断熱・気密・防湿 快適・健康・省エネの技術 RSSを登録する

断熱をおろそかにした家は、外気温度の変化が室内に大きな影響を与え、大きな空調エネルギーを必要とします。優れた断熱性能の家に自然エネルギーを活用して、省エネしながら夏を涼しく・冬を暖かく暮らせるノウハウを公開します。

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2007/10/15

★★断熱・気密・防湿 快適・健康・省エネの技術★★ 第62号 (通算84号)霜降編

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 ★★★★★★断熱・気密・防湿 快適・健康・省エネの技術★★★★★★
第62号 (通算84号)霜降編           2007年10月15日発行
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    ┃断┃熱┃・┃気┃密┃・┃防┃湿┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
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    ┃快┃適┃・┃健┃康┃・┃省┃エ┃ネ┃の┃技┃術┃ ┃ ┃
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 ●● 省エネルギーは我慢することではありません。
      貴重なエネルギーを、本当に必要なときに
        大切に使い、もっと豊かで幸せな暮らしを実現することが、
          わたしたちの目指す省エネです。

    「省エネ」のために暖房や冷房を弱くするよりも
      より少ないエネルギーで快適に暮らせる仕掛けをつくり、
          本当に豊かな暮らしをはじめましょう。

    家の建替えや、リフォームのときに
      少し気を配ればあなたの暮らしは遥かに省エネなものになります。
       つまり、建替えやリフォームは省エネな暮らしに変わるチャンスです。

    もうすぐ訪れる化石燃料の終焉の時代を、快適に安全に乗り切る家は、
      僅かなエネルギーで温度のバリアフリーを実現する
             人と地球に優しい家です。          ●●
  http://www.sotodan-souken.com/

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 皆さん、こんにちは
 10月に入って漸く涼しさを感じられるようになりました。
 9月の暑さは過去にないほどのものだったようです。

 地球温暖化の結果、気温は徐々に上昇していくと考える方が多いと思いますが、一
筋縄ではいきません。気候変動の結果寒暑の差が拡大し、猛暑や冷夏を交えながら平
均気温が徐々に上昇していくのでしょう。

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 では前号に引き続き、調湿についての話を進めましょう。

 5 調湿はどう働くか?
  調湿は、多くの自然素材がその置かれた湿度環境に応じて水蒸気を吸い込んだり、
 吐き出したりする性質により、1 内部発生水蒸気、 2 換気による湿度調整、
 3 エアコンや除湿による水蒸気の削減、または加湿による水蒸気量の増加などの
 結果としての湿度変化を平準化(調湿)します。

  木材やコンクリートなど湿度変化に応じて水蒸気を吸ったり吐き出したりする材
 料(吸放湿材=調湿材)を多く使った建物ほど調湿能力が大きく、少なく使った建
 物ほど調湿能力が小さくなります。また、多くの調湿材を使っていてもその表面を
 防湿シートや油性塗料で覆うなど調湿機能を阻害する使い方をしたものは、殆ど調
 湿機能を発揮することはありません。

  小さい調湿機能を持つ建物では、調湿材の機能が短時間で室内の湿度変化に適応
 してしまうために、一日の室温変動に対応した湿度変化に対応するのが精一杯で、
 季節による湿度環境の変化に対応することは難しいと考えられます。

  ログハウスのような木材を室内に露出して大量に使用した建物や、外断熱工法の
 RC建築物のようなコンクリートの表面に化粧を施さない建物では、外気の相対湿
 度が大きく変動しても室内環境に殆ど変化が起きません。

  また、調湿材の働きは調湿材の表面付近で活発に行なわれるので、表面積の大き
 さが調湿の反応速度に大きな影響を与えます。木材では一日の吸放湿に関与するの
 は素材表面から3mmほどと言われているので、同じ体積の木材が使われていても調
 湿の働きは異なります。

 調湿が室内の湿度に関係する度合いは、1 内部発生水蒸気量、2 換気の有無、
3 除湿・加湿、よりも小さくなると考えられますが、大きな調湿能力を持つ建物で
は過乾燥や高湿状態が緩和され、調湿能力の小さい建物で結露やカビの被害が発生す
るような場合でも調湿能力の大きい建物では安全な室内環境を保持し、健康被害や家
財の損害を未然に防ぎます。
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 部分間歇空調はどこまで省エネか?
 「日本のような環境では断熱性をあまり高くしなくても部分間歇空調をすれば充分
省エネが可能だ」とお考えの方がいらっしゃいます。本州ではむしろこの考え方が普
通なのかもしれません。
 しかし、間歇空調や部分空調をすることによってどれだけ省エネルギーが可能かを
きちんと科学的に示したものは殆ど見かけることがありません。

