2005/07/29
アジアのヘソ( The Navel of Asia )~アジアのヘソで茶を沸かす~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アジアのヘソ( The Navel of Asia ) 〜アジアのヘソで茶を沸かす〜 2005年 7月29日号: Vol.10 【中国新疆ウルムチ市より、21世紀のシルクロードの風を・・・】 マガジンID:0000151362 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ おはようございます!編集長の柊谷龍哉です。 日本は各地で梅雨が開け、学校は夏休みに入り、夏本番ですね。 でも暦の上では間もなく立秋(8月7日)を迎えます。 普通だと、 ウルムチでは立秋を過ぎると、少しずつ涼しくなってゆきます。 でも、年々、温暖化してますから、果たしてどうでしょうか? では、「アジアのヘソ」10回目です・・・ ┏━INDEX<目次>◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ ┃ 1.新疆・烏魯木斉 豆知識 011 〜西瓜と甜瓜〜 ┃ ┃ 2.ウルムチ料理日記 Vol.6 〜 上 海 〜 ┃ ┗ 3.編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┌─────────────────────────────────● │1.新疆・烏魯木斉 豆知識 011 〜西瓜と甜瓜〜 └─────────────────────────────────● 新疆人が大好きな果物(正確には、野菜になるのでしょうか?・・・)に、 西瓜(スイカ)と甜瓜(メロン系)が有ります。 夏になると、お茶代わりに、何処の家に行っても西瓜がドカドカと出てきます。 私は瓜類が苦手なので、辟易しているのですが・・・ 大陸性乾燥気候の新疆は、瓜類にはよく合っているようで、 形も大きく水分も豊富で、とっても甘〜いです。 大部分がラグビーボールみたいな卵形なのですが、 大きいのは断面の直径が30センチ、長手方向が60センチを超えます。 また、値段も安いです。 盛期だと西瓜が0.2〜0.5元/kgほど、哈密瓜が1元/kg前後です。 新疆の農水産物の価格に興味のある方は、 このサイトを見られると参考になります。↓↓(中国語サイトです) http://www.xj-nongmao.com.cn/ 「新疆農貿網」と言って、 ウルムチ最大の卸売市場=北園春卸売り市場を運営する、 北園春集団のサイトです。 で、今回はこの新疆を代表する2種類の瓜、西瓜と甜瓜についてです。 ◆西瓜(すいか) 新疆は、西瓜を栽培していない地域が皆無と言う程、至る所で栽培されており、 西瓜の総栽培面積は4万ヘクタールを超え、 中国でも西瓜栽培の最も盛んな省区の一つです。 中でも生産量が多い地域は、ジュンガル盆地の南縁で、 特に呼図壁県・精河県・石河子市の下野地・昌吉州の芳草湖が盛んで、 この地区だけで全新疆の西瓜栽培面積の1/3を占めています。 西瓜と人類の関りは古く、 原産地のアフリカでは、5〜6千年前には、既に栽培されていたようです。 新疆にいつごろ西瓜が伝わったのかは、 ちゃんとした考古学的確証が無いのですが、 同じアフリカ原産の“高粱”が、 4000年前には既に新疆で栽培されていた事から考えると、 少なくとも2000年以上の歴史は有るものと思われます。 他にも西瓜は、明代の著名な薬物学者“李時珍”の著書“本草項目”に、 採り上げられていますので、 1000年以上前には、既に新疆を経て中国内地に伝わっていた事が伺えます。 もともと新疆には、呼図壁の“白瓜”や精河の“大瓜”など、 地元の優良品種も有ったのですが、 中華人民共和国建国以降、西瓜の栽培品種不足を補うため、 旧ソ連より、 ★“ソ連1号” ★“ソ連2号” ★“ソ連3号” ★“美麗” ★“小紅(米子)” 注:┌(米子)は「米」扁に「子」で1文字で┐ ★“早花” └ 中国語では種という意味です。 ┘ などの優良品種が導入されました。 その後、1976年からは、 新疆ウイグル自治区農業庁が14の研究機関を組織し、 西瓜の品種改良に本格的に取り組み始めました。 