2008/04/11
[自然に学ぶ] ‥ヤドカリの利用力‥
■□******************************************************************□■ □■ ■□ 自然に学ぶ企業の生き残り戦略 《2008.04.11 vol.075》 < http://civil-nature.com/ > 生物は、厳しい自然の中で、どうやって生きのびているのか? 生物の戦略から、複雑な現代社会を生きぬく企業について考える。 エコロジー的思考のすすめ 異色のメールマガジン □■ ■□ ■□******************************************************************□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● ヤドカリの利用力 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ こんにちは。明地涼太です。 今回は、ヤドカリについて、考えてみたいと思います。 ヤドカリは、エビやカニと同じ甲殻類の仲間である。 その中で、はさみの大きさが左右で違ったり、おなかが曲がって、 左右対称でない種類が多いことから、異尾類といわれている。 主に肉食の掃除屋で、魚の死骸や海中に浮遊する有機物を食べる。 巻貝に入って生活するのは、よく知られている。 もともと、岩の隙間で生活していた祖先が巻貝に入って、体を保護 するように進化したと考えられている。 どうして、ヤドカリは貝殻の中に入るのだろうか? そもそも、貝が貝殻をつくったり、カメが甲羅をつくるように 天敵から守る「カラ」を自分でつくる方法もある。しかし、ヤドカ リは自分でカラをつくらない。 貝殻は、頑丈にできていて、中に住んでいる貝が死んでも、「カ ラ」はそのままの形で残る。すると、貝が住んでいない貝殻が増え る。 ヤドカリは、そこをうまく利用した。自分で「カラ」をつくらず に、貝の作った「カラ」を使う方法をとった。 自分が死んだ後も残るほど丈夫な「カラ」をつくるのには、大きな エネルギーが必要である。 貝がつくった「カラ」を使えば、「カラ」をつくるために必要なエ ネルギーも使わなくていいし、成長にあわせて、「カラ」の交換も 可能である。 ヤドカリは、外にある貝殻というリソースをうまく自分の生き方に 取り入れている。 企業にたとえば、ショップ99などは、ヤドカリの戦略を思い起こ させる。 近年、コンビニの店舗が増えて、至近距離にコンビニがいくつも あることがよくある。つまり、競争が激しくなっている。 競争が激しくなれば、当然、採算をとるのが難しくなって閉店する コンビニもでてくる。 ショップ99は、そこをうまく利用している。 ヤドカリが空いた「カラ」を利用するように、ショップ99は、コ ンビニが閉店した店舗に、新たな店舗を出店しているのだ。 コンビニが閉店した店舗は、もともとコンビニが使っていたから、 ショップ99にとってもそのまま使える仕様である。一度空室にな った店舗だから、賃貸の条件もいい条件を引き出しやすいだろう。 ショップ99は、コンビニだった店舗を利用することで、出店コス トを引き下げている。 とはいえ、コンビニが閉店した店舗だったら、新しくショップ99 が店を出しても、うまくいかないようにも思える。 そこをショップ99は、大手コンビニと商品を変えて、うまく、競 合を避けて、生き残っている。 たとえば、大手コンビニが有名メーカーの売れ筋商品を売るのに対 して、ショップ99は、知名度が低いメーカーの商品を安く売る。 大手コンビニがすぐ食べられる調理済みの商品を売るのに対して、 ショップ99は、調理する前の肉や野菜の材料をそのまま売る。 このように大手コンビニと商品性を変えているのだ。 ショップ99のように、企業は、社会で使われていないリソースを うまく取り込むことで新たな道が開けることもあるのである。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃【自然からの学び】 ┃ ┃ ┃ ● 自然では ┃ ┃ ヤドカリは、自分で「カラ」をつくらずに、 ┃ まわりにある巻貝を「カラ」にして身を守っている。 ┃ ┃ ┃ ● 経済では ┃ ┃ 企業は、社会で使われていないリソースを ┃ うまく取り込むことで、競争力を高められる。 ┃ ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 〜〜《編集後記》〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 どんな新年度を迎えられていますか? わたしは、引越しをしました。今回の引越しでは、 住所変更の手続きがたくさんあってビックリしました。 Amazonなどのネットで取引をする企業が増えたこともあり、 いつのまにか、連絡するところも増えていました。 顔がみえないネットの取引のほうが、逆に、居場所は、 特定されているというのは、不思議です。 今年度は、「自然に学ぶ」を、もうちょっと、広める方法を 考えているところです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ ◎自然に学ぶ企業の生き残り戦略◎ < http://civil-nature.com/ > 発行人: 明地涼太 E-mail: akechi@civil-nature.com ■購読・解除は、こちらから、ご自身でお願いいたします。 まぐまぐ → http://www.mag2.com/m/0000154335.html ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++


