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ニューヨークの生活は常に刺激的で新しいものとの出会いの場となっている。それは人との出会いに始まり、また街角で見つけた珍しい物など多岐に渡る。その一つ一つを見たまま感じたままに綴っていきます。

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2009/03/30

ニューヨーク日記「暮らしの中で感じた日米の違い」

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ニューヨーク生活日記 第39話 
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懸念されるアメリカに於ける保護主義の動き


つい先日、懐かしいアメリカの友人が訪ねてきた。
 

実は、彼とは30年来の付き合いで、私が渡米して数年を経た頃の1980年代後半には二人で6000キロに及ぶアメリカ大陸横断の旅をした仲である。

 

この旅は、ロサンゼルスからラスベガス、デンバー、シカゴ、デトロイトなどを経由してグランドキャニオンやロッキー山脈、
ナイアガラの滝などアメリカの大自然に触れながらニューヨークまで辿り着くというゴールドラッシュのコースを逆走して東へ向かう10日間の車の旅だった。
 

当然のことながら、久し振りに会った彼とは、そのときの思い出話に花が咲いた。

 しかし、話題がデトロイトに立ち寄ったときの話になった途端、一瞬彼は顔を曇らせた。

 

その理由は、私達二人がこの街に立ち寄ったときに起きたある事件の存在があったからだ。
彼が言うには、そのときの事件と重なる同じ様な事件が再びこの街で起きていると言うのだ。

 

そこで当時を振り返ってみると、その頃のデトロイトの街は、バブルを謳歌する日本経済とは裏腹にGM、フォード、
クライスラーのビッグスリーが日本車の輸出攻勢にさらされて経営が追い詰められていた。

その窮状打破で打ち出されたリストラ策によって雇用不安が広がり、街では工場労働者が巨大ハンマー振り回して日本車を叩き壊すなどの
「外国車排斥」運動と殺人事件まで伴った「ジャパンバッシング」が高まっていた。

 
 

そして現在に目を移すと、ビッグスリーの首脳が公的資金を求めて自家用ジェットでワシントンに乗りつけて非難を浴びたことが有名になったが、
そのビッグスリーは100年に一度と言われる世界経済不況のなかで再び経営危機に陥っている。

 

彼の言う当時と重なる事件とは、これらビッグスリーの企業城下町あり、モーターシティと呼ばれるデトロイトは、
いま10%を越える異常なほどの失業率にあえぎ雇用不安はピークに達している。

 

そんなこの街で日本車などがパンクさせられる被害が相次いで起こり、その車体には
「BUY USA」(アメリカ製品を買え)と落書きがされるなどして、当時と同じ様に「外国車排斥」と見られる行為が一部で出ているというのだ。

 

 

輸出にたよる外需依存型の日本経済にとって懸念される事態は、この「外国車排斥」の動きを更に加速させるような法案がアメリカ議会で可決したことにもある。
それは、パンクさせられた車体の落書きに見られる「BUY USA」と同じ意味の「バイ・アメリカン条項」が盛り込まれた景気対策法案が先月通ったことだ。

 

これは景気対策として実施される公共投資についてアメリカ製品の優先使用を義務付けたものであるが、
この法案による関税の引き上げは、保護主義的な色彩が色濃くにじんで見える。



そのアメリカでの先月の新車販売は前年同月比41.4%減で1981年以来27年振りの低水準となった。
GMの53%を筆頭にフォードが48.2%、クライスラーが44%と共に急減した。

 

日本のメーカーもトヨタが39.8%減、ホンダが38%、ニッサンは37.1%とビッグスリーほどでは無いにしろ大幅に減少した。
これをうけGMは更なる追加支援を求めると同時に、通称「チャプター・イレブン」と呼ばれるアメリカ連邦破産法11章の申請も視野に入れる事態となっている。

 

 

このように混迷を深めるアメリカ経済は前述したように保護主義の動きが見られる。
そのような中にあっても依然として輸出に頼る外需依存型の日本経済には更に円高の波が押し寄せ、
企業にはリストラの嵐が吹き荒れて「派遣切り」が社会問題化している。

 

それは私たちの身近な足元まで及び、本県の金ヶ崎町にある関東自動車工業岩手工場では4月までに段階的に350人を削減する方針を明らかにしている。

 

また、この時期、GDP12.1%減のニュースもあった。前述したアメリカにおける「外国車排斥」の動きでも1980年後半と状況が違うのは、
基本的に当時のバブルに沸く日本経済とGDP12.1%減という瀕死の現在の日本経済の違いがある。

 

外需頼みの日本経済の危うさから脱却するためにも、
この辺で日本経済は内需拡大にも目を向けなければならない時期に差し掛かっていることを久し振りに再会した友人との会話の中で強く感じさせられた。


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