2009/06/28
▲▼ ウィークリーながみね ▼▲ 2009.7月1週 【ホームレス歴10年の自販機荒らし】
ウ ィ ー ク リ ー な が み ね ・━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 2009.06.28 ◇◆ 法治国家ニッポンを “身近に”“おおまかに”パッケージ! ◆◇ この法律系メールマガジン「ウィークリーながみね」は、法律・裁判に関する 最近のニュースを振り返り、つまみぐいできるかたちでお送りします。 また、次週の裁判スケジュール表、東京地裁の法廷傍聴リポートもお届けします。 さらに、ながみねが現在たくらんでいる、思いつき企画の断片を、おそるおそる 様子を見ながら小出しに試しちゃう、ちょっぴり自己中心的なメールマガジンです。 ▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲ 法律系ニュース・つまみぐい! ■ 忘れられた一票 ― 最高裁判所裁判官 国民審査 早ければ、来週木曜日(7月2日)の「やぶれかぶれ解散」すら、ささやかれる昨今。 こうした解散のウワサは、今までたいてい当たっていたはずなのですが、現在の衆議院は 「小泉さんの置きみやげ」と呼ばれるような、連立与党の圧倒的多数で成立しています。 なので、連立与党のリーダーである内閣総理大臣にも、その大きな置きみやげをどうにか 手放したくない、という心理が働いているんでしょう。 とにかく、2007年あたりから、「解散のXデーは○月△日!」と、繰り返し伝えられ、 そのたびに、ことごとく予想は外れてきました。こんなわかりにくい政局は、今までなかっ たのです。 しかし、泣いても笑っても今年の9月上旬がタイムリミット(衆議院議員の任期満了) なので、近いうちに総選挙は100%行われるのです。 そして、衆議院の総選挙と、必ずセットで行われるのが、最高裁判所裁判官の国民審査。 小選挙区と比例代表、1票ずつ投じ終わった後、3枚目に渡される紙ですね。 ただ、どの裁判官がどういう経歴を辿ってその地位にあり、どんな内容の判決や意見を 出してきたのか、心得たうえで審査している有権者は、ほとんどいないのではないでしょう か。 重大刑事裁判の一審段階のみながら、これから裁判員制度が導入され、「司法への市民 参加」ということもさかんに叫ばれている今、 最高裁への国民審査にも、半世紀ぶりに改革のメスを入れるときが来ているように 思います。 【改善案1】 「○×式」の審査にしてください! 今は、「やめさせるべきだと思う裁判官」に、×印をつけて、「そうでない裁判官」には 何も書かない、という方式の審査になっています。 最初に「罷免」ありきの、とてもネガティブなシステムです。 この仕組みだと、「最高裁のことなんて、なにもわからないから棄権しよう」と考えて、 白紙で投じられた票は、逆に「全員支持する」信任票として扱われてしまうのです。 こんなバカな話があるでしょうか。 最初からわざとやっているのか、結果的にそうなった ことに後で気づいて放置しているのか知りませんが、かなりのズル、まやかしがまかり とおっているのです。 なので、支持する裁判官は「○」、支持しない裁判官は「×」、どちらでもない裁判官は 「/」というふうに、○×式で審査すればいいと考えます。 そうすれば、総選挙と同様、白票は自動的に棄権票となりますし、国民からたくさん「○」 をもらった裁判官は、今後の職務の励みにもなるはずです。 ちなみに、国民審査を棄権したい場合は、選挙管理委員会の係官に、「棄権しますから、 この紙、要りません」と言って返却してください。 【改善案2】 毎回、15人全員を審査するようにしてください。 現在の最高裁判事は実質的に、最初に1回国民審査を受けたら、もう二度と国民審査を 受ける必要がないのです。 子どもが打つBCG接種じゃないんですから。 審査を受けた後で、何らかの事実が発覚したり、変な判決を出していたりしても、 なんのおとがめもないことになっています。 たとえば、横尾和子 元判事は、社会保険庁長官を歴任した逸材として、官僚界から 鳴り物入りで、2001年に最高裁へ入りました。 ただ、国民審査が終わった後に、一連の年金問題が発覚。もちろん横尾判事にも、 責任の一端はあったはずで、法をつかさどる最高裁判事の役割を担うことにつき、その 適任性に疑問が投げかけられる可能性は大いにありました。 それでも、横尾判事はしばらく最高裁としての職務を続けていられましたが、昨年に なって、突然の依願退官。結局、退官の理由は明かされませんでした。 