渡部亮次郎の「頂門(ちょうもん)の一針」  RSSを登録する

私は「NHKらしくないNHK政治記者」として日本の高度成長期を見つめ、その後は外務・厚生大臣の秘書官として国際化時代を体験してきました。この間、政治・社会評論を書き続け、その原稿料が給料の何倍もありましたが、みんな呑んでしまいました。

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2009/07/05

渡部亮次郎の「頂門の一針」1595(続)

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         渡部亮次郎の「頂門の一針」1595号 (反響版)

      お詫び:これより通常送信版に戻ります。
          宜しくお願いします。


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          反     響
                        


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━━━━━━━ 
反     響
━━━━━━━


 1)1日に会った滞米30年の人物、F氏の英語と日本語に対する厳格さ
は、私も及ぶところではなかった。先月語り合ったアメリカに長年住ん
でいる友人達も厳しいことを言っていたが、F氏はそれ以上だった。

彼はそれこそ「近頃の若い日本人は日本語すらまともに出来ない。そこ
にはカタカナ語とローマ字の悪影響がおかしな発音にじみ出ている」と
憤慨していた。この点は私も全く同感である、イヤ同じことを長年指摘
してきた。

話が偶々マイケル・ジャクソンに及ぶや、F氏はその空騒ぎもさることな
がら「マイケル」というカタカナ表記が誤りであると激しく追求した。

実はその通りで辞書を引けば解ることで、Michaelの発音記号には「マイ
クル」が先に表示され、括弧付きで「マイケル」となっている。

F氏は辞書に則って言っているわけではなく、彼らの発音が一般的に「マ
イクル」だから言っておられるのだ。この点はこの私ともあろう者が、
迂闊にもカタカナ表記の誤りを指摘してこなかった。

そう言われたから言うのではないが、Michaelの愛称(ニック・ネーム)
は"Mike"でいわば「マイクル」そのままで「マイク」である。ディズニー
・ランドで有名な"Mickey Mouse"の"Mickey"(ミッキー)も同様に
"Michael"のニック・ネームである、念のため。なお、MickeyはMickyの
ようなスペルもある。

私のこれまでの経験では、外国生活が長くなればなるほど、日本語の乱
れに厳しくなるものであるとともに、我が国の偏った英語教育を非難し
批判されるのだ。

それは、外国生活で必要に迫られれば、我が国の教育の不備とカタカナ
表記とローマ字の悪影響に悩まされるのである。

結果として、英語教育以前に正しく日本語を勉強させよと主張し、英語
教育はそれ以後の中学校からで十分であると言うようになる。すなわち
「自国語がろくにできないのに、満足に教えられていないのに、何で英
語か」となるのだ。

もう一つ指摘したいことがある。それは自分の国を長い間離れていると、
それに伴っていわば「愛国心」が起きてくるのだ。その点は戦後間もな
く沢山帰国してきた所謂日系人(二世)達は一世達に本当の古き良き伝
統的日本を教え込まれていて「そんな古いことをよくご存知ですね」と
感心させられたことが多かったものだ。

F氏もその古き良き日本を愛する立派な日本人であって30年間も英語等で
苦労された結果、仮令小さな誤りであっても「マイケル」を許すわけに
はいかないのであった。

昨日も言ったが、我が国の英語教育は可及的速やかに修正されるべきで
ある。

彼や私の友人達のように何が正しい英語で、どれがあるべき勉強法かを
知っている人たちの意見を聞かずして、「国際人派」や「英会話能力向
上派」や「東南アジアに負けている派」の世迷い言を聞いて英語教育を
偏向させている文部科学省は深く反省すべきである。このように、ロー
マ字とカタカナ表記の罪は深い。(前田正晶 )



2)前田正晶さまの記事を毎度読ませていただいていますが、今日の下
記のご主張の具体的な意味がよく理解できません。

>片カナとローマ字表記「この2つの問題は我が国の多くの人の英語力の
>向上の一つの妨げになっている。何とか対応して改善せねばならない」

小学校からの英語教育は不要とのご意見には全く賛成ですが、上記の文
章との関係がよく分からないのです。

カタカナで外来語を書くべきでない、と言うことでしょうか。我が国に
は「enargy」の訳語さえないのです。

カタカナ語の氾濫には辟易していますが、適切な訳語が生まれない、誰
かが訳語を造っても普及しないことの方がよほど問題ではないでしょう
か。

主宰者より:昔、マスコミ各社が東京で会合しアメリカ大統領候補の呼
び方をリーガンから「レーガン」に改めたことがあった。しかしいちい
ち、人名や地名について、こんな事をするわけにも行くまい。前田さん
は生きているかぎり吠えないでいられないか。