その結果、 ★“紅優2号” ★“新優2号” ★“火洲1号” ★“無(米子)西瓜” 注:┌(米子)は「米」扁に「子」で1文字で┐ ★“黄皮西瓜” └ 中国語では種という意味です。 ┘ などの優良品種が開発されました。 中でも “火洲1号”は全国西瓜品評会で2位に輝き、 “紅優2号”は新疆の主要栽培種に、 “新優2号”は生産建設兵団の主要栽培種となっています。 新疆には晩熟型の西瓜も有るのですが、 その中には、翌年の春まで放置可能な品種も有ります。 だから、今のように保存設備や温室などの無かった頃から、冗談でなく、 新疆人は、「みんなで炉を囲んで、西瓜を食べる」なんて言われていました。 (中国語では「圍着火炉吃着西瓜」です) 西瓜には薬効もあり、夏季の暑気払い以外にも、 肝炎・黄疸・浮腫・糖尿病・膀胱炎などの病に対して、 補助的な効果が有るとされています。 民間療法では、冬季には風邪の良薬とされています。 ◆甜瓜 哈密瓜(ハミウリ)と言った方が、知っている人が多いと思います。 中国でも、特に内地の人達は、新疆の甜瓜を哈密瓜と呼んでいます。 新疆は、中国最大の甜瓜の生産地で、 栽培面積でも、品質でも、生産量でも、品種の多さでも中国一、 2000年以上の栽培の歴史を持ち、中国の甜瓜の故郷です。 どうして、新疆の甜瓜を哈密瓜と呼ぶようになったのでしょうか? その始まりは、清朝の康煕帝(在位 1661-1722)の時代に遡ります。 当時の“回疆志”という書物にも記載されているのですが、 哈密のイスラム王“額貝都拉達爾漢”が清朝に帰順し、 甜瓜を携えて来貢しました。 この甜瓜が、とても甘くて美味しかったので、皇帝が非常に喜ばれ、 その後、毎年献上品として、哈密から届けられる事となりました。 それで、哈密瓜と呼ばれるようになったのです。 西瓜の栽培は北疆が中心でしたが、 甜瓜は哈密〜吐魯番盆地と塔里木盆地の縁辺部が盛んです。 新疆の甜瓜総栽培面積は10万ヘクタール、総生産量は18万トン以上、 その内6千トン程が、香港・東南アジア・シンガポール・カナダ・日本などに 輸出されています。 余談になりますが・・・ 哈密瓜は、糖分と水ばかりで、栄養なんて無さそうなんですが、 重量当りの鉄分含有量が牛乳の17倍、 ビタミン含有量がリンゴの7倍も有るそうです。 現在新疆で栽培されている品種は、180種以上に上ります。 その中で主な品種を挙げると・・・ ★“黒眉毛蜜極甘” やや晩熟の種で、果肉はグリーン、60〜70年代の主要な輸出品種。 普通の甜瓜の糖度が6〜15%であるのに対し、 18〜20%と糖度が極めて高い。 ★“紅心脆” 吐魯番地区(善卩)善県東湖一帯の産が特に有名。 外皮は灰緑色で果肉は黄金色、 黒眉毛蜜極甘と同等に18〜20%と糖度が極めて高い。 輸出品の高級品種にもなっている。 ★ “○拉庫賽” (○は峠の右半分に良く似た字で、 中国語でカラオケのカの字に使われたりしています) 晩熟の代表種で、翌年の5月頃まで放置可能。 中国各地に出荷され、冬季の甜瓜市場を独占している。 などです。 新疆では、6月も半ばを過ぎると、 吐魯番などから早生の甜瓜“黄蛋子”が出荷され、市場に顔を見せ始めます。 7月に入ると、待ちかねたように、 “紅心脆”や“網紋蜜”をはじめ、様々な甜瓜が熟れて行きます。 新疆は、ただいま甜瓜シーズン真っ盛りです。 夏も過ぎ秋の声を聞くと、やや晩熟の“黒眉毛蜜極甘”が顔を見せ、 “○拉庫賽”が市場に出てくると、もう10月、秋も深まったという感じです。 西瓜の章でお話した、 「圍着火炉吃着西瓜」という光景ですが、 実際のところ、西瓜ではなく甜瓜を食べている事が、ほとんどです。 では、また。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┌─────────────────────────────────● │2.ウルムチ料理日記 Vol.6 〜 上 海 〜 └─────────────────────────────────● 〜「マサひらまさ」がお届けするコラム〜 海外専門日本食提供チーム リーダーの柊谷雅彦です。 わたくし 実は今、一時帰国中なのであります。 7月27日にはウルムチに戻る予定です。 ウルムチのレストランは、 調味料などは、上海からコンテナーで運んでいますので 仕入れの関係上、いつも上海経由で帰国します。 