2005/07/10
なんとかしよう!労働基準法なんか怖くないぞ~!!
==============================2005.7.10 vol.6== なんとかしよう!労働基準法なんか怖くないぞ〜!! 【第6号】 労働基準法徹底対策室 http://www.seki-office.jp ======================================== ◆INDEX◆ (1)ご挨拶 (2)労働時間に関する徹底対策(第5回)〜みなし労働時間制〜 (3)編集後記 ======================================== (1)ご挨拶 こんにちは! 社会保険労務士の関です。 梅雨です。不快指数が高いです。 半端ない暑さですね! 早くも夏バテ気味です。 皆さんも体調管理に気をつけてくださいね! ======================================== (2)労働時間に関する徹底対策(第5回)〜みなし労働時間制〜 厳しい経営環境が続く中で人件費の見直しをはかる企業も少なくありません。 しかし、やみくもなリストラや人件費削減は システムが確立していない中小企業にとってさらなる経営基盤の弱体化を招くことに なりかねません。 やる気を出させ、生産性を上げるしくみがとても重要ですよね。 そんな中で年齢や経験、能力ではなく、仕事の出来高や成績に応じて 給料を決めるしくみを考える企業も増えています。 労働時間の量ではなく、仕事の成果によって給与を決定するような場合です。 第5号で「年俸制」についてお話しましたが 今号では「完全歩合制の営業マン」について労働時間がどうなるのか 検証してみましょう。 事例[5] 「当社の営業社員は完全歩合制の給与システムを取っている。 成績に応じて給与は上下するし、社長の俺より高給取りもいるよ。 仕事は外回りの営業マンで、労働時間はすべて本人に任せている。 毎朝朝礼でかつを入れているし、仕事が終わった後は帰社させるようにもしている。 仕事は随時、携帯で会社と連絡を取り合っている。 労働時間と給与は関係ないから、時間管理はしていない。 何時間働いているかなんて本人次第だし、売ってなんぼなんで 残業なんか関係ないだろう。」 この事例はどうでしょうか? この社長は2つの大きな間違いをしていますね。 1つめは、成果主義は労働時間を考えなくてもよいと思っていること。 2つめは、外回り営業は時間管理をしなくてもよいと思っていることです。 1つめの誤解について 労働時間はあくまでも労働時間を基に考えていますので いくら完全歩合制であっても労働時間は無視できず 法定外労働であれば割増賃金も必要になります。 ちなみに完全歩合制の場合、労基法第27条にもご注意いただく必要があります。 [労基法 第27条] 出来高払制その他の請負制で使用する労働者については 使用者は労働時間に応じ、一定額の賃金の保障をしなければならない つまり、最低賃金や休業補償(100分の60以上)などの保障を しなければならない点にご注意ください。 2つめの誤解について まず、この場合の外回り営業が みなし労働時間制になるのかどうかの問題があります。 事業場外労働のみなし労働時間制は、労基法第38条の2において 次のように規定されています。 [労基法 第38条の2 第1項] 労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において 労働時間が算定しがたい時は所定労働時間労働したものとみなす 具体的には「みなし労働時間制」の要件として 1、事業場外で業務に従事している 2、使用者の具体的な指揮監督がおよばない 3、労働時間を算定することが困難な業務である これら3点を満たすことが必要となります。 事例[5]の場合は1、については確かに外回りなので事業場外業務に該当しますが 2、については携帯電話で会社と連絡を取り合っているということで 使用者の指示を受けられる状態にあり、該当しません。 3、につきましても朝礼や業務終了後の帰社などから 少なくとも労働時間の始期と終期を使用者は現認できると思われます。 携帯電話のことから労働時間の算定も困難ではないと思われ みなし労働時間制は適用できないでしょう。 また、仮にみなし労働時間制が適用できたとしても 残業割増が不要なわけではありません。 [労基法 第38条の2 第1項ただし書 及び 第2項] 事業場外の労働で所定労働時間を越えて労働することが通常必要となる場合においては 「当該業務の遂行に通常必要とされる時間」又は「労使協定で定めた時間」 労働したものとみなされる つまり、通常必要とされる時間外労働に対する割増賃金を支払わなければならない ということです。 また、労使でこの時間を定める場合は労使協定書の作成と行政官庁への届出が 第3項で定められています。 以上から、この事例[5]の会社は、みなし労働時間制は適用できず 実労時間に基づいて労働時間を算定し 必要があれば残業割増も支払わなければなりません。 この社長の2つの誤解、お分かりいただけましたか? ======================================== (3)編集後記 サービス残業に関する労基署の調査が相変わらず多いです。 当事務所にも、是正勧告に関する相談が後を絶ちません。 いつも思うことですが、少しだけ対策をしておけば何の問題もない案件が多く 本当に残念です。 さて、サービス残業の問題に始まりその対策や関連するお話をしてきましたが 次号からは、そもそも「法定労働時間とは?」といった 基本的なお話をしていきたいと思います。 結構奥が深いし面白いですよ! では次号をご期待ください。 ======================================== 社会保険労務士 行政書士 関昇事務所 〒550−0011 大阪市西区阿波座1−5−2 第四富士ビル6階 TEL:06−6543−8040 FAX:06−6543−8041 e-mail:seki@seki-office.jp HP :http://www.seki-office.jp ======================================== 社会保険労務士 関がお贈りする、なんとかしよう!シリーズ第1弾 「なんとかしよう!社会保険料の負担重すぎ〜!!」もぜひご覧ください。 http://www.mag2.com/m/0000144877.htm ========================================


