   ○一品料理 280円から



 そして、入り口のメニューを見ると


   「おっ安い!」


 でも、居酒屋のチェーン店ではないようです。




■翌日の打ち合わせもあるので

 さっそく中に入りました。


 二人用の席に座ろうとすると


   「お客さん、こちらへお座りください」


 半ば強引に誘導されます。




■10人以上が座れるような大きなテーブル、

 話がしやすい席を選ぼうとすると


   「お客さん、『ここ』と『ここ』にお座りください!」


 座席は完全に「指定」されてしまいました。


 来た順番に奥から詰め込まれる、

 といった感じでしょうか。


   ○とりあえず生ビールの「中」を二つ




■メニューを見ると

 うまそうな一品料理の写真が載っています。


 そして金額も、、、


 ほんとに安い!


   「すみませーん。

    ねぎまみれひとつ、

    冷やしトマトひとつ」



 どちらも280円です。




■まもなくビールが来ます。

   「とりあえず乾杯!」

 しかし、なんか、変な感じです。


 ビールの容器がどうみても小さいのです。

 明らかに【小】のジョッキ。



 ところが、、、


 そのあと運ばれてくる料理は、、、


 なんと、、、




■そんなことは、もちろん知る由もなく

 追加料理を頼みます。


   「すみませーん。

    豚の角煮(380円)ひとつ、

    XX刺身(380円)ひとつ」



 さほど広くもなく、狭くもない店内で

 働いている人は全員が「おばちゃん」です。

 それも結構「高齢者」の方たち。


 チェーン店の居酒屋は若い人が多いのですが

 ここはどうやら違う世界のようです。 




■さて、いよいよ料理が運ばれてきます。

 まずは「ねぎまみれ」


 メニューを見たとき

 「ねぎ」の二文字に目が奪われました。


 「青々としたねぎ」がおいしそうに写っています。

 ねぎまみれ、初めて聞く料理名です。


 ところが、目の前にある「ねぎまみれ」、

 なんか雰囲気が違うのです。




■そして「冷やしトマト」の登場です。


 これもどこか雰囲気が違います。

 しかし金額はどちらも280円。


 まずは「ねぎまみれ」の試食です。

 やっぱり、なんか違うのです。


 そこでメニューの写真と見比べてみました。


 メニューでは「青々」としているのですが


 目の前の「ねぎまみれ」は


 「白々」としているのです。




■よーく見ると、、、


 なんと、、、


 ねぎではなく


 【もやし】


 だったのです。



 ねぎはほとんど入っていません。




■そして、ついに、、、


   「おばちゃーん

    ちょっと、ちょっと、

    これがどうして『ねぎまみれ』なのですか?


    『ねぎ』なんか、どこにも入ってないでしょ。


    どう見ても『もやしまみれ』じゃないですか。」




■おばちゃんは、

 その「ねぎまみれ」を厨房にもって行きました。


 何かを話合っている様子、


 ところがいつまでたっても

 何の対応もありません。


 仕方なく、運ばれてきた「冷やしトマト」を食べてみました。

 でも、やはり、なんか、違うのです。




■よーく見ると

 トマトがとにかく「薄い」、

 1.5ミリから2ミリくらいの厚さです。


 そして、切られたトマトをひとまとめにしてみると

 大きさが四分の一しかありません。


 薄く切ることで

 量が多いように見せかけているわけです。




■もう一度、メニューの写真と見比べてみました。


 メニューでは、

 いかにもおいしそうに

 【肉厚】に切られ【1個】のトマトが

 皿に【きれいに】盛り付けてあります。



   「おばちゃーん

    ちょっと、ちょっと、

    このトマト、

    メニューの写真とぜんぜん違うでしょ。」



   「メニューでは1個なのに

    どうして4分の1なんですか。

    どうみてもこれはおかしいでしょ。」




■その後、いつまでたっても

 「ねぎまみれのクレーム」に対する

 返事がありません。


 おそらく、

 責任者は顔を出さずに


 店員のおばちゃんに、

 つまり現場に

 【その場を何とか解決する(取り繕う)ように】と、

 もめていたのではないでしょうか。


   「追加の料理はキャンセルしてください。」


 もうこれ以上、この店にいる気にはなれません。




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■では、今回の状況を整理してみましょう。


   ○店頭のメニューを見て価格が安いので
    中に入った。

   ○メニュー(カタログ)を見て注文した商品が
    表示(写真)と大幅に異なっていた。


   ○店員にクレームを言ったが
    厨房に行ったきり一向に来る気配がない。
    そしてこの店の店長はお客の前に出てこない。


   ○客は怒って店を出ようとした。


   ○それでもなんのアクションも起こさない。




■飲食店に限らず、


   ○お客を無視したコスト削減は
    結果的に利益を減らすことになる


 ということを、

 この店の経営者はわからないのです。


   ○原価を下げると利益は増える

   ○原価低減、コスト削減


 もしかしたら、

 大変なことになるかもしれません。



 「ねぎまみれ」が「しゃっきんまみれ」になる前に

 経営者の意識が本当に【お客】のほうを向いているかを、

 もう一度、考え直さなければならないようです。




■伝票を持ってレジに向かいました。

 レジにもおばちゃんがいます。


 「ずいぶん対応が悪いですね。
      経営者の方はどなたですか?」


 なんとレジにいるそのおばちゃんが【経営者】だったのです。

 そして、隣には

 まだ若い男性が【黙って】ポツンと立っています。


 おそらく息子かもしれません。


   ○果たしてこの店の運命はいかに、、、


 ある居酒屋での出来事でした。




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■戦略MQ会計を知っている社長は

 もちろんわかりますよね。


   ○原価(コスト)を下げれば利益が【増える場合もある】

   ○売上が増えれば利益が【増える場合もある】


 「原価を減らすと利益は増える!」

 は、今の制度会計の常識。

 しかしこの先、儲け(利益)を増やそうとする場合、

 これまでの会計の常識は通用しないということを

 感じていただければと思います。



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