 皆さんは、「夜中の寝ている時間や昼間外出している時間に暖房を切っていれば、
その時間に空調機が働いていない分だけは省エネになっているに違いない」とお考え
かもしれません。しかし、朝起きて、あるいは外出から帰って空調のスイッチを入れ
たら空調機は「強」で運転を始めます。一日中空調機のスイッチを入れ続けるときは
空調機からの出力は小さなものです。皆さんの家にあるエアコンを一日中付けておい
たら「強」で運転することはなく、もしかすると家のエアコンを1/3ほどに減らし
ても充分に空調できるうえに、スイッチを入れたり切ったりするときに比べて、電気
代もほとんど違わないかもしれません。

 スイッチのON・OFFを繰り返すのと入れ放しにしたときとでどれくらい空調設
備の大きさと電気代に違いがあるかは建物の断熱性能、在宅時間、建物を建てた位置
など様々な要因によって異なります。

 私は、部分間歇空調が当たり前と言われている中で、断熱性能を高めることと間歇
空調のそれぞれがどれだけ有効に働くかを解説する必要があると感じています。

 以下はその試みです。先ず、田の字型平面の区画を持つ2階建ての建物を想定して
Q値を1.5、3.0、5.0、建物の構造をRC外断熱、RC内断熱、木造について、朝6
〜9時、夕17〜夜23時の一日9時間1区画だけを空調すると考えて家の各室の最
高・最低温度をグラフに示しました。

 計算結果のグラフをyahooフォトに示しています。URLをクリックしてください。

 メルマガ送信中に改行されていましたら、改行以下もコピー、ペーストしてくださ
い。

 1室のみを暖房する場合のグラフ
http://photos.yahoo.co.jp/ph/kiyoh8034/vwp?.dir=/876b&.dnm=60c3.jpg&.src=ph&.view=t&.hires=t

 このグラフでは室温が充分上がらないため、次に2区画を同じ時間帯で空調するも
のとして、各部屋の最高最低温度を比較しました。Q値5.0はあまりにも室温が低く
なるので、Q値は1.5、2.0、3.0で比較しています。

 2階の並びあう2室を暖房する場合
http://photos.yahoo.co.jp/ph/kiyoh8034/vwp?.dir=/876b&.dnm=93bd.jpg&.src=ph&.view=t&.hires=t

 1階の東南、2階の北西のような対角線上の2室を暖房する場合
http://photos.yahoo.co.jp/ph/kiyoh8034/vwp?.dir=/876b&.dnm=fc5b.jpg&.src=ph&.view=t&.hires=t

 上の二つのケースのうちひとつについては部分連続空調したときの室温も計算しま
した。

 2階の並びあう2室を連続暖房する場合
http://photos.yahoo.co.jp/ph/kiyoh8034/vwp?.dir=/876b&.dnm=2f69.jpg&.src=ph&.view=t&.hires=t

 間歇空調ではQ値が小さく熱容量が大きいほど同じ位置の部屋の温度が高くなりま
す。Q値が等しければ温度が高いほど熱損失が大きくなるので消費エネルギーが大き
いことになります。

 四番目の部分連続空調では熱容量が異なっても室温に違いがありません。

 次に、Q値・断熱工法と暖房の仕方による空調負荷をグラフにしました。

http://photos.yahoo.co.jp/ph/kiyoh8034/vwp?.dir=/87c5&.dnm=f9b8.jpg&.src=ph&.view=t&.hires=t

 グラフで一番上の赤い線が平均気温5℃の日に全館連続空調したときの負荷(KW
H/日)です。
 二番目の茶色の線は緑色の線(外断熱RCの対角線上の2室を間歇空調したときの
空調負荷)と並んでいますが、これは全タイプの2階の並んだ2質を24時間連続空
調したときの空調負荷です。
 このグラフのX軸はQ値で、Y軸は空調負荷、凡例の線は色ごとに建物の断熱工法
と暖房の仕方の違いを示しています。

 間歇空調や部分空調によって室温が低くなる場所や時間が多いほど空調負荷が小さ
くなり、室温が低くなる場所や時間が少ないほど空調負荷が大きくなります。また極
めて当たり前のことですが、どんな建物で、どんな空調をしてもQ値の小さい建物ほ
ど空調負荷が小さくなります。

 とりあえずグラフを書きましたが、Q値1.5のRC内断熱工法の建物や、Q値5.0
のRC外断熱工法の建物を造ることは現実的ではありません。

 空調負荷のグラフを書くまでは最適なQ値をグラフから求められるか?と考えてい
ましたが、この段階ではまだそこまでの結論は出せません。

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サイトリニューアル情報
 このところ大きなサイトリニューアルをしていません。

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 ★★★★★★断熱・気密・防湿 快適・健康・省エネの技術★★★★★★
第63号 (通算87号)立冬編 は 2007年11月 5日に発行予定です。

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