2008/11/02
魂のバスキング~ロンドン地下鉄演奏日記 お知らせ編2
====================================== ●魂のバスキング●ギタリストDomonのロンドン地下鉄演奏日記 第2章 お知らせ ====================================== ▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼ 日本人初のロンドン地下鉄演奏許可書[busking licence]取得者が送るガチンコ日記 先週は何が起こったのか! いったいいくら稼いだのか? 魂のギタリストDomonが遥かイギリスからリアルタイムでお送りする人生劇場番外編 ▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼ ■皆様、お久しぶりでございます。ロンドンはもう冬に突入しました。今日もしとし と冷たい雨が降っております。 突然ですが、前回一時帰国の際に偶然にも、私が20代前半の頃のビデオテープを発 見しました(押し入れの段ボールの中から)。昨今の技術の進歩は凄いもので、その テープをデジタル動画に変換し、Youtube上で世界中で観られるという素晴らしい世 の中になりました。 実はこの映像には思い入れがありまして、19才の時、この映像に写っているトラン ペットの方に誘われて、このバンドのローディー(ぼうや)になりました。田舎から 出て来たばかりの私は、初めてプロミュージシャンを現場で間近に見て、その技術力 の高さに圧倒されたものでした。 そして数年後、ギタリストが抜け、ひょんなことから私がギターを弾く事になりまし た。この映像は、それまで雲の上の存在だった、尊敬する先輩ミュージシャン達と同 じステージに立てた時の、私にとっては非常に思い入れのある貴重な宝ものです。 この数年後に、トランペットの方は亡くなってしまうのですが、彼のおかげで今も音 楽を続けられていられるのは間違いなく、その恩人と一緒にステージに立てた事は、 私の人生の中の最高の思い出であります。 http://jp.youtube.com/watch?v=42yiDEEWQnQ&fmt=18 ■先月、ロンドンにて共同通信より取材を受けまして、10月29日より全国の地方 紙にて掲載されております(全一面の大きい記事だそうです)。地元の山形新聞は、 11月1日(土)の朝刊に掲載されたようです。共同通信社よりテキスト原稿を送っ ていただいたので、日記の代わりといってはなんですが、いつもの日記のスペースに 紹介させていただきます。 ●イギリスの日系新聞「英国ニュースダイジェスト」の「バスカー土門の悩んだとき はこれを聴け!」という人生相談のコラムも何とか続いています。駐在員の奥さん達 に大ブレイク中です! 最新号 http://www.news-digest.co.uk/news/content/view/4236/219/ ●その他お知らせ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ■キューピー3分クッキングのテーマ もうすぐ20万ヒット! http://www.youtube.com/watch?v=wfnj4iXKbQc ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ■その他の動画 http://www.youtube.com/profile?user=HideakiDomon ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ■2006-2007 Book Of The Year 本当に面白かった本 by ダカーポ 拙著「地下鉄のギタリスト」水曜社 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4880651583/503-0887800-3620704 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●共同通信社ヨーロッパ支局より、今月日本の全国地方紙に配信された記事より ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 国際通年企画「日本遠望」ー地下鉄音楽家ー(英国) ロンドン癒やす生ギター 一瞬の出会いに魂込めて 主役は駅の通行人 薄汚れた地下鉄構内を秋風が吹き抜ける。ロンドンの繁華街、サウスケンジントン に夜が迫っていた。それぞれの目的地へ急ぐ大都会の人波。通路に響くクラシックギ ターの調べが、風の冷たさを心持ち和らげていた。「ママー!」。英国のロックバン ド、クイーンの名曲「ボヘミアン・ラプソディ」の一フレーズを、聞こえてくるギ ターに合わせて口ずさみながら、中年男が改札へ向かう。逆方向から六歳ほどの娘と 歩いてきた女性は、立ち止まると娘に小銭を握らせた。「あの人に渡してね」。視線 の先では、土門秀明(どもん・ひであき)(43)が折り畳みいすに座り、黙々とギ ターを弾いていた。土門のように駅構内で活動するミュージシャンはバスカー、演奏 はバスキングと呼ばれる。彼らが奏でるメロディーは、入り組んだ壁に増幅され、退 屈な地下通路を巨大な楽器に変える。ビートルズなどオールディーズを一時間演奏す ると、ギターケースに約八ポンド(約千五百円)のチップが集まった。普段は二時間 で数十ポンド稼ぐが、人通りが減ったためこの日は早じまい。「稼がせてくれてあり がとう」という思いを込め、がらんとした通路に一礼した。 土門は五年間、ほぼ毎日どこかの駅で演奏し、チップで生計を立てている。