2005/09/10
アジアのヘソ( The Navel of Asia )~アジアのヘソで茶を沸かす~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アジアのヘソ( The Navel of Asia ) 〜アジアのヘソで茶を沸かす〜 2005年 9月10日号: Vol.13 【中国新疆ウルムチ市より、21世紀のシルクロードの風を・・・】 マガジンID:0000151362 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ おはようございます!編集長の柊谷龍哉です。 みなさん台風は大丈夫でしたか? 九州の方は特に大変だったようで・・・ あの降り始めからの雨量が「1000ミリ以上」っていうのは、 ちょっと、尋常じゃないですよ。 学校のプール水深が1メートル余りですから、 地域全体がプールになった様なものです。 それだけの水を運搬する力だけで、とてつもないエネルギーですね。 自然の力は、とんでもなく強大です。 しかし、アメリカのハリケーンもそうですが、 気象現象が、年々強力過激になっているように感じます。 新疆でも、現れる気象現象が、年々派手になってるように感じます。 地球規模での環境の急変が進んでいるのかもしれません。 では、「アジアのヘソ」13回目です・・・ ┏━INDEX<目次>◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ ┃ 1.新疆・烏魯木斉 豆知識 015 〜 葡萄干し小屋 〜 ┃ ┃ 2.カレーの国の笛吹き Vol.8 〜 人 民 元 〜 ┃ ┃ 3.新疆・烏魯木斉 豆知識 016 〜 鉄鉱資源 〜 ┃ ┗ 6.編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┌─────────────────────────────────● │1.新疆・烏魯木斉 豆知識 015 〜 葡萄干し小屋 〜 └─────────────────────────────────● 前回葡萄のお話で出てきました「チャンチャ」(葡萄干し小屋)について、 少しお話したいと思います。 塩分(アルカリ)を含んだ粘土の中に、 乾燥すると、レンガのようにとても硬くなるものが有ります。 (新疆の各地で普通に見られる粘土なのですが) 特に南疆では、春から秋にかけて、この粘土を利用し、 あちらこちらで日干し煉瓦を作っている風景を目にします。 気温が高く非常に乾燥している吐魯番は、 日干しレンガ作りには、正にうってつけの場所です。 そのうえ、雨が大敵の日干し煉瓦にとっても、 年間平均降水量17ミリの吐魯番は、理想的です。 また、寒暖の差が大きい乾燥地帯において、 断熱効果の高い日干し煉瓦を利用した建物は、とても快適です。 そんな事も、日干し煉瓦造りの建物が多い理由だと思います。 (材木になる木も少ないですしね) チャンチャも、そんな日干し煉瓦の建物の一つで、 日当たりの良い丘の斜面などに、作られています。 どんな構造になっているかというと・・・ 先ず柱は、ギッシリ組上げた日干し煉瓦を、更に泥で塗りこめて出来ています。 柱と柱の間の壁は、同じく日干し煉瓦です。 レンガ半個分ぐらいの隙間を空けながら、飛ばし飛ばしに積んであります。 こんな感じですね↓↓↓↓↓↓ ┌―――┐ ┌―――┐ ┌―――┐ │ │ │ │ │ │ └――┬┴―┴┬―┬┴―┴┬―┬┴――┐ │ │ │ │ │ │ ┌――┴┬―┬┴―┴┬―┬┴―┴┬――┘ │ │ │ │ │ │ └―――┘ └―――┘ └―――┘ で、屋根部分ですが、 先ず、梁にはポプラの丸太を使います。 太目の丸太を柱から柱へ梁として渡し、 その梁と梁の間は、細めの丸太を2本組み程度にして、 60センチ間隔ぐらいで渡します。 そしてその上を、葦みたいな植物で織った筵みたいな物で覆い、 更にその上を泥で塗り固めて屋根としています。 そんな構造なので、屋根の上に登ると、ふわふわして少し怖い感じがします。 で、この小屋の中で、肝心の葡萄をどのように干しているかというと・・・ 昔は、魚の背骨のような感じに、等間隔(20〜40センチ間隔)に、 細い木や鉄の棒を突き通した直径15センチ程度の丸太製の葡萄干し竿に、 蔓ごと葡萄を引っ掛けて干していました。 干し竿はこんなのです。↓↓↓↓↓↓ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ ┌―┴―┴―┴―┴―┴―┴―┴―┴―┴―┴―┐ │ │ └―┬―┬―┬―┬―┬―┬―┬―┬―┬―┬―┘ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ しかし今は、葡萄干し小屋の中の、天井から50センチ程下の高さに、 太目の有刺鉄線みたいなものを縦横に張り巡らせて、 ネット状って言うか、巨大なハンモック状にし、 これに葡萄を蔓ごと引っ掛けて干します。 次に、この「葡萄干し小屋新興団地」の発展過程です。 