2009/10/05
そば屋の楽しみ方 第49号
6年以上使っていたパソコンが、 突然、動かなくなった。 慌てて新しいのを買ってきたら、、、、 う〜〜〜〜ン、よくわからん。 ということで、なれるまで時間がかかりそうな私。 (古いパソコンは、 電源アダプターが壊れていただけだった。) <<<< かんだたかんだ そばかんだ そば屋の楽しみ方 >>>>> === 第49号 === 2009年10月5日発行(月刊、、、、のつもり) ==================================== このメールマガジンは、「そば」と「そば屋」をもっと楽しんでいただくた めに、長野の「手打ちそば屋 かんだた」のおやじが書いているものです。 小難しいうんちく話は無し。時々脱線するかもしれないけれど、そばを手繰 るのと同じように、気軽にお楽しみ下さい。 ==================================== ●●● 白い飯ばかり食べていると、、、、 ●●● ●江戸時代は終わり頃、下町の一角に、 居を構えている大工の棟梁。 たくさんの若い衆を抱え、 あっちのお店、こっちの現場へと忙しい。 ところが、その若い衆の中でも、 一番の働きをしていた熊五郎が、 俄に床についてしまった。 棟梁は心配して、他の者に尋ねる。 「おい、猫八、熊五郎の具合はどうなんだ。」 「へい、それが、なんでも、脚に力が入らなくて、 起き上がることが出来ねえっていうんですよ。」 棟梁は若い衆の顔を見回しながら、 しみじみと言う。 「俺はなあ、若いときに食べるものに苦労をしたから、 せめて、お前たちには、 白い飯をたっぷりと食わせてやりたいと思っている。 それが、一番飯を食っていた熊五郎がこのざまだ。 それにひきかえ、猫八、お前らは飯もろくに食わずに、 そばばっかり食べにいっているだろう。」 頭を掻きながら答える猫八。 「へい、ご存知でしたか。 そりゃあ、白い飯もおいしいんですが、 なにしろ、あっしは、大のそば好きだもんで。」 さて、起き上がれなくなった熊五郎、 医者の見立てでは「江戸患い(わずらい)」というものらしい。 なんでも、江戸を離れると、回復することがあるという。 そこで棟梁は、百姓をしている田舎の親類に、 熊五郎を預かってもらうことにした。 大八車に乗せられ、猫八たちに引っ張られて、 熊五郎は江戸を去ったのだった。 さてさて、一年もたった頃、 元気になった熊五郎がかえってきた。 「いやあ、田舎はひどいよ。 何しろ食べるものといえば、麦や豆ばかりなんだ。 また、ここで、白い飯を食べて、 ばりばりと働くぞ。」 棟梁も、猫八も、ほかの若い衆も、 熊五郎が元のように元気になったので、 大いに喜んだのだ。 が、しかし、、、、。 ●私の若い頃には、小学校の身体検査の時、 ゴム製のハンマーで、膝の頭を叩かれた。 そう、ある程度御年配の方なら、 ご存知だろう。 えっ、何のことかって。 ハンマーで叩いて、脚がピクッと反応すればOK。 反応がないと、脚気(かっけ)の疑いがあるとされた。 脚気は、ご存知のようにビタミンB1の欠乏症。 いわば、栄養失調なのだが、戦前までは、 結核と並ぶ国民病で、亡くなる人も多かった。 これは、白米ばかりを食べることによって、 玄米で補われていたビタミンが摂られなくなったため。 江戸時代の中頃までは、 殿様や武士たちのかかる病気だったが、 白米食が庶民の間でも行われるようになって、 底辺が広がった。 特に、江戸の住民の間ではやったので、 「江戸患い」と呼ばれたのだ。 大工の熊五郎も、 白米ばかりを食べていたために、 「脚気」にかかったのだね。 ●この「脚気」による被害が大きかったのが、 明治時代の陸軍だった。 日清、日露の両戦争で、 「脚気」に倒れた兵士の数の多いこと。 これは、強い体を作るため、という目的で、 白米中心の食事を、陸軍が進めたため。 日露戦争での戦死者は4万7千人。 ところが、約25万人が脚気を患い、 亡くなったのは2万8千人。 一方の海軍では、麦飯を導入したため、 ほとんど脚気患者を出さなかったといわれている。 当時はまだ、細菌によって脚気が起こると、 信じられていたのだねえ。 明治の終わり頃にビタミンが発見されて、 脚気は、ビタミンB1の欠乏症だということがわかっても、 その撲滅までには、長い時間がかかったのだねえ。 そお、私の子供時代までね。 ●脚気を予防するには、ビタミンB1を含む食品を食べるといい。 多く含まれるのは、玄米、豚肉、うなぎ、大豆、ごま、ピーナッツなど。 それに、麦やそばにも含まれている。 すでに、江戸時代には、脚気患者にそばを食べさせると、 回復するということを、漢方医たちは知っていた。 でも、明治維新で、西洋に目を向けてしまった政府は、 それまでの漢方を、すべて否定してしまったのだね。 さて、棟梁のところで働いていた熊五郎。 白いご飯ばかり、おいしい、おいしいと言って食べていたから、 脚気になってしまった。 それが、田舎へ行って、 豆や麦などのビタミンB1を含む食べ物を食べたから、 元気になって、帰ってきた。 でも、また、白いご飯ばかり食べていて、 大丈夫なのだろうか? いいえ、 同僚の猫八が、熊五郎をそば屋に誘ったら、 この熊五郎、すっかりそば好きになってしまった。 そうして、棟梁の元で、ずっと元気に働いたのだった。 江戸時代に広まった「そば」。 そのおかげで「脚気」にかからずに済んだ人たちが、 結構いたのではないだろうか。 そのように、私は勝手に想像している。 えっ、脚気って、昔の病気かと思っていたら、 今の人でも、かかる人がいるって? コンビニのおにぎりや、お菓子だけを食べていたり、 お酒ばかり飲んでいるあなた、危ない危ない。 そばをズズッと手繰って、 元気に過ごそう。 ====================================== ● 雨が降らずに、畑の野菜が泣いている。 →「かんだた」親父のブログにて。 海より広い、銀河より大きい、「蕎麦」の世界。 「手打ち蕎麦屋は眠れない」 http://kandatasoba.cocolog-nifty.com/blog/ ====================================== ●10月4日より31日まで開かれる「ながの・コナモン・フェスティバル」。 かんだたの参加メニューは「黒小町」。 ん!なんだそれ? ====================================== 手打ちそば屋 かんだた 長野市鶴賀権堂町2320 TEL 026ー232ー3718 営業時間 昼 11:30〜14:30 夜 17:30〜20:00(日、祝日の夜の営業はありません。) 毎週水曜定休日 駐車場 セントラル・スクウェアを御利用ください。 サービス券(一時間)があります。 Webサイト: http://www.kandata.jp ====================================== このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して 発行しています。 配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000151284.htm 発行者Webサイト: http://www.kandata.jp ---------------------------------------------------------------------- 手打ちそば屋 かんだた 中村 和三 電話 026ー232ー3718 メール:bya12005@nifty.ne.jp