そういった後味の悪い結果を残さないためにも、総選挙が行われるたびに、 15人全員を繰り返し審査する制度にするべきなのです。 だいたい、次回の国民審査では、任官して1年に満たない最高裁判事(長官)が 9名中5名もいます。 ほとんど流れが確定しているような事件は担当しているみたいですが、その裁判官の 価値観がモロに問われるような難事件は、任官のタイミングの関係で担当していない。 したがって、5名については審査する材料が乏しいまま、国民は審判をくださざるを えないのです。これは、最高裁について比較的知識があるほうの私でも、極めて難しい 判断です。 それに、任官のタイミングによって、国民から審査される材料の質と量に差が生じる のは、審査を受ける裁判官同士の間にも、若干の不平等感があるだろうと思います。 (もはや形骸化している制度ですから、それほど切羽つまった問題意識はないかも しれませんが) だから、最高裁判事が、1回きりしか国民審査を受けない現状は間違いです。 【改善案3】 審査用紙を、複数パターン作ってください。 たとえば、歯みがき粉や洗剤など、消耗日用品の業界シェア調査では、業界1位の座が わりと簡単に入れ替わってしまうことが知られています。 それは、ライバル会社同士の営業努力とか、そうしたマトモな競争に基づく現象ではなく、 ただ単に、アンケート用紙で最初に記されている商品名に、回答が集中する傾向がみられる からだというのです。 これを、統計学の世界では「順序効果」と呼ぶそうです。 テレビやパソコンなどの耐久消費財と違って、歯みがき粉などは、よほど気に入った ブランドでもない限り、スーパーでの安売りとか、パッケージの見栄えなどのキッカケで わりと気軽に他へ乗り換えたりします。 つまり、アンケートを受ける人たちの側に、確固たる答えが無い場合といえるでしょう。 そして、回答者が確固たる答えを持たないアンケートの最たるものこそ、最高裁の 国民審査です。 国民審査で順序効果が色濃く出てしまう現象は、ずいぶん以前から指摘されています。 審査用紙に裁判官の氏名が並べられる順番は、五十音順でも任官年月日順でもなく、 中央選挙管理委員会によって「くじ」で決められるそうです。つまり、順序効果が出てしまう ことは、国も承知しているのです。 審査用紙の先頭に書かれた裁判官に、有権者がなんとなく×を付け、そういった 「たまたま」「なんとなく」に基づく、みんなの小さな決定が全国規模で蓄積された とき、統計ノイズとして、結果に少なからぬ影響を与えます。 しばしば、先頭の裁判官だけ、ほかの裁判官より罷免票率が数%多い、などという 不自然なゆがみになって現れてしまうのです。 こうしたことも、国民審査が形骸化している大きな理由のひとつとして挙げられる でしょう。 要するに、審査用紙が1パターンしかないから問題なのです。地域ごとに氏名の順番を 入れ替えた用紙をつくれば、結果の偏りは平均化されます。統計学の専門家によると、 全国で4種類の審査用紙をつくれば、順序効果はほぼ消えるとのことです。 【改善案4】 期日前投票のタイムラグを解消してください。 衆議院の総選挙、そして最高裁の国民審査では、投票日当日に都合が悪い有権者のため、 「期日前投票」という制度があります。 とても便利ですが、ひとつご注意を申し上げます。 総選挙と国民審査とでは、期日前投票ができる期間に差があります。 総選挙の場合は「公示日の翌日」から「投票日前日」まで。国民審査は「投票日の7日前」 から「投票日前日」まで。 衆院選では、公示から投票まで12日間以上が確保されますから、実質的にみて、少なくとも 4日以上のタイムラグが生じるのです。 なので、あんまり早い段階で張り切って期日前投票に行ってしまうと、国民審査の空白期間 とぶつかってしまい、衆院選の投票はできても国民審査はできず、後日あらためて……と いう面倒を強いられてしまいます。 そのあたりの事情を、2年前、総務省の選挙課に問い合わせたところ、現在、このタイム ラグ問題を解消する法案が国会に提出されていると言われました。 あれから2年経ちまし たが、どうなってるんでしょうかね? 2005年の最高裁の大法廷判決をきっかけに、外国に住む日本人有権者も国政選挙の 投票が可能になりました。しかし、国民審査は依然としてできないままなので、こちらも できるだけ早い改善が必要だと考えます。 【改善案5】 最高裁判所について、もっと本気で情報を伝えてください! 国民審査が近づくと、各家庭の郵便ポストに配られてくる「国民審査公報」があります。 冊子とも言いがたい、1枚のペラ紙の公式資料です。 しかし、裁判官の紹介文は、とても味気ない印象のもの。