2010/02/08
【出版プロジェクト・物語小説編】
■■+++++++++++++++++++++++++++ ■■ 出版プロジェクト・物語小説編 2010.2.8 ■■ vol.119 ■■ 発行:The Appleseed Agency Ltd. ■■+++++++++++++++++++++++++++ このメルマガでは、作家のエージェント・株式会社アップルシード・ エージェンシーが、あなたがベストセラー作家になるための情報とテ クニックをお贈りします。 ■CONTENTS---------------------------------------------------- ★トピックス ★2月の新刊のご案内 ★連載コラム 「誰でも書けるかな、駒込しじまの小説作法」 第8回 会話について・その1 -------------------------------------------------------------- ■トピックス ~所属作家たちの近況をお知らせします~ -------------------------------------------------------------- ★『哄う合戦屋』『16倍速勉強法』などのベストセラー作家を輩出し たリブロ作家養成ゼミ第四期生募集が始まりました。応募要項をご 覧いただき、奮ってご応募ください。 http://blog.goo.ne.jp/appleseed_august/e/4c9fcd2d6bbdfa821893d23095df7d33 ★リブロ作家養成ゼミ第二期生の中村順子さんの『彼氏いない歴20年 のオタ女ですが あらゆる婚活してみました』(草思社)が刊行さ れました。SNSサイトGREEでも公式ブログを始め、話題沸騰の予感 です。 http://gree.jp/nakamura_jyunko ★リブロ作家養成ゼミ第二期生の北沢秋さんの戦国時代小説『哄う合 戦屋』(双葉社)が初版1万6000部で発売後、忽ち7刷6万部。週刊 朝日の2009年の歴史・時代小説ベスト10で3位にランクイン。 http://mo-v.jp/?ea79 ★大津秀一さんの『死ぬときに後悔すること25』(致知出版社)がいよ いよ16万部突破!韓国版も1カ月で忽ち重版、ベストセラー間近です。 http://www.chichi.co.jp/koukaisurukoto.html ★弊社代表の鬼塚忠の小説第2作『カルテット!』発刊。刊行記念イ ベントも開催予定です。詳細はこちらからどうぞ。 http://quartet2010.blog13.fc2.com/blog-date-200912.html ★赤坂真理さんのコラム「テレビの穴」(週刊新潮)&小説「東京プ リズン」(文藝)で好評連載中。 週刊新潮:http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/newest/ 文藝:http://www.kawade.co.jp/np/bungei.html ★弊社社員の公式ブログも随時更新。 公式ブログ:http://asagency.exblog.jp/ はたらく社員のブログ:http://aastaff.exblog.jp/ -------------------------------------------------------------- ■2月の新刊案内 -------------------------------------------------------------- ★『伝える本。―受け手を動かす言葉の技術。』 山本高史/著 ダイヤモンド社 http://tinyurl.com/yhref9m 言葉は伝える技術である。すべてを決めるのは受け手なのである。言 葉の専門家である著者がが筆を尽くして伝える、受け手を上手に動か す技術を教えます。 ★『すごい会社のすごい考え方』 夏川賀央/著 ユナイテッド・ブックス http://tinyurl.com/yhvfs4y 任天堂、アップル、レゴ、グーグル、スターバックス、IKEA、サムス ン、ディズニー……あの「すごい会社」を成功に導いた珠玉の知恵が、 あなたの人生を変えます。「すごい会社の、すごい考え方」を取り入 れ、自分の「すごい考え」を作りましょう。 ★『カルテット!』 鬼塚忠/著 河出書房新社 http://tinyurl.com/yf6wgo3 「そこにぼくの音楽があるんです!」カルテットを通じて、崩壊しか かった家族の絆を取り戻そうと奮闘する少年を主人公に展開する、涙 と感動の青春&家族小説。 ★『あらゆる婚活してみました』 中村純子/著 草思社 http://tinyurl.com/yzeyjhg 「会話力ゼロ、積極性ゼロ、恋愛経験ほぼゼロ」のオタ女が、手当た りしだいに婚活イベントを試してみたら、いったいどうなる?倒れて も倒れても立ち上がる「奇跡」の爆笑コミックエッセイ。 ★『楽天大学学長が教える「ビジネス頭」の磨き方』 仲山進也/著 サンマーク出版 http://tinyurl.com/yamxfbb 「楽天市場」の出店者向け教育機関「楽天大学」を設立し、3万店舗以 上を売上アップに導いた著者が気づいた「成長できる人(=夢中な自走 人)」と「成長できない人(=霧中な依存人)」の違いや、ビジネスパー ソンが成長するための「10の視点」と「4つのステージ」を初公開。笑 顔で夢中で仕事がしたくなる一冊。 ★『「自分がきらい」を終わりにする本』 最上 悠/著 河出書房新社 http://tinyurl.com/yefmfrk 「自分きらいだった」過去を持つ著者が、精神科医の知識と自分の経 験を元に、「自分のきらい」を減らし、人とつながりを上手に持ち、 もっと自分を好きになるためのコツを伝授する役立つコラム。 ★『情報は「整理」しないで捨てなさい』 奥野宣之/著 PHP研究所 http://tinyurl.com/ybarl48 あの31万部ベストセラー『情報は1冊のノートにまとめなさい』の 著者が、「本当に何でもノートに書くのですか?」という読者の疑問 へのひとつの答えを示した意欲作。 ★『繁盛論 “人が集まる”7つの流儀』 神谷利徳/著 アスキー・メディアワークス http://mo-v.jp/?ec11 坐・和民、舌呑、一風堂…。約10年間で手がけた店舗は100店以上。 なぜ彼の元には仕事が舞い込むのか? なぜ彼が手がけた店は繁盛店 になるのか?すべてのビジネスに通じる真髄を敏腕店舗デザイナーが 熱く語ります。第三期作家養成ゼミ参加作品です。 ★『県境マニア!』 石井裕/著 ランダムハウス講談社 http://mo-v.jp/?eb73 近年ブームの秘境駅やダム、酷道・険道、廃墟……と、くれば次は県 境!?たかが行政上の区分の県境、と侮るなかれ。日本に様々な特徴 ある県があるほど、同じように様々な県境が存在する。県境を跨ぐ駅 やホテル、神社など「何でこんなところに県境が!」と思わせるよう な所に県境があったりする。サブカル好きにはもちろん、ぜひとも旅 行・地理好きの方にもオススメな一冊です。 -------------------------------------------------------------- ■新連載コラム「誰でも書けるかな、駒込しじまの小説作法」 -------------------------------------------------------------- 【第8回 会話について・その1】 こんにちは、駒込しじまです。 さて、今回は前回に引き続き「人物の描き方」の続きと考えていた のですが、どうしても避けては通れないことがあるので、寄り道をし ましょう。 テーマは、会話についてです。 小説には会話は欠かせません。 魅力ある会話は小説の価値を大きく高めます。 ハリウッド映画の例を引き合いに出すと、面白いことがわかります。 ふつう映画やドラマの脚本といって私たちが想像するのは、《せり ふ》と《ト書き》です。 簡単に説明すると、 「まあ、そんなことって、あるのかしら」←この部分が《せりふ》で、 と、加奈子はうしろを振り返る。←この部分が《ト書き》です。 「……ト、振り向きざまに太刀を抜きつつ」といった調子で、芝居や 講談に使われてきた形式です。 洋の東西を問わず、脚本はこのように書かれるのが一般的なのです が、ハリウッドでは特殊な職業があると聞きます。 その名も、スクリプター。 登場人物やストーリーが決定し、それが起こる順序(プロット)ま でが完成したものを、ハリウッドではシナリオと呼びますが、そのま まで撮影に入ることはありません。 