マトリックス通信 Vol.151 【製造業経営者必見!直接原価計算論】
【製造業経営者必見!直接原価計算論】
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■□ 戦略会計・DC・マトリックス会計
■□ 社長のための会計学 【 マトリックス通信 】
■■ Vol.151 2008/04/10
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▼この先どうする?
分析値や指標だけで会計を考える時代は終わりました。
この先の経営を分かり易くするためには
会計に対する「考え方」がとても重要になります。
▼マトリックス通信は…
経営者の方たちにとって必要なのは「明日からの会計」です。
戦略MQ会計、ダイレクトコスティング、マトリックス会計など、
この先儲けるためには欠かせない情報をお届けします。
経理担当者の方へもぜひオススメです。(^^)
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●これまでの会計セミナーは、どちらかというと経理担当者向けの内容で、
多くの経営者の方たちにとっては面白くないものでした。
●経営者の方にとって興味があるのは「カネ儲け(経営)」の話であって、
決して「カネ勘定(会計)」ではありません。
今回の内容はまさに、この先の「カネ儲け」のための戦略会計の話です。
●今回は山形でたっぷり2時間半、
経営の実態をとらえ、この先の利益を読むための
【会計情報活用法を大公開!】
この先の「カネ儲け」のための戦略会計の話です。
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■製造業や建設業では、
FC(フルコスティング:全部原価)という方法で
製品や仕掛品、仕掛工事の原価計算を行ないます。
FCは、製造または建築する際に掛かった
材料費、労務費、製造経費(外注費を含む)の合計を
原価として計算する方法で、
決算書のB/S資産の部に載っている
製品、仕掛品、仕掛工事、未成工事支出金などは、
すべてFCで計算された金額です。
■経営者の感覚に近いDC(ダイレクトコスティング:直接原価)
という方法で利益を計算し直すと、経営の実態が見えてきます。
MG(マネジメントゲーム)に参加すると第1期目では、
FCとDC2通りの方法で決算を行ないます。
FCは税務署用、DCは経営管理です。
もちろんそれぞれの方法で計算した利益は異なります。
税務署用で計算すると黒字だった決算書が、
DCで計算し直すと実は赤字になってしまいます。
参加者は自分で決算をやりながら
これらの違いを学ぶことができます。
■税務署へ申告する際には
FC(全部原価)で決算書を作成しなければなりません。
しかしこの方法では
☆期末の製品や仕掛品、未成工事支出金が
多ければ多いほど利益が出る
という不思議な現象が起きてしまいます。
■「作れば作るほど儲かる」のです。
売れなくても、、、です。
売れる前に利益が出てしまうので、
税務署は税金を多くとることができます。
そして残念ながらこれは正しいのです。
法律(法人税法)で定められているからです。
これでは「経営の実態が分かりにくい」ということで、
DC(直接原価:ダイレクトコスティング)という方法が
考え出されました。
■ではこの「DC」はいつ頃からあったのでしょうか。
そんな疑問に答えてくれる本が出ました。
☆ 直接原価計算論 発達史
−米国における史的展開と現代的意義−
高橋 賢【著】中央経済社 定価4,500円(税別)
表紙の帯には次のように書いてあります。
☆米国における生成・発展と
ABC・スループット会計への展開を解明し
現代的有用性と将来の課題を探る
☆現代の管理会計は、研究すべきテーマや方法について大きな広がり
を見せている。直接原価計算というテーマ、そして文献による歴史
的研究は、現代では少々アナログ的かもしれない。しかし、直接原
価計算に代表される部分原価計算の思考は管理会計の測定上、不可
欠のテーマであり、また、会計は環境の変化により変質していく
「生き物」のようなものである。現在あるべき姿をとらえ、将来の
方向性を予測するには、歴史から学ぶ必要がある。
(「はしがき」より)
■西順一郎先生のMGに参加すると、
しばしば講義の中に出てくる人物、J.N.Harris 。
彼がDC(ダイレクトコスティング)を最初に考え出した人物です。
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<295ページから引用>
2.Harris の想定した利益測定と直接原価計算の誕生
(1)Harris の直接原価計算論
●1936年の Harris の論文「我々は先月いくらもうけたか」が歴史上最初
の直接原価計算に言及した論文である。
(中略)
●Harris の論文は、売上高と利益が対応して推移しないような損益計算書
はおかしい、という社長の感覚から端を発している。経理部長としては、
会計規則に則って行った会計処理であり、その限りにおいては、間違っ
たものではないと感じている。配賦過不足が原因であるという一応の答
えも用意している。しかし、会計の素養があまりないと思われる社長に
とっては、そのような会計特有の仕組みは、問題ではなかったのである。
●そこで、社長の要請にこたえる形で、経理部長が固定費製造間接費を標
準原価から除いてしまう、という損益計算方式を考え出した。これが
direct cost plan と呼ぶ方式であり、「直接原価計算」という名称は、
まさにここに由来している。
●Harris の直接原価計算は、利益測定の是正を第1の目的に考案された。
売上高と利益が対応して推移しないという彼がみていた現象は、配賦過
不足を損益に課していたために起きたものである。
(中略)
Harris は、標準原価でも克服できなかった問題を、固定製造間接費を製
品に配賦しない、という方法で克服しようとしたのである。脈々と議論
されてきた、製造間接費をいかに配賦するか、という問題の流れのうえ
にあり、標準原価を改善するもの、それが Harris の直接原価計算であ
った。
<引用終了>
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■なんと1936年のことなんですね。
この論文で興味深いのが、「我々は先月いくらもうけたか」が
重要な研究テーマになっている点です。
当時のアメリカでは、すでにこのような問題を
研究していたわけですね。
では今の日本の「中小企業」における原価計算の実態は、、、
■期末の製品や仕掛品が一時的に多くなると利益が増える、という
今のFC(全部原価)では、「我々は先月いくらもうけたか」という
疑問には答えられません。
先月の儲けがはっきり分からないのに、
来月の利益はもっと分からないのですね。
中小企業経営者にとっては「明日からどうする!?」が
とても重要です。
■経営計画を作る上でも、
過去の損益分岐点分析を行なう上でも、
FC(全部原価)で経営を考えていては、
この先の儲けにはつながりません。
☆この先、この製品を作り続けるのか。
☆この先、この製品の販売はやめるべきなのか。
経営者の、この先の意思決定はDCで考えていかなければ
生き残れない時代なのかも知れませんね。
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●製造業や建設業の方はとくに注意してください。
税務署へ提出する決算書は「FC(全部原価)」で作成されています。
製品や仕掛品(仕掛工事)の金額を算出する場合、材料費のほかに
労務費(手間賃)と製造経費を加えなければなりません。
その結果どうなるか? というと、決算書に表示される製品や仕掛品
は過大に評価され、利益が出ているよう見えてしまいます。
●もちろん会計上では正しいのですが、
この先の経営を考える上では、、、問題ですよね。
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▼ご意見、ご感想をドシドシお寄せください。次回もお楽しみに。
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