何ヶ所かの集まりを見ていると、 多分こんな感じじゃないかな?っと思うのですが・・・ 初期の段階は、やはり畑に近い方が便利なので、 丘の裾の方に、慎ましく葡萄干し小屋が建て始められ、 「わしも、建てるべ」 「ほんなら、わいも建てたろか〜」 と、小さな隣組程度の規模の集まりが形成されます。 この地方は、畑や街路樹以外には緑が少なく、 小さな道は、殆ど舗装などされていません。 そして、非常に乾燥していているうえに、土の粒子が極めて細かいので、 些細な事で、すぐに埃が舞い上がってしまいます。 だから、ある程度の数が集まってくると、騒がしく、埃っぽくなり、 こらえ性の無い奴や、新規参入者は、 「ちょっとぐらい不便でも、静かで空気のきれいな所が、あたしは好き。」 とか何か言って、 未だ開発されていない、丘の今よりも少し上の段に建てる奴が出てきます。 そうすると、また、 「わしも、そうするべ」 「ほんなら、わいもそうしょうか〜」 と、その新たな段にも小屋が増え、次第に騒がしく埃っぽくなり、 同様に更に上へ逃げ出す奴が出て・・・ って事を繰り返しながら、 最終的には、丘の上までびっしりと埋め尽くしてしまうのではないかと、 思うのであります。 最近の干し葡萄には、乾燥を速めたり、色を良くしたりなどの為、 いろいろな薬品を使っているものが多く見られます。 薬を使えば、色もきれいなままで、10日ほどで干し上がるそうです。 ま、昔ながらの完全自然乾燥だと、色も退色しますし、 干し上がるまで1〜2ヶ月ほどかかりますので、 しょうがないといえば、しょうがないのでしょうが・・・ 完全自然乾燥のものは、少し色が良くないですが、 ナチュラルな甘味で、なかなか美味しいです。 弱点は、薬品を使っていないので、 常温で長期間保存すると、小さい虫が出てきます。 (米によく発生するコクゾウムシみたいな感じの小さな虫です) でも、よく考えると、虫が大丈夫って事は、ある意味安全で、 虫もつかない干し葡萄の方が、体に悪い気がしますよね。 私の場合は、その虫の体も、葡萄を食べて出来たものだから、 「葡萄と同じやないか」と、勝手に納得して食べています。 私の表現力の無さで、よく伝わらないのではないかと思いましたので、 画像をサイトに上げておきました。 そちら↓↓↓を参考にしていただけたらと思います。 http://1silkroad.com/gallery.html#changcha では、また。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┌─────────────────────────────────● │2.カレーの国の笛吹き Vol.8 〜 人 民 元 〜 └─────────────────────────────────● 〜「笛吹き」がお届けするコラム〜 こんにちわ、笛吹きコラムです。 今回はお金のことについて、人民元の価値について 僕なりにお話します。 それは昔、僕がまだ中国に来てまもないころ ある方が僕に教えてくれました。 中国の元、100元札は日本円の一万円に相当すると つまり、僕たちが普段何気に使っている100元札は、実質 日本円に換算すると、1300円ほどの価値しかありませんが、 こちら(中国)で使う時には、日本で使う一万円ほどの 価値があるんですよ。 心して使いなさい、ということです。 ですから、銀行で一万円を両替すると、なんと 一万円が6倍、7倍にもなって返ってくるんですね。 驚きです。 こちらでバスに乗ると、一元札を一枚使いますから 日本で100円を使う気分でいいんです。 ビール一本は250円、タバコは400円、 昼の食事は拌麺で700円、カバブはやはり一本100円。 こんな例が妥当なのかどうか、僕にはわかりませんが、 つい先日、友達の誕生日プレゼントにチョコレートを 買いました。なんと100元以上もしました。 いくら手作りで専門店だといっても、あんまりです。 だって、一万円以上のチョコレートですよ。 日本でも一万円もするチョコレートなんて、買ったことも ないし、見たこともない。 もしもチロルチョコがこちらでも買えるのなら、 僕は迷わずチロルチョコを100個買って。。。。て 100個も買えば、日本円に換算しても変らないですね。 まあ、そんな感じです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┌─────────────────────────────────● │3.新疆・烏魯木斉 豆知識 016 〜 鉄鉱資源 〜 └─────────────────────────────────● 1950年代に作られた歌に「新疆好」という曲が有って、その歌詞の一節に、 ♪「金銀煤鉄遍地蔵」 というフレーズが有ります。 訳すると 〜金、銀、石炭、石油、鉄などを、至る所に隠し持ち〜 って感じです。 以前、石油系の資源については、既に取り上げたので、 今回は鉄で行きます。 新疆の鉄資源の予測埋蔵量は77.8億トンと、算定されており、 その80%が、天山山脈に集中しています。 