 3)この2つは長年の主張ですので、敢えて詳しく書きませんでした。

最初のカタカナ語とローマ字表記は、ともに外国人離れした奇妙な発音
の原因になっているので排斥しているのです。さらにカタカナ語の場合
は99.9%が本来の英語とは全く異なったものになっているか、奇妙な造語
であるので、これを英語だと勘違いして(滅多にないことでも)外国人
と「会話」などした際に使って欲しくありません。意思の疎通の妨げに
なります。このことは大分以前に掲載して頂いてあります。

敢えて難しい例を挙げれば「フライング」などと言うの英語ではありま
せん。正しくは"false start"です。「テープカット」なども最悪で、切
っているのはリボンですか ら、正しくは"ribbon cutting"です。

次にローマ字です。これは母音で止めているので、この感覚で英語を発
音すると"dream"が「ドリーム」となるし、"two"が「ツー」なってしま
うこ。

さらには"t"や"d"、"r"や"l"で終わる言葉の発音が不正確になることを
指しています。さらには"this"と"that"を「ジス」や「ザット」としか
言えない原因をつくっています。

ですから、英語の言葉を正しく覚えることと、正確な発音が出来るよう
にならないという点で、我が国の人の英語力向上の妨げになっているの
です。「それでも通じればいいじゃないか」という主張をする方が多い
のですが、そういう方とは争う気はありません。

この両方とも以前からの主張で「頂門の一針」にも掲載して頂いたと思
いますので、此処までの説明でご納得願います。(前田正晶)

  

 4)荒木純夫様の海外鮨米事情、肯きながら拝見しました。蛇足を少
々。

わたしは長年中国に在住しています。ご当地=江蘇省南通市という、揚
子江北岸の田舎)には日本人駐在員が多く、日本料理屋も10軒ではきか
ない数があります。

もちろんほとんどの店が鮨をメニューに載せていますが、これがどこも
マズイ! なかには、(中国には輸入されていますので)日本のコシヒカ
リや秋田小町を使っています、という店もあるのですが、同じくマズイ!

以前、友人からこんな話を聞きました。

彼の奥さんが茨城の農家で、茨城のコシヒカリ(?)を直販したいので鮨
屋さんに売ってくれないかと頼まれたことがあり、早速見本を持って知
り合いの鮨屋さんにお願いに行ったところ、

┌--------
この米では使えないよ。鮨米なんてのは、いうならばクズ米。江戸時代
に鮨が料理として登場した頃は下層庶民の食べ物だったんだ。美味しく
ない米を、酢で誤魔化して美味しく食べさせた。酢には、ナマの材料の
鮮度を保たせるという以外に、そういう意味もあるんだ。

それをベースにして鮨の技術は進化してきたから、鮨米については今で
も同じ。いい米を使うと云々。----この云々部分の理由は失念----

回転鮨を食べたことがあるだろう。ウチの店とそれほど味が隔絶してる
わけじゃないだろう?使ってる米が五十歩百歩だからだよ。値段の違い
は、シャリじゃなくネタの違いなんだよ。

だから、このいい米は鮨米としては使えない。
└--------

カリフォルニア米を使っているアムステルダムの店が旨い、というのが
納得できる理由です。ーーーもちろん海外の鮨屋の鮨がマズイというの
はそれだけの理由ではないようです。

ーーー水も大いに関係があるそうです。

以前、当地に駐在されて自炊していた方から教えられたのですが、

いくら米を日本から持ってきても、ここの水で炊いたら五十歩百歩。日
本の水は軟水で、欧州やアメリカや中国の水は硬水で、硬水で米を炊く
と絶対に美味くは炊けない、ーーーということでした。

日本で使われている(正しい?)鮨米と、軟水のウオーターをセットにし
て----ついでに正しい鮨の作り方も----輸出すれば、バンバン売れるか
もしれないですね。(^^) (老玩童 OJIN )


  
 5)私は常に「先人の英語等の外国語を基にしてカタカナ語化するこ
とや、造語をする能力と知恵」には敬意を表してきました。だが、その
大部分が今日には英語とその発音に関して要らざる誤解と混乱を招いて
いる原因になっていると思います。

さらに英語を普通に覚え、理解する妨げにもなっていると見なしており
ます。私自身の英語勉強の経緯は「頂門の一針」に投稿した記憶があり
ます。

さらに発音の点では、昔のことは解りませんが、最初から日本語にない
音をアメリカないしはイギリス人(本当はUK人と言いたい気もしますが)
達のように出来ないと諦めて、カタカナ式(またはローマ字)のように
覚え且つ教えたのかなと考えております。