上海では仕入先に行き、 値段の交渉や新商品のチェックなどをするのですが その時ついでに、いろんな情報を仕入れるのであります。 たとえば、 カレー味の火鍋(ホウゴウ)が流行ってるよ。 ザリガニの煮込み料理の専門店があちこちに出来てるよ。 餃子の○将が上海に出店したよ。 カレーのココ○チが上海に2店舗目出したよ。 などなのですが、 そしてそれをもとに、うろうろと勉強し歩くわけであります。 勉強のテーマは、 <現地人の心をつかむ、おもろいレストランコンセプト> であります。 ご購読いただいている皆様方、 おもろい情報をお持ちであれば、ぜひ教えてちょうだい! なのであります。 話は変わりますが、反日デモのとき、 何軒か日本食レストランがつぶされていましたが、 私の知っているお好み焼きのレストランが潰されている場面を テレビやインターネットのニュースなどで何回か見ていました 。 「普通ここまでやられたら撤退するやろ」 と思っていました が、 なんともう内装工事をやり直し、すでにオープンしていました 。 情報では「潰される前より繁盛してる」ということです。 この経営者の商売根性、『やりよるわい!』という感じであり ます。 それではまたお会いしましょう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┌─────────────────────────────────● │3.編集後記 └─────────────────────────────────● 最後までお読みいただきありがとうございます。 哈密瓜なのですが、 今回調べるまで、あんなに品種が有るとは、思いませんでした。 専門家ではないので、見ただけで種類はわかりませんが、 食べて感じる、違いのファクターは、 <果肉の色><果肉の質><味>の3つです。 ・果肉の色 オレンジ系(夕張メロン状の色) グリーン系(普通のメロンの色) ・果肉の質 スイカみたいにサクサクしたタイプ ちょっとねっとりしたタイプ ・味 甘みが強いタイプ 水分が豊富なタイプ です。 それ以外の大きな違いは、 外見が、マスクメロン系の種類と、つるっとした外観の2種ですね。 しかし、私は、<香梨>と<蟠桃>の方が、ずっと好きですが・・・ では、また次回をお楽しみに・・・ 皆様からのご意見・ご感想など、お気軽にメールを下さい。 いただいたメールはこのメルマガで紹介させていただくことがあります。 ☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 多くの方が信じないかもしれませんが、 たとえば烏魯木斉は、高層ビルが建つ、人口250万人の国際的な大都市です。 長らくみんなに忘れられ、眠っていた中央アジアが目を覚まし、 市場経済の舞台に、再登場しようとしています。 その流れの中で、新疆烏魯木斉というのは、地理的にも良い位置に有り、 経済や社会環境を比べても、核と成り得るでしょう。 これからの可能性を秘めたこの地域に、 ザブン!と、飛び込んでくる方をお待ちしています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆アジアのヘソ( The Navel of Asia ) =隔週金曜発行= 〜アジアのヘソで茶を沸かす〜 マガジンID:0000151362 ----------------------------------------------------------------- ┏・発 行:中国新疆奥哈邀餐飲管理 有限公司 ┃ 中国 新疆ウイグル自治区 烏魯木斉市 建設路10号 ┃ http://ohayo-urumqi.com ┃・編集者:柊谷龍哉 ┗・メール:tatsuya@ohayo-urumqi.com 配信の登録解除はこちらから⇒ http://www.mag2.com/m/0000151362.htm ⇒ http://ohayo-urumqi.com/mail-mag/ このメールマガジンは『まぐまぐ』を利用して発行しています。 http://www.mag2.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