この日 の仕事場、サウスケンジントン駅のマクレガー駅長は「(バスカーは)われわれの生 活の質と環境を向上させている。駅にとって、いいことだよ」と話す。 ▽イエスタデイ 土門は山形県酒田市で生まれ育った。ベイ・シティ・ローラーズや矢沢永吉をコ ピーし、文化祭などで演奏するギター少年だった。高校卒業後、バンドを率いて活躍 する夢を胸に上京。人気デュオ、バブルガム・ブラザーズのバックバンドのギタリス トとして数年間活躍したが「自分のバンド」という初志を貫こうと、二十五歳のころ 独立。しかし長続きせず、やがて広告代理店の社員に。社長に次ぐ地位に昇進した が、社内での金銭トラブルなどに嫌気が差し、退社した。趣味で集めた約三十本のギ ターを売って金を作り、二〇〇一年、ビートルズなどを輩出したあこがれの英国に移 る。三十七歳だった。二年後の〇三年秋、音楽仲間に誘われるままに、ロンドン地下 鉄でのバスキングのライセンスを得るためのオーディションを受けた。友人の演歌歌 手との急造ユニットで北島三郎の「与作」を披露し合格、土門は英国初の当局公認、 日本人バスカーとなった。英国人の前でビートルズを弾くことに、最初はためらいも あった。だが現実には、ビートルズのイエスタデイと、もう一曲しかバスキングのレ パートリーがなく「駅員に、たまには違う曲もやってと言われた」。 今、レパートリーは約三十曲。朝はさわやかに「ユア・ソング」(エルトン・ジョ ン)、雨なら「虹の彼方に」(映画「オズの魔法使」劇中歌)。街のリズムや空気に 合わせ、土門は音を紡ぐ。 ▽同時テロ 〇五年七月七日朝。ロンドンの空気が激しく震えた。五十二人の犠牲者を出した地 下鉄同時爆弾テロが起きたのだ。 大半の路線は翌日再開。土門が演奏の可否を電話で関係先に恐る恐る問うと、受話 器の向こうの女性に「今こそバスカーの出番。頑張って地下鉄を明るくして」と気合 を入れられた。乗客が激減した駅は、こわばった顔が行き交っていた。「今日はチッ プは受け取らない。あなたのために歌う」別のバスカーから引き継いだ、こう書かれ た紙片を掲げ、土門は二時間「虹の彼方に」などメロディーが美しいスローな曲を、 魂を込めて繰り返した。土門が演奏を終えて引き揚げる時、その紙はまた、別のバス カーに。「バスカー同士が戦友のように思えた」。近くの駅では遺体収容が続いてい た。 今年はロンドンを金融危機が直撃。景気も後退し、チップは減り気味だという。 日本でも最近はストリートミュージシャンの若者の姿が目立つが、彼らとバスカー は違うというのが土門の持論だ。「彼らには『おれの曲を聴け』という雰囲気がある が、ここでそれをやったら耳をふさがれる。ぼくらは脇役、通行人が主役。出会いの 一瞬に、気持ち良く感じてもらえないと」 吹き込む寒風に指が凍える長い冬。酔っぱらいに絡まれたり、不良少年に稼いだ金 を奪われたりしたことは一度や二度ではない。しかし、冷えた指をさすってくれるダ ウン症の子がいる。金を奪われる一部始終を見ていたインド系の紳士が、大枚をはず んでくれたことも。目が見えず体も不自由なため、苦労して壁伝いににじり寄ってき た老人から「なかなかいいね」と渡されたチップの“重み”に、心が震えた。「売 れっ子だけでなく、さまざまなミュージシャンを生かし、敬意を払うロンドンの街は すごい」 大都会を癒やすバスカーは、いつしか街の優しさに癒やされていた。「人に優しく 生きていこう」。自分の曲を世界に発信する夢を抱きつつ、土門はこう思っている。 (文・小熊宏尚、文中敬称略) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □バスキングのスケジュールは僕のホームページで確認できます(レコーディングや ギグで急に変更になる時もあります)。ロンドンに来られるようなことがあれば是非 立ち寄って喝を入れてやってください。ロンドン在住の方も僕を見かけたらドンドン 声を掛けてくださいね。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●魂のバスカー Domonのホームページ(イングリッシュ) http://www.domon.co.uk ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●励ましのお便り、世界中のバスキング情報、なんでも募集中! こちらへ domon1964@hotmail.com ●バックナンバー、解除はこちらから(でも解除しないでね) http://www.mag2.com/m/0000154700.html ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回も読んでくれてありがとう。 現在ビザ申請中ですが、郵送したもんで、まだビザ帰ってきません(汗)。 もう12月の一時帰国のチケット買ってあるので、その時まで戻って来なかったら シャレになりませんよ…。 あと、バスキングの制度がちょこっと変わりました。 今まではスポンサーがいて、民間の音楽事務所が運営してたんですが、今年の8月よ り、ロンドン地下鉄が独自に運営しています。 ロンドン市長が変わったのも影響しているんでしょうかねえ。 なので今ちょっと混乱期ですので、ロンドン地下鉄での演奏のライセンスを取るのに は注意してください。以前より時間がかかるかもしれません。 では、寒くなってきましたが、あと数週間頑張ります! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □発行者:Domon □発行システム:まぐまぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



