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2008/05/16

内藤証券メルマガ「中国株レポート」No.120

2008/05/16 No.120
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       ★内藤証券メルマガ「中国株レポート」★
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【1】月一連載「中国街角ウォッチ」(第15回)
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★☆月一連載「中国街角ウォッチ」(第15回)☆★

 中国のコスト上昇で外資系企業の撤退が相次いでいるという報
道の真実は不明ながら、確かに最近の労働賃金の上昇だけは各地
の行政が繰り出す最低賃金の金額だけ見ても明らかである。

 コスト上昇の原因は原材料やエネルギーの価格高騰や環境基準
の厳格化による新たな設備投資の費用増、外資優遇策の撤廃によ
る企業所得税のアップなど5層、6層の要因が重なってコスト上昇
に歯止めがかからないようだ。特に影響を受けやすい企業はアパ
レル、靴、玩具などという軽工業で労働集約産業分野と言われる
が、輸出値段が極端に低く押さえつけられていることも原因で、
業界としては高付加価値化を狙うとか、国内市場を狙うなどの戦
略に切り替えて生き残りを図っているのが一般である。

 先月、日本のメーカーのお供をして中国の生産現場を回り、
マーケットに足を踏み入れ、地元客の動きや消費の実態などを見
て来た。現場の一つは日本向けの商品を生産して輸出によって拡
大してきたメーカーであったが、経営者は若く、工場規模は大き
く清潔で、工場管理も従前の国内企業とは大違いであり、外資企
業との比較においても全く遜色ない発展振りであった。

 日本の報道などによるとこうしたコストアップが原因で経営に
行き詰った外資企業が夜逃げをしたり、撤退したりしているとい
うことであるが、そのむかし邱永漢の書いた「日本人と中国人」
の中に、「日本人は職人、中国人は商人」という下りがあり、工
場経営に失敗した中国人は家族も連れて一夜のうちにどこかに消
えてしまうが、日本人は最後までその工場にしがみつくのだとい
う意味のことを紹介していたことを思い出す。私の訪れた工場は
民営の工場であったが、日本との窓口を担当するという年若い男
性スタッフは流暢な日本語で日本の業者の名前から、市場動向ま
でつぶさに語り我々を驚かせたものだ。しかし彼らは中国マー
ケットについては全く関心を示さなかったのは、輸出値段が極端
に低く押さえつけられておらず、国内マーケットに比べればまだ
一定の利益確保が図られているということのような気がする。

 進出した日系企業が輸出だけに依拠しているとしたら、日本の
マーケットも有限であり、生産コストの上昇で、この時代少なか
らず経営に大きな影響を与えているに違いない。こうした隘路を
如何に打開するか、それは企業としての生き残りをかけた決断を
迫られる問題なのだ。しかし、この路線変更にはリスクも伴うの
で多くの経営者はその決断に手間取る。手間取っているうちに
チャンスもタイミングも逃げて行くのだが、特に現場は納得しな
いうちはそのリスクから逃げることだけ考えて、ただただ破滅の
道に向かうことになるのだ。ここで必要なのは経営者の決断なの
だが。

 日本にショップなどを複数有している企業であれば、中国の繁
華街を歩き、店先に佇み、客の動きを見るだけで多くのことを知
るようだ。ご一緒した日本企業で東京の繁華街にショップを持つ
お客さんと中国で可処分所得の一番多いという上海で、かなり有
名な繁華街を回り、1軒の小さなショップで店舗の賃貸料1000万
円(月)と聞いて驚く。日本で言えば銀座並みの店になるだろう
が、その佇まいは決して豪華には見えないし、むしろ粗末な感じ
でさえあるそのショップの売り上げは月間1億円と聞いて再び驚
く。日本にいて中国は販売市場として成長しているといくら説明
しても理解してくれなかったそのお客さんもその時点ですっかり
たまげて、半信半疑のまま次々と店に飛び込む。

 当局が公表している2006年の都市1人当りの年間可処分所得を
見ると、トップの上海市で平均約2万元(30万円)に過ぎないの
に、何とも信じられない数値である。この仕組みは日本人には信
じがたいことだが、華南のある偉い人の説明では、女性が物を買
う場合、男性に半分負担させるのは当たり前であるとか、表に出
ない副収入があるとかだったが、それだけでもにわかには信じが
たい。ここには資本主義にない消費の秘密が隠されているのだ
が、月給6000元の役人が200万円もするローレックスを腕にはめ
ているとしたら、容易に想像できるだろうし、公費で様々な私
的、公的な買い物が行われる特殊なマーケットなのだ。高いもの
が売れるのはギフト社会だからだが、ギフトに適する確かな商品
を持って攻めるなら、市場は間違いなく存在する夢の多いマー
ケットなのだ。

(日本景徳鎮株式会社代表取締役 金丸健二)

【執筆者略歴】
 総合商社で30年余り中国貿易に従事、中国各地の駐在経験を経
て、1996年からジェトロ北京にて海外投資アドバイザー。2000年
より日本景徳鎮(株)代表取締役の傍ら母校東京外語大学講師な
どを務めているが、2004年から2年間千葉商科大学大学院・客員
教授として企業マネージャーを対象にした中国投資リスクマネジ
メント講座をコーディネート。2006年からDOWAホールディングス
(株)社外取締役に就任、2008年4月からは藤田観光(株)社外
取締役も兼任。現場主義に徹した分かりやすい講演には定評があ
り、全国各地で講演活動も展開中。著書には「私は一度も中国人
に騙されたことはない」(ジャパンタイムス刊)「一番役立つビ
ジネス中国語会話」(池田書店刊)など多数。

〓お知らせ〓
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The IR Day  (東証上場外国会社等共同IR説明会)
2008.5.23(金)13時30分〜、開場13時    東京アローズ
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 東京証券取引所は、本年5月23日(金)、東京アローズにて、
「The IR Day」と題する東証上場外国会社・外国ETFによる投
資家向け共同IRイベントを開催します。

[The IR Day 参加東証上場外国会社・ETF]

●KODEX 200 上場指数投資信託(1313)

 韓国証券先物取引所の代表的な株価指数KOSPI200に連動した上
場ETF

●上場インデックスファンド中国A株(パンダ)CSI300(1322)
 

 上海、深セン取引所に上場されるA株のうち主要300銘柄で構
成される中国株価指数CSI300に連動した上場ETF

●チャイナ・ボーチー(1412)
 中国の排煙脱硫・脱硝等環境保護ソリューション

●アジアメディア(2149)
 中国のテレビ番組情報の提供、広告代理業

●ポスコ(5412)
 韓国の製鉄会社

●新華ファイナンス(9399)
 中国の金融市場の総合情報サービスを提供

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