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2009/07/08

「巻き込まれ型サスペンス」の職人芸を堪能せよ

■【「ターミネーター」ジョン・コナーの正体】 
http://movies-bible.seesaa.net/article/113399143.html 
日本の宣伝では知らされない、欧米では当たり前の有名映画の背景とは?
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【基本3分!映画レビュー】わかりやすい映画案内   

                         NO.219 2009.07.08
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●目次(INDEX)●

 ■【イーグル・アイ】

 ■【★マリカジ★のメッセンジャーPC講座 
  NO.93「アナタは何流?」】

 ■【TBS迷走「MR.BRAIN」で顕著に】

 ■【編集後記】


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 ■【イーグル・アイ】
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▼「イーグル・アイ(EAGLE EYE)」
監督:D・J・カルーソー
2008年/アメリカ/118分
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ


ある日、コーヒーショップの店員ジェリー・ショーにかかってきた1本
の電話。相手は女性の声で、FBIが迫っているから今すぐ逃げなさい
という。


一方、法律事務所のパラリーガルとして働くシングルマザーのレイチェ
ル・ホロマンにも女性の声で電話がかかってきた。指示に従わなければ
8歳の息子を殺すというのだ。


日常を慎ましくも精一杯生きてきた男と女が、一本の電話によって国家
の最重要指名手配犯として追われるようになるこの物語は、いわゆる
「巻き込まれ型」の典型作品だ。


そういうわけで「イーグル・アイ」を観てまず思い浮かんだのが、サス
ペンスの集大成といわれるアルフレッド・ヒッチコック監督の「北北西
に進路を取れ」だ。


「巻き込まれ型サスペンス」の傑作として広く知られている「北北西に
進路を取れ」は、主人公が誰かに間違われることから事件に巻き込まれ
ていく物語である。


「イーグル・アイ」においても平凡な暮らしをしていた青年が、いきな
りだれかに間違われたかのような状況に放り出される。


ジェリーとレイチェルは次々に出される電話の指示に従うことでなんと
か逃げのびることだけで精一杯だが、それでも徐々に黒幕をつきとめて
いく。


ジェリーとレイチェルの逃亡劇は、文字通り息をつかせぬアクションの
連続である。


くやしいがスピルバーグにこういった作品を作らせたら、彼の右に出る
者はそうはいない。


まして監督が「ディスタービア」のD・J・カルーソーである。
「視線の交差」と「制約から救出への転換」が見事だった「ディスター
ビア」の監督とスピルバーグとくれば、おもしろいことは折り紙付であ
る。


▼「ディスタービア」
http://plain-story.cocolog-nifty.com/ps/2007/12/disturbia_f27d.html


「北北西に進路を取れ」のリメイクをしたらどうなるか? そんなこと
をおもって「イーグル・アイ」を観ればおもしろさが倍増するだろう。


もちろん「イーグル・アイ」を観てから「北北西に進路を取れ」を観て
もいい。


両作品を観比べてみれば、物語構築の方法と手順と展開がよく似ている
とがわかるだろう。


マグフィン(Maguffin:悪者が欲しがっていてヒーローが持っているも
の)の用い方や、ある程度の段階で黒幕を明らかにして、クライマック
スへと盛り上げていく手法など、玄人のなせる業(ワザ)だ。


さらに物語のキャラクター設定の定石「父と息子の和解」もちゃんとあ
る。


「イーグル・アイ」を観ると、この作品にはけっしてド肝を抜かれるよ
うな奇抜さや斬新さが満載とはいえないのだが、サスペンスの基本をお
さえた職人芸が物語作りのスキルとしてしっかり受け継がれるシステム
がハリウッドにはあるんだな、というのが実感できる。


時代が変わり物語の題材や用いられる小道具は変わっても、物語構築の
技術はしっかりと受け継がれ、どんどんブラッシュアップされていく。


だからハリウッドの映画作品は、それがヒットするかどうかは別にして
も、映画作品になったものの多くは、基本となる「物語」がそこそこち
ゃんとしているのだ。


日本ではあまり公開されないコメディ作品や、アメリカンドラマなんか
も含めてちょっとでも話題になった作品は、ちゃんとおもしろい。


「ちゃんとおもしろい」という言い方はいくらか変な感じだが、これは
観客を楽しませる基礎があって、おもしろくなることにじゅうぶんうな
づける構造をしているという意味である。