最後に登場するのがスクリプターです。 シーンとそこで起こることだけが記された《シナリオ》を元に、実 際に俳優が話す言葉を《せりふ》として書き起こしていくのが彼らの 仕事。 たとえば、《シナリオ》の中には、次のように書かれているだけだ そうです。 「ジョンは事実に気付いたことをメアリに伝える」 これが具体的にどんな台詞になるかは、彼ら(登場人物)の背景 (出身地や受けた教育、今どんな気持ちでいるか)に大きく依存する というわけで、演じる俳優のイメージに合わせることも多いとか。 スクリプターには、「方言や俗語」「業界による専門用語」「恋愛 シーン」などと、得意分野別に様々なプロフェッショナルがいます。 娯楽映画の中では、それだけ《会話》が重要視されているわけですね。 さて、私たちが小説を書くとき、何もハリウッドに学ばなくても、 という声も聞こえてきそうですが、私がここで言いたいのは、 「小説中の会話に、もう少しだけ注意を払ってみませんか?」という 意味です。 私なりに、まとめてみたポイントが、以下です。 【せりふだけで、話し手がわかるようにする】 読みやすい小説は、かならずこの条件を満たしているようです。 言い換えると、 (これは誰が言ったこと?)と、一瞬でも感じさせられてしまうよう な会話文は、よくないと言えます。 日本語では男女の言葉はかなり異なりますから、それを応用するの は簡単です。 「おい」 「なあに?」 「どうしたんだよ」 「なんのこと?」 一組の男女が話しているらしいことは、せりふだけで判ります。 しかし、会話は必ずしも男女一対ではありませんし、肉食女子も草 食男子もいる時代です(あ、喩えが少々ずれていましたか?)。 どんな場合でも通用する方法を手に入れたいところですね。 たとえば、次の例はどうでしょう? 沈黙があった。 「私の話、聞いてる?」 由佳里が言った 「え?」 知世が答えた。 「いったいどうしたの?」 「……あたしたち、何かが変なのよ」 何とか判るような気もしますが、6行目「いったいどうしたの?」 が私には少し不満です。 この行をぱっと見たとき、二通りの解釈が浮かんでしまいます。 A ぼうっとしている知世に対して、由佳里が、いったいどうしたの かと問うている。 B 由佳里に問いかけられた知世が、なぜ由佳里がいらついているの か気にしている。 これを無理に直そうとすると、以下のようになりかねません。 一番よくない例を挙げてみます。 沈黙があった。 「私の話、聞いてる?」 由佳里が言った。 「え?」 知世が答えた。 「いったいどうしたの?」 と由佳里がさらに尋ねた。 「……あたしたち、何かが変なのよ」 と知世はとうとう思いを口にした。 これは、解釈のAに基づいて書き直したものです。 確かに話し手はわかるようになりましたが、テンポが台無しです。 この会話文の例は、次で述べるポイントにも繋がりますので、直さ ず次へ進みましょう。 【『言った』以外を出来るだけ使わない】 これはひとつの努力目標と思ってください。 ポイントは、 「~~と激しく罵った」とか「~~と寂しそうに呟いた」という表現 は、往々にしてその情景がうまく描けていない時に多用されがちだと いうことです。 登場人物が何かを罵るとか、寂しそうに呟くときには、ストーリー の展開で、自ずとそうなっていなくてはいけません。 もっと言うならば、筋の運びだけがそうなるのではなく、読者の心 の中にその情景が現れていなくてはならないということです。 登場人物達がいきいきと、しかも理に適った動きをしていれば、そ の表情や口調は、読者が想像してくれると言ってもいいでしょう。 では、先の例を「言った」だけで、書き直してみるとしましょう。 沈黙があった。 「私の話、聞いてる?」 由佳里が言った。 「え?」 知世が言った。 「いったいどうしたの?」 と由佳里が言った。 「……あたしたち、何かが変なのよ」 と知世は言った。 残念ながら、これではコントです。 ではどうすればいいのでしょうか? 【一対一の約束事を作る】 まずは、次の二例を、読んでみて下さい。 「例イ」は最初に挙げたもの、「例ロ」は、それを少し変えてみたも のです。 それぞれの頭に、行番号を付けてみました。 「例イ」 1 沈黙があった。 2「私の話、聞いてる?」 3 由佳里が言った 4「え?」 5 知世が答えた。 