しかも、判決実績については 小難しい法律論の話が小難しいまんまダラダラ書かれているだけ。 ひとりの国家公務員を辞めさせるべきかどうかを問う、その判断資料として使うには 非常に心細いものです。 一般の全国紙は、国民審査の直前になると、審査対象裁判官の特集を組んだりしますので 評価できますが、テレビや週刊誌など、マスメディアで採り上げるのは難しいんでしょう かね。 衆院選ネタなら盛り上がりますが、最高裁じゃあ…… 視聴率とれませんものね。 やるせないところです。 私は、国民審査など最高裁判所の話について、皆さんにお伝えしたくて、2007年12月に、 「サイコーですか? 最高裁!」という本を、光文社から出版させていただいたのですが……。 やっちゃいました。 福田元首相による「いわゆる“給油法案”可決後の、2008年1月解散」を真に受けて、 急いで調査・執筆したのですが、「解散のウワサ」に振り回され、完全にタイミングを 狂わされました。 衆議院が解散され、国民審査の時期が近づかないことには、皆さんにこの本をアピールする 動機付けが弱すぎましたから、セールス面ではなかなか苦戦しています。 が、こればっかりは誰にも予想できません。 たぶん、今回の衆議院解散時期なんて、 総理大臣ご自身も予想できてないと思います。 ちなみに、某週刊誌で「国民審査の特集を組みたいから原稿を書いてくれ」という ご依頼をいただいています。その英断に感謝しつつ、明日、打ち合わせに行ってきます! (同旨の文章を「忘れられた一票2009」にも載せる予定です) http://miso.txt-nifty.com/shinsa/ ※ 次週は、各裁判官の経歴や判決実績などを、具体的に分析していきます。 <<<<<< 新刊のお知らせ >>>>>> おかげさまで、最新作が出ました! この“裁判員時代”、一般の皆さんに向けて、 法律の世界について「わかりやすく」「笑えて」、しかも「問題点を鋭くえぐる」 ような本が出せないのか……? そう考え続けて、なんとかひねり出した。現時点で到達できる私の理想型です 日本国民は、日本国憲法を守らなくていい? 「合法」と「適法」は、意味が違う? 知らないうちに、あなたが「死んでいる」場合とは? 死刑は、ホントに「厳罰」なのか? 日本で一番重い犯罪って何だ? ……そして、 裁判官が判決文の中で、「サザエさん」「宇宙戦艦ヤマト」「ときめきメモリアル」 「仮面ライダー」「バイオハザード」などについて説明した、その一部始終を収録! 一般常識をくすぐる、新感覚の法律コラム集! 『ズレまくり!正しすぎる法律用語』(阪急コミュニケーションズ) ただいま、好評発売中です! (↓アマゾン・ドットコムへのリンクです) http://www.amazon.co.jp/gp/product/4484092115 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 来週の おもなスケジュール ※ 判決期日等は、直前になって変更される場合があります。 また、すでに期日の変更がされているにもかかわらず、 私自身がフォローできていない場合もございますので、 その点はご了承ください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【橋下徹氏による「光母子」弁護団懲戒呼びかけ 控訴審判決】 ●民事 慰謝料 ───────────────────────────────────── 7月2日(木) / 広島高裁(広田聡裁判長) 【あらまし】 1999年に山口県光市で発生した、18歳の少年による母と幼児への殺害事件をめぐる 裁判の場において、弁護団が少年の言い分を捏造しているかのような主張をしたと して、 橋下徹弁護士(現・大阪府知事)が、テレビ番組を通じて、弁護団の弁護士に対して 懲戒(ペナルティ)を与えるよう、弁護士会に請求することを視聴者へ呼びかけた問題。 【何が問題?】 ・ 弁護士会に所属する弁護士への懲戒請求は、それ相応の証拠に基づいて行われる ものであり、請求人数が多ければ主張が通るというような性質のシステムではない。 「単に違和感を感じるから」という理由で、署名運動のような感覚で行われるべき ものでもない。 ・ テレビを通じて懲戒請求を促したのが、法律の専門家である弁護士資格者で あったことも、故意による制度乱用が疑われるところである。 ・ 橋下氏自身では懲戒請求を出していないことも、問題視された。 ───────────────────────────────────── (原告)「光母子」弁護団の弁護士4人(広島弁護士会) ↓ ↓請求額:1200万円 ↓ (被告)橋下徹・現大阪府知事 ───────────────────────────────────── 一審:800万円の慰謝料を認容 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼ おすすめメルマガ 私の本をいつも読んでくださっている 「株式会社 エヌティ・ラボ」社長によるメールマガジンです。 先日、新橋で一緒に飲み話をしておりまして、その行動力や探求心に驚かされ つつ、意気投合いたしました。 去る6月9日に、お知り合いの経営者の皆さんを前に、裁判員制度や傍聴こぼれ話 などについて、講演をさせていただきました。ありがとうございました。 私がクルマの中に忘れた携帯電話も、わざわざ届けてくださいまして、重ねて お礼を申し上げます。 ┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ 〜私たちの周りの素敵な水〜 水の魅力と不思議がわかるメールマガジン http://archive.mag2.com/0000272088/index.html ┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ ∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵ 自 由 な 企 画 帳 ∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵ □□■ PLAN □■ ■ 『 東京地裁つまみぐい (裁判傍聴録) 』 “裁判官だって、テレビでドキュメンタリー番組を観るのだ の巻” 6月**日 罪名:窃盗 被告人の男は、ギャンブルで作った借金を、家族の協力も得て完済したところ、生活が 立ちゆかなくなったことをきっかけに、10年以上もホームレスを続けているという。 現在は47歳。 そして、自販機荒らしの常連でもあり、過去にも窃盗罪で検挙されたことがある。 結局は不起訴になったそうだが。 今回も、路上に設置されている自動販売機の釣り銭(約2万円)を盗んだとして逮捕・ 起訴された。 初めての法廷に、要領を得ない感じ。 弁護人は、住むところがない被告人のために、更生保護施設に入れる手配をしており、 そこを足場にしながら、じっくりと腰を据えて仕事を探していく支援をしたいと主張。 「ガマンができない自分の性格を直す努力をしますね」と、被告人に質問を投げかけ、 意識改革の様子を確認した。 検察官は、職を失って仕方なく、という事情もなく、10年以上もダラダラとホームレス 生活を続けてきた被告人に「ガマンができないんですね。堪え性がないというか」と 責め立てる。 さらに、「あなたが裁判所に来たという意味はわかりますか? これから罰を受けると いう意味なんですよ」と、口を酸っぱくして注意を喚起した。 この裁判は、即決裁判手続きで行われていたため、被告人に言いわたされる懲役刑には 必ず執行猶予が付く。 そのため、被告人が自らの犯行を甘く見ないよう、厳しく叱責して、今後の更生を うながしていく、検察官としての“親心”もあるのかもしれない。 そして、江波戸直行判事による補充質問。 この方は、いつも「自分の言葉」で、被告人に話を投げかけようと努力しておられるので、 質問手続きというより、ほとんど助言か説教のような時間となる。 裁判官 「私も、テレビでドキュメンタリー番組とか観ていると、ホームレスになった 人々の特集なんかやっててね、私も詳しい事情はわからないんだけれども、 自分をいったんホームレスだと認めちゃうと、そこから抜け出せなくなって しまう、というようなことを言ってましたが」 被告人 「はい」 裁判官 「あなたも、そういうふうにホームレス生活から抜け出せなくなったうちの、 ひとりなんですか?」 被告人 「いえ、抜け出せなくなってしまうのは、年齢的な事情もあると思います」 裁判官 「そうですか、あなたは47歳で、まだ若いですが、もっと年上の人が、抜け出せ なくなるということですか」 被告人 「そうだと思います。60歳とか、そういう人たちです」 裁判官 「あなたの周りにも、そういうお年寄りのホームレスがいたりしたんですか?」 被告人 「はい」 裁判官 「しかし、あなたもね、今まで10年以上もホームレスを続けてきたんだから、 何か居心地がよかったりしたんではないですか?」 被告人 「そんなことはありません」 裁判官 「10年前は、今ほど職を探すのは難しくなかったでしょう」 被告人 「……はい」 裁判官 「今までできなかったことが、これから、ちゃんとできるんですか?」 被告人 「はい、こうして裁判を受けて、目が覚めました。