それができるのも、宝くじとはまったく縁遠い、安定した「物語づくり
の土壌」があるからだ。


日本だと、たまにすごくおもしろいすばらしい作品がポン! とできた
たりする。


でもその一方で、思わず「なんじゃこりゃぁ!」を松田優作のモノマネ
しざるをえないような作品がポンポンポン!と出てきたりする。


こういう状況を「宝くじ頼み」という。つまりハズレが多いのだ。


別にハリウッド映画を必要以上にヨイショするつもりはないが、ハリウ
ッドでは映画づくりを宝くじを買うような感覚でするようなことはまず
ないんじゃないかとおもう。


今回の「イーグル・アイ」を観れば、ハリウッドの脚本術というのはや
はりシステムとしてもきちんと機能しているんだなというのが実感でき
るのだ。


▼「北北西に進路を取れ」
http://mikkemon.seesaa.net/article/123029285.html


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 ■【★マリカジ★のメッセンジャーPC講座 NO.93】
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「★マリカジ★のメッセンジャーPC講座」
日本/2005-2006年/

ストーリー(概要)
―――――――――――――――――――――
ある日、間違い電話ならぬ、間違いメッセージがきっかけで、インスタ
ントメッセンジャーを使って社員カジとやりとりをはじめた派遣新人マ
リちゃん。
 
ビジネススキルの検定に向けて、派遣マリちゃんは社員カジくんに便利
なPC操作レッスンをしてもらうことになるのだが……。

派遣マリちゃんはマイペースな天然さんだけど記憶力は抜群。でも、内
容は覚えていても、それをいつどうやって覚えたのがちょっとあいまい。
それに、ほかにもいろいろ気になることがあるみたい……。

わたしへ間違って届いたメッセージの、本来の届け先である「なっちゃ
ん」ってだれ?

そもそもカジさんはいつも会社にいるみたいだけど、どこの部署でどん
なお仕事をしているの? 

とにもかくにも、便利なPC技を教えてくれる、わたしのお師匠さんで
す。

ね! オジさん!

社員カジ「(←ココ見てよ)カジですから!(>_<)」


インスタントメッセンジャー(Instant Messenger)とは?
―――――――――――――――――――――
コンピュータのネットワークを通じてリアルタイムでのコミュニケーシ
ョンを実現するアプリケーション。

ネットワークやインターネットに接続中のユーザー間でリアルタイムに
短いメッセージをやり取りすることができるもの。

このコンテンツは、公式モバイルサイトにて2005年夏頃~2006
年冬頃まで連載したものに一部加筆・編集したものです。


●第93回「アナタは何流?-CD-ROMを自動再生させない-」
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<メッセンジャー:オンライン><メッセージfrom:マナミ>

派遣マナミ「マリ先輩、前回の電話マナーの問題はビジネススキル検定
      の教養・一般常識問題に頻出らしいですよ。電話で気をつ
      けたほうがいいことって他にありますか?」

派遣マリ 「そうねぇ、外部から電話を受けたときに社内のだれを電話
      口に出したらよいか相手に訊くときによく『どなたをお呼
      びしましょうか』と言っちゃうこともあるケド、実はこれ、
      電話の相手に失恋なのよ」

派遣マナミ「失恋! マリ先輩かわいそう……」

派遣マリ 「あッ。訂正します。『失恋』じゃなくて『失礼』ネ」

派遣マナミ「びっくりしました。それで、なぜ失礼なんですか?」

派遣マリ 「『どなた』は『だれ』の敬称だからだよ。『どなた』を社
      内の人間に使うと、自社の者を敬うことになって、電話の
      相手に失礼になっちゃうってわけ。だから『だれをお呼び
      しましょうか』と言えばOKよ」

派遣マナミ「丁寧な表現にしようと思って、ついどんな状況でも『どな
      た』が口をついて出ちゃいそうです。ほら、よくあります
      よね? インターネットで、アクセスすると自動で曲が流
      れるウェブサイトみたいに、つい反射的(または自動的)
      に『どなた』を使っちゃいそうです」