此処では「発音が正しくなくとも、通じればいいじゃないか」派の方々
と争う気は最早ありません。残念なことは、こういう方々は最初に外国
人離れした発音の先生に教えられたのが原因ですから、非難するのは難
しいと思うのです。

何度か成人以降の方にお教えしたことがありますが、最初の日本の学校
教育の英語の知識と発音を初期化して新たなソフトをダウンロードして
貰うのは諦めました。

但し、ローマ字は早くからアルファベットに馴染ませる効果があったと
思うのですが、正確なというか外国人式の発音を覚えるためには阻害条
件だと思っています。

視点をカタカナ語に変えます。我が国には漢字に外来語を交ぜて造語が
自由自在に作れる融通無碍なところがあります。それはそれで面白いの
ですが、かなり本当の英語と余りにもかけ離れた珍妙な物を作りだして
いる点が問題だと思います。この点を約90分間のプリゼンテーションを
昨年6月にある財界人OBの勉強会で行いましたので、そのレジュメという
か"narrative"を添付致します。

悪い2~3例を挙げれば「PB」という造語あります。これは"private
brand"という和製英語の略語です。だが、英語は"private label"です。

「グランド・オープン」という看板を方々で見ま すが、どうやら"Grand
opening"の心算のようです。「"ing"を動詞の後に付けて名詞化する」と
学校では教えていると思うのです。だが、英語にはこういう言葉はない
と思うのです。ではあっても、日本語としては十分に理解されるのが恐
ろしいと思います。

「マイケル」ですが、私は「これでは何も特定しない」と書きましたが、
案の定上西さんには通じませんでした。かく申す私も「マイクル・ジャ
クソン」の歌などは聞いたことがありませんし、聞きたいとも思いませ
んが、JACKSON, michaelのこと だろうとは解りました。

何の取り止めもなくて申し訳ない次第ですが、ご意見を拝読した直後の
感想を書き記しました。今後とも宜しくご指導のほどを。

正直に申しまして、1994年にリタイヤーした後で初めて大修館の存在を
知りました。72年から94年までの間に会社で使っていた辞書は、Webster
の"New Ideal Dictionary"でした。だが、lこれはTIMEの定期購 読申し
込みのオマケで貰ったものでした。アメリカの組織で仕事中に辞書を見
ている時間の余裕はありませんでした。(前田正晶)



 6)市町村議会でも外国人参政権は必要ないと考えます。

地方議員を削減しようとする意見が出てこないのに、国会議員を削減し
ようとしているのは、日本を中央集権国家から地方分権国家にしようと
する、日本弱体化への企みのように思います。(まこと)



 7)いつも前田様の英語教育についての御意見を、大いに共感しなが
ら拝読しておりますが、1594号の「英語にローマ字は邪魔」について、
以下のような考え方もあるので、お伝えいたします。

英語母語話者は、物心つく前から大量の英語の音を聞き、話し始めると
繰り返し父母などから発音の訂正をうけて、正しく英語が発音できる
ようになるといわれています。

日本語母語の英語学習者にはこの部分が欠けています。確かにローマ字
読みやローマ字的発音など、ローマ字は日本語母語話者の英語習得に悪
い影響しか与えていないように見えます。

しかし、英語の習得条件が異なる日本語母語話者にとって、同じアルファ
ベット文字を使用するローマ字は、母語と外国語の一つである英語の間
を橋渡しする役割を果たしているということもできます。

また、日本語母語話者も英語に習熟するに従い、ローマ字読みと英語の
発音(フォネティックシステム)の差を自覚し、自分の発音をコントロー
ルするスキルを獲得していきます。

単純に比較できないかもしれませんが、中国語母語話者の場合、中国語
のローマ字表記ともいえるピンインを学習した子供はそうでない子供よ
り、英語の習得が早いと報告している研究もあります。

日本の言語環境では、ワープロのローマ字入力、個人名、会社名、ロゴ
など、日常生活で頻繁に使用されているので、ローマ字を排除すること
は無理ではないかと思います。(山田)
 


 8)前田正晶氏のカタカナ英語に関するご意見、および名前と苗字に
対するご意見に全く同感で、少し私見を述べさせて下さい。

小生は1978年に日本を離れて以来英語圏で英語人相手の自営 業を営んで
きました。6年前に事務所を畳み、引退生活も海外で送っております。

昨年6月から12月まで7ヶ月間、visa取得 の都合で30年振りに日本でマン
ションを借りて暮らしたのですが、その際小生なりに感じたことを書い
てみ たいと思います。

