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ニューヨークの生活は常に刺激的で新しいものとの出会いの場となっている。それは人との出会いに始まり、また街角で見つけた珍しい物など多岐に渡る。その一つ一つを見たまま感じたままに綴っていきます。

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2008/05/04

ニューヨーク日記「暮らしの中で感じた日米の違い」

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『強く感じるドクターヘリ配備の必要性』



  このコラムでは、数回に渡りアメリカの医療事情について触れて来た。
前回取り上げたホームドクター制の導入についても、いま、我が国で社会問題化する医師不足と救急医療への対応に効力を発揮すると思われるからだ。

 また、そのホームドクター制と並んで必要性を感じるのがドクターヘリの導入である。
今回は、そのドクターヘリについて触れてみたい。

私がニューヨークで暮らすようになってから10年の歳月が過ぎたある夜の出来事だ。

 既に眠りに就いていた私は突然の電話で叩き起された。「誰だ!こんな時間に電話してくるやつは・・!」と、眠い目をこすりながら受話器を取ると、
それは、ニューヨーク郊外の救急病院ウエストチェスター・ゼネラルホスピタルからだった。「何事か!」問うと、「友人が交通事故で運び込まれた」との報だった。

友人は、ハイウエーでクルマのエンジントラブルに見舞われ、クルマの外に出たところを後続車にはねられたというのだ。
何はともあれ、私は直ぐにウエストチェスター・ゼネラルホスピタルへと向かった。

 この悲惨なハイウエーでの事故により、彼は生死の境をさ迷う瀕死の重症を負った。
そんな彼は、生命の危機と戦いながら15時間を越える緊急手術に耐え抜いて手術は成功した。
それから5日目に意識を回復するまでの数日間、彼はICU/Intensive care unit(集中治療室)で意識不明の状態が続いたのだった。

 その彼を事故現場から救急病院まで搬送したのがドクターヘリだった。なんと、その所要時間は12分だったというから驚きだ。
このドクターヘリの存在がなければ彼の命は確実に失われていたであろう。

彼の例に見られるようにドクターヘリの導入は、医師による速やかな救命医療の開始によって、高い救命効果が得られるのは明白である。

日本においても平成13年度より厚生労働省の「ドクターヘリ導入促進事業」が開始された。
しかし、現在事業展開されているは、千葉県や神奈川、静岡など10県にも満たない現状だ。

私が長年暮らしたアメリカを始めとする欧米諸国では、既に1970年代より配備が広く普及し、多くの命を救っている。
それに比べると我が国は、大きく遅れを取っている感は否めない。

その様ななか、岩手県においてもドクターヘリの導入を検討する動きがあるということは喜ばしい。
まず初期段階として、ドクターヘリの存在が有効であるか否かの諸条件を調査するための「調査費が予算化された」というが、是非実現してほしいものだ。

再三触れてきた医師不足と救急医療への対応や、へき地医療確保の観点からもその存在は無視できない。
特に岩手県のように四国4県に匹敵するほどの広い県土を有し、山間部の多い地域でこそ、
「救急医療を施し迅速に搬送できる」ドクターヘリ配備の必要性を強く感じる。

 ちなみに、この大惨事にドクターヘリによって命を救ってもらった友人は、後遺症に悩まされることも無く、現在もニューヨークで活躍している。

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