派遣マリ 「あるある。パソコンにCD-ROMを挿入すると自動で再
      生しちゃうみたいなかんじだよね」

派遣マナミ「そうですね。でもその場合には
     [shift]+CD-ROM挿入で自動再生をさせないよ
      うにすることができますよね」

派遣マリ 「へぇ~そんな技もあるんだぁ」

派遣マナミ「マリ先輩は普段はどんなCD-ROMを観るんですか?」

派遣マリ 「CD-ROMっていうより、主に恋愛映画のDVDだよ」

派遣マナミ「失恋映画ですか?」

派遣マリ 「☆恋愛映画☆だよ~!(>_<)」

派遣マナミ「あ、すいません間違えました。そういえば記憶の中を旅す
      る恋愛映画がありますよね? 私はあの作品が大好きです。
      マリ先輩は韓流ファンですか?」

派遣マリ 「(わざと間違えてなぁい?)韓流? 私は剣術は習っていな
      いよ。古風な趣味でお馴染みの課長さんは北辰一刀流らしい
      ケドね」

派遣マナミ「えッ、ほんとうですか? 私のお爺様も千葉周作が創始し
      た北辰一刀流ですよ」

派遣マリ 「え、そうなの? じゃぁわたしは派遣の一流をめざそうっ
      と☆」

派遣マナミ「私も目指します!」

派遣マリ 「(韓流を剣術の流派と間違える私のボケはスルーなのね)」


▽今回のポイント
[shift]+CD-ROM挿入でCD-ROMを自動再生をさせない。

▽便利度(最大3つ)★★ 難易度(最大3つ)★


【注】PC技(ショートカットキー)の類については、動作を保証しま
   せん。ストーリー内の1要素という役割のためです。ご了承くだ
   さい。

【ご感想・ご意見・出版・メディア関連のお問い合わせは、このマガジ
 ンに返信で件名「マリカジ」にてどうぞ】


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 ■【TBS迷走「MR.BRAIN」で顕著に】
―――――――――――――――――――――――――――――――――

TBSの視聴率低下に歯止めがかからず、番組改編を断行して危機脱却
を狙っているそうです。


TBSの迷走ぶりは、TBS ドラマ『MR.BRAIN』に顕著にあらわれています。


『MR.BRAIN』を一話でも見た人はおわかりだとおもいますが、このドラ
マは豪華出演者陣を揃え、お金がかかっていそうなセットと機材など、
気合の入れようはバンバン伝わってくきますよね。


でも、ドラマ自体はいただけません。


ヒトコトでいえば「散らかりっぱなし」です。


どんな連続テレビドラマであれ、そこには世界観が存在するのが普通で
す。レギュラーの出演メンバーたちでひとつの物語をつくっていくと、
そこにはそのドラマならではの「世界」が誕生します。


つまり、連続ドラマは「雰囲気」が作れるかどうかが肝心なのです。


ドラマが醸し出す「雰囲気」に来週も浸りたいと視聴者に思わせること
ができなければなりません。


ところが『MR.BRAIN』は出演者が豪華で、なおかつ多すぎる。ドラマの
主役もしくは重要な脇役をこなしてもおかしくない面々が、研究所の研
究員のチョイ役で出ていたりするのですから。 


お目当ての俳優が毎週テレビ画面にチョイとオマケ程度に出たところで
「ウォーリーを探せ!」みたいなゲームならまだしも、ドラマではあま
りうれしくもないでしょう。 


ファンは、お目当ての俳優がドラマで活躍するところを見たいのすから。


豪華なセットに豪華な俳優陣がチラ見できえるだけでは、ドラマの世界
に浸ることなんでできません。 


そもそも「チラ見」だけでは、ドラマの雰囲気を作り上げることもでき
ません。


ドラマの雰囲気が作れなければ、視聴者がドラマの世界に浸るなんてこ
とはとうていできません。


それに、雰囲気は借り物では醸し出せません。


『MR.BRAIN』を観るとどうしても思い出させられるのは、キムタク主演
のフジテレビのドラマ『HERO』です。


『HERO』がヒットした要因のひとつは、基本となる出演者たちの数が決
まっていて、それぞれの出演者たちが演じるキャラクターが生き生きと
していたことにあります。 


また『HERO』は大金をかけて豪華なセットを使っているようにはみせず
に、比較的地味にみえるセットでキャラクターをじっくり育てていきま
した。その結果、ドラマに特有の雰囲気が醸し出されたのです。