まず感じたのは日本では1、2、3はワン、ツー、スリー で、ABCDはエ
ー、ビー、シー、デーと全くのカタカナ発音が一般的だと言う事。そし
て小生 が例え仲間内でもうっかり英語本来の発音をすると非常に居心地
の悪い思いをするこ とでした。

少なくとも中学で英語を学んだ日本人ならThreeはスリーでは なく、Dは
デーではないことを知っている筈ですが、日本国内で日本人同士が会話
する中では殆どの人がワン、ツー、スリー、エー、ビー、シー、デーと
発音し ていると思います。

これは最早カタカナ英語の良否以前の問題で、日本人が持っている 村社
会感覚に関わることで、日本人が日本人相手の会話の中で英語の単語を
英語として 発音するだけで、聞き手が長い外国生活の経験者でない限り、
話し手の英語発音に対 して軽い拒否反応を起こすからではないかと思っ
ています。

実際問題として日本で日本語会話の中に正しい発音で英語を組み込 もう
とすると何となく収まりの悪い感じを受けます。

しかし、海外で生活している日本人同士が日本語の会話の中で英語 の単
語を英語の発音で挟み込んでも、日本で感じてしまうような収まりの悪
さは感じない のです。

これにはいくつかの理由があると思うのですが、その一つは海外で 長く
暮らしていると英語を英語として発音するのが普通になるので、相手が
日本語会話 の中で英語発音を挟み込んでも拒否反応など起こさないから
かも知れません。

Speed はスピードではなく、Table はテーブルではな く、Hand はハン
ドではない事を学校の英語授業で学ぶだけでなく、中学生の頃から日本
語での日常 会話の中でもきちんと英語発音することに慣れて、英語を英
語感覚で受け止められるよう になったら、日本人の中にカタカナ英語で
ない本来の英語が入り込むようにな り、なにも小学校から英語教育をし
ようなどという馬鹿げた発想は出て来ないだろうと 思っています。


さて、苗字と名前についてですが、海外で西欧の人達と接している と、
どうしても名前(first name or personal name) で相手を呼ぶ場合が圧
倒的に多くなります。

勿論名前にMrやMrsなどはつけて呼ぶ事はありません。

但し、日本文化に興味を持っている欧米人が日本人をTaro-san,
Hanako- san と呼ぶのを良く耳にします。これは決して珍しいことでは
ありません。

小生もそういう人に対してFred-san とかJanette-san  と呼び返すこと
が多いですが、これはバランスを取る為の配慮でしかありません。

この場合の「名前+さん」は欧米人がむしろ日本の文化を楽しんで 友人
としての気持ちを現わそうとしているのではないかと思います。

なぜなら業務上の打ち合わせなどで互いにごく親しい関係でない限 り、
欧米人が日本人の打ち合わせ相手を名前で呼ぶ事は殆どありません。

但し、日本企業との打ち合わせに慣れている欧米人が日本人の苗字にMr
ではなく、「さん」を付ける事はあります。これは明らかに彼等にして
みれば 「さん」はMrと同じ意味で苗字に付けているのだと思います。

一方、話題になっているマスコミの「マイケルさん」は一体どうい う意
味合いから名前にさんを付けているのでしょうか?

まさか故人と名前を呼び合う関係にあったとは思えないマスコミ人 が報
道という公の場の中で「親愛の情」を吐露しているとは思えません。

結局は前田様がご指摘されているように、外国文化に対する無知で しか
ないのでしょうか。マスコミのだらしなさをちょっと恥ずかしく感じて
いる所です。

最後にこれは興味深い経験でしたが、今回の日本滞在では小生は友 人そ
の他の誰からも「苗字+さん」で呼ばれていましたが、家内は友人から
「名前+さ ん」で呼ばれるのが常でした。

男は苗字で、女は名前で呼ぶのが日本での常識になっているので しょう
か?欧米にはない面白い傾向だと興味深く感じたものでした。

      *********

いつも「頂門の一針」配信を読むのを海外住まいでの楽しみにして いま
す。どうか御健康に注意なさって決して無理をなさいませんように祈っ
ています。

オーストラリアから今年の1月にスペインに移りました。
(KS@スペイン在住)


主宰者より:お気遣い、有難うございました。



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御意見・御感想は:ryochan@polka.plala.or.jp
    HP: http://www.max.hi-ho.ne.jp/azur/ryojiro/chomon.htm
    ブログアドレスは http://chomon-ryojiro.iza.ne.jp/blog/
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