6「いったいどうしたの?」 7「……あたしたち、何かが変なのよ」 「例ロ」 1 沈黙があった。○ 2「私の話、聞いてる?」と由佳里が言った。★ 3「え?」☆ 4 知世の目はうつろだ。○ 5「いったいどうしたの?」★ 6「……あたしたち、何かが変なのよ」☆ これもまた、先の解釈Aに基づいて書き直したものです。 「例ロ」では、少しだけある工夫をしました。 「例イ」の3行目を、「と」を使って2行目につなげただけですが、 その結果、 2「私の話、聞いてる?」と由佳里が言った。 3「え?」 と、頭が揃うことで、リズムが出ました。 カギ括弧のある行にだけ記した★と☆、そして地の文に記した○ に注目してほしいのですが、その並びは 「○★☆○★☆」の順になっています。 ためしに「例ロ」から、○のついた行を抜いてみましょう。 「例ロ2」 2「私の話、聞いてる?」と由佳里が言った。★ 3「え?」☆ 5「いったいどうしたの?」★ 6「……あたしたち、何かが変なのよ」☆ と、なんとか通じますね。 二人の会話を互い違いにするという約束事を決めるだけで、文章 はとてもシンプルに読みやすくなります。 もちろん、地の文を工夫することで、 「○★○★☆○☆」のように変えることも可能ですが、せりふだけ 取り出した場合、どうしてもぎくしゃくした感じが残ります。 【会話の量に留意する】 読みやすさばかりが全てではありませんが、ほどよい会話文の量 は、小説を豊かにします。 こればかりは数値で計れるものではありませんが、それを承知で ある実験を行ってみましょう。 作品A 地の文の文字数 4,351字 59.80% 括弧内の文字数 2,925字 40.20% 作品B 地の文の文字数 4,844字 57.94% 括弧内の文字数 3,516字 42.06% ともに、とても有名な近代小説から、7,000~8,000文字程度を抜 き出した結果です。 答えは、Aが小林多喜二『蟹工船』、Bが太宰治『グッド・バイ』 です。 テーマこそまるで違っていても、どちらも非常に読みやすい作品 であることに異論はないでしょう。 ここから類推すると、現代の小説の会話文は、地の文と同じくら いがほどよいのかもしれません。 さて、次回はまた、人物の描き方に戻りましょう。 (続く) 駒込しじま(こまごめ・しじま) 書籍編集者を経て、フリーライター。 10代の頃から、小説執筆のかたわら、小説の書き方・文章の書き方を 読み漁る。 -------------------------------------------------------------- メルマガをお読みの皆さんで、本にしたら絶対売れる!!という 企画・原稿をお持ちでしたら、弊社あてにご応募ください。 くわしくは企画原稿検討の要項 (http://appleseed.co.jp/0_1.php) をご覧ください。検討させていただきます。 ご意見・ご感想は(info@appleseed.co.jp)までお願いいたします。 【最後にお知らせ】 こちらにもどうぞご訪問ください。 ・株式会社アップルシード・エージェンシーのサイト http://www.appleseed.co.jp/ ・公式ブログ http://asagency.exblog.jp/ ・はたらく社員のブログ http://aastaff.exblog.jp/ ・鬼塚忠「カフェリブロ作家養成ゼミ」 http://blog.goo.ne.jp/appleseed_august ・メルマガ「出版プロジェクト・ビジネス書編 http://www.appleseed.co.jp/magazine.html ________________________________________________________________ 配信 株式会社アップルシード・エージェンシー 編集 栂井理恵 文責 鬼塚忠 E-mail:info@appleseed.co.jp http://www.appleseed.co.jp/ 〒162-0824 新宿区揚場町2-12セントラルコーポラス401 TEL:03-3513-4325 FAX:03-3260-4437 ---------------------------------------------------------------