さらに『HERO』特有の雰囲気のなかで展開する物語は、ドラマの定石の
とおりに1話でひとつの事件が解決しました。こうした安定感と安心感
に後押しされた視聴者は、ドラマが醸し出す雰囲気にまた浸りたいと願
い、次週の回を楽しみにすることができたのです。


ところが『MR.BRAIN』はどうでしょう。
そもそもドラマ開始時期が他の同時期のドラマと比べれるとちょっと遅
らせ気味であるばかりでなく、ひとつの事件が1話で解決せずに、次週
の頭まで引っ張ったこともあります。2週に分けて前半と後編に分ける
ドラマはよくありますが、なんと一話が「一話+次週の四分の一(ぐら
い)」で完結という超変化球を使いました。


もうこうなると収拾がつきません。「散らかりっぱなし」です。


『MR.BRAIN』というドラマ自体が、大金をかけたセットと豪華な多数の
出演陣をいくら揃えても、どこまでも空回りの迷走ぶりを見事に表して
しまっている。 


かつては「ドラマのTBS」なんていわれていなかったでしょうか? 


そもそもTBSはニュース部門の力が強いそうですが、ゴールデンタイ
ムの19時にバラエティ色が濃い小林麻耶アナウンサーでニュース番組
を放映しています。 


報道志望が多い女子アナ。そんな例にもれずなのでしょうか、人気があ
る小林麻耶アナを局につなぎ止めておくためなのかはわかりませんが19
時台にバラエティ色ムンムンの女子アナがニュースを読んだところで、
この時間帯にニュースを見たい視聴者の多くは昔からの習慣でNHKに
チャンネルを合わせることでしょう。


結局、TBSでそこそこ安定して視聴率がとれるのは再放送の「水戸黄
門」と、借り物の韓流ドラマだけのようです。 


どうしちゃったのでしょうかTBSは。


きっといいスタッフが揃っているでしょうから、TBSをうまく舵取り
できる人が現れるといいですね。


今後に期待しましょう!


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 ■【編集後記】
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『MR.BRAIN』はおもしろいんだよ。

ここでいうおもしろいっていうのは、ドラマづくりの方法とかマーケテ
ィングとかテレビ局ごとの性格と特徴とか、そういう意味ね。

『MR.BRAIN』の脳科学っていうのはすでにブームになっていた題材で、
そのブームにのっかって(利用して)キムタクにキャラを付けようとネ
ズミのペットを飼わせたりバナナを食べさせたりしたけど、どうもしっ
くりこない。

それに比べて「HERO」は「ラフな格好の中卒変わり者の検事」っていう
インパクトがどーん! とあって、なんだそれ? って気になって観て
るうちに、主人公の通販大好きキャラにどんどんハマっていくっていう
しっかりした道筋があった。

フジはなんだかんだいって今までみたこともないと思わせるようなもの
をおもいきって「どうだ!」って出してくるところがある。

TBSはなんだかんだいって今までどっかでみたことがあるように思わ
せるものをチョイチョイと料理して出してくるところがある。

どちらも作品づくりとしてはアリなんだけど「雰囲気づくり」という点
ではどうしても新しいと思わせる題材や物語のほうがじっくり世界観を
構築しやすいってのはあるだろうなとおもう。

ドラマづくりっていうのはどこも大変だとおもう。特に『MR.BRAIN』の
科警研のセットは通常のドラマセットとは違った作り方をしたために、
撮影に時間がかかって大変で、なおかつガラス張りの研究室なのでよく
スタッフの姿が映り込んでしまって、時間が押してるのにもぉ! って
いうことがよくあったそうだ。

またスタッフは睡眠時間が少ない中で何日にもわたって撮影し続けるた
め、ADが本番中に立ったまま寝てしまい、手に持っていた台本かなに
かを落として音が出て、コラーッ! なんてこともあったとか。

まぁTBSは今はなにをしても空回り感があるけれど、この時期を乗り
越えればきっと断然おもしろくなる可能性はじゅうぶんあるヨ。

そのためには、各部門のスタッフが自分が観たいものを気兼ねなく思い
っきり作っているなと視聴者に思われることが必要かもしれないネ。

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 発行者 高田
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