また、新疆の探査確認済みの資源量は、7.4億トンで、 種類は、磁鉄鉱が主です。 (現在、世界の製鉄の主流は、 露天掘りで大量に採取できる赤鉄鉱を使用した高炉による製鉄です) <鉄鉱石についてもこちら↓↓(ウィキペディア百科事典)を参照下さい> http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%89%84%E9%89%B1%E7%9F%B3 200年現在、新疆で採掘利用されている鉄鉱系の鉱山は76ヶ所有ります。 以下は、その生産量です。 │ 生 産 量 │ 鉱 山 数 │ 主 要 産 地 ―──―──┼――──────┼─―────┼―────―──―── 鉄 鉱 石 │ 177万トン │ 53ヶ所 │ ―─────┼―───―───┼─―────┼─―───―──―── クロム鉄鉱 │ 4万トン │ 5ヶ所 │ 托里県 ―─────┼―───―───┼─―──―─┼─―──―──―─── マンガン鉄鉱│ 少 量 │ 18ヶ所 │ 哈密市 庫車県 拝城県 ―────―┴―───―───┴―──―──┴―────────―─ 例えば鉄鉱石の1鉱山当りの産量を計算してみると、 117万トン ÷ 53ヶ所 = 2.208万トン 1ヶ所当たり2万トン余りにしかなりません。 以上の事から、新疆の鉄鉱資源の特徴をまとめると、 ・磁鉄鉱が主である ・資源の80%は天山山脈に有る ・中小規模の鉱山が殆ど と、なるでしょう。 確かに新疆は、鉄鉱資源の採れない地域から見ると、 歌に歌われるように、地下資源が豊富です。 また、中国国内でも、比較的、鉄資源の豊富な地域ではあります。 しかし中国は、2002年に日本を抜いて世界最大の鉄鉱石輸入国になり、 1999年には80%程度有った鉄鉱石の自給率が、 2004年には50%を割るようになってしまいました。 中国と日本の鉄鉱石輸入量(単位:億トン) ┌―─―──―─―──―─┬──―─―─┬―─―───┐ │ 中 国 │ 日 本 │ 世 界 の │ ├―─―──┬―─―───┤ │ 鉄 鉱 石 │ │ 98年 │ 03年 │ 03年 │ 総 産 量 │ ├─―─―─┼―─―───┼──―─―─┼─―─―──┤ │0.52 │ 1.48 │ 1.35 │ 12.3 │ └―─―──┴――────┴─―────┴─―────┘ 外務省の「鉄鉱石(鉄鋼)の需要動向とその背景」より 更に増え続けるだろう、中国の需要に対して考えると、 新疆の埋蔵量など、「焼け石に水」的な量に映ります。 では、また。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┌─────────────────────────────────● │6.編集後記 └─────────────────────────────────● 最後までお読みいただきありがとうございます。 最後にちょっとお知らせです。 豆知識でも出てきました、「自然乾燥の干し葡萄」ですが、 昨年、マサひらまさが、吐魯番の友人(アンドル)からもらったのが最初です。 彼らが自家消費用に作っているもので、市場には出さないそうです。 普通の干し葡萄の様にバラバラにされておらず(出荷用ではないので)、 房に付いたままの状態(葡萄の形のまま)です。 形はユニークだし、美味しかったので、仲間内の評判がとても良く、 今年は、もっとたくさん、分けてもらおうと思っています。 そこで、せっかくだから、 読者の皆さんにも、いくらかお分けしようかと考えています。 詳しい事は、準備が整ったら、このメルマガで、改めてお知らせします。 (干し上がるのがまだまだ先なので、早くても11月頃ですが…) では、また次回をお楽しみに・・・ 皆様からのご意見・ご感想など、お気軽にメールを下さい。 いただいたメールはこのメルマガで紹介させていただくことがあります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆アジアのヘソ( The Navel of Asia ) =隔週金曜発行= 〜アジアのヘソで茶を沸かす〜 マガジンID:0000151362 ----------------------------------------------------------------- ┏・発 行:中国新疆奥哈邀餐飲管理 有限公司 ┃ 中国 新疆ウイグル自治区 烏魯木斉市 建設路10号 ┃ http://ohayo-urumqi.com ┃・編集者:柊谷龍哉 ┗・メール:tatsuya@ohayo-urumqi.com 配信の登録解除はこちらから⇒ http://www.mag2.com/m/0000151362.htm ⇒ http://ohayo-urumqi.com/mail-mag/ このメールマガジンは『まぐまぐ』を利用して発行しています。 http://www.mag2.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