これからは心を入れ替えて 頑張ります」 結審して5分後、被告人には懲役1年6カ月(3年間の執行猶予)が言いわたされた。 江波戸裁判官は最後に「さきほど言ったことを守って、生き方を立て直してくださいね」 と説諭した。 ==【ここまで読んでくださっている、皆さんに予告】================================== 以前より頻繁に東京地裁へ通うようになり、また、関東や大阪を中心に、各地の裁判所 へも足を伸ばしている関係で、来月より、再び、裁判傍聴録の有料配信を開始させて いただく運びとなりました。 おととしの5月まで配信していた有料マガジンよりも、さらに数段上の質と量でお届け できるものと考えています。 人間という存在の哀しさ、くだらなさ、かわいらしさ、そして、家族の温かさ、 また、世の中に隠された残酷な矛盾を、傍聴録を通じてあぶり出せれば幸いだと と考えています。 毎週水曜日の配信ですが、第1回の配信は、配信システム「まぐまぐプレミアム」の メンテナンスの都合上、7月1日(水)ではなく、7月4日(土)となります。 どうぞご了承ください。 また、臨時増刊号も、毎月3本前後お送りしようと考えています。どうぞよろしくお願い いたします。 『ナマの犯罪法廷! 司法ライターが伝える、本格派の裁判傍聴録』 http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/81/P0008174.html (※今月中は無料で試し読みできます) 「まぐまぐプレミアム」会員登録 http://premium.mag2.com/begin.html < 配信予定の傍聴録 > 第1回予定(7月4日) 「実録“それでもボクはやってない”…地下鉄でのチカン容疑を認めない男 1年前の記憶を必死で呼び起こす女子高校生 弁護人の失礼な証人尋問」 第2回予定(7月8日) 「鼻の穴に“白い粉”を付けたまま、白昼堂々と六本木から帰ろうとした男 『酔っぱらって寝ている間に、イタズラで付けられた』と徹底して無罪主張 第3回予定(7月15日) ※2本立て 「『刑務所に入りたくて』パチンコ玉を盗んだくせに、捕まったら徹底的に抗戦した男 / 若くてカワイイ女性の携帯ストラップを盗みつづける、フェチな男」 ================================================================================== □□■ PLAN □■ ■ 『 フシギな都市宣言 4 (中部編) 』 都市宣言ってご存知でしょうか? それぞれの自治体が、重点的に掲げる政策・方針 や政治的立場などを表明するものです。 地方都市の駅前ロータリーに、「暴力団追放都市」「非核平和都市」なんて 書いてあるのを見かけたりしますよね。 ほかにも「交通安全都市」「男女共同参画都市」「環境都市」などがオーソドックスな ところですが、もっと個性的な宣言をしている街もあります。あなたの住む街はいかが ですか? ふるさとを再発見できるかも。 長野県大町市 山岳文化都市宣言 富山と長野の間にある雄大な山岳地帯、北アルプス山脈を大胆に貫く「立山黒部アル ペンルート」を擁する大町市。歴史的に守り育てられてきた山岳文化を、環境問題への 取り組みとしても捉え直し、次の世代へ伝えることを宣言しています。 毎年のように、軽装で山に登って遭難する輩が、ヘリコプターなどで救助されていま すね。大嵐の夜でも家でのんびり寝ていられ、スーパーやコンビニに行けば食うに困ら ない私たち現代人は、大自然の厳しさを体感する機会を失っていて、身の危険を恐怖と して予見する本能が弱まっているのかもしれません。 長野県飯田市 電波障害防止都市宣言 1966年の段階で、全国でもいちはやく「電波無雑音都市」を宣言したそうです。 先週お伝えした石川県羽咋市の「放送無雑音都市宣言」より、1年早かったんですね。 そして飯田市は、さらに発展させるかたちで、1979年に「電波障害防止都市」を 宣言したそうです。 たしかに電波障害は、雑音(ノイズ)の問題だけではなく、映像の乱れ(アナログ放送なら ゴースト、デジタル放送ならブロックノイズなど)も含まれますからね。 滋賀県彦根市 低炭素社会構築都市宣言 テイタンソ社会? と言われても、ピンと来ない方も多いでしょうか(私だけかも しれませんが)。 ここでいう「炭素」とは、二酸化炭素やメタンなど、温室効果ガス のこと。要するに、地球温暖化への対策に取り組もうという宣言です。 「この人類共通の課題を解決するため、わたしたち彦根市民は、低炭素社会の実現が 自らの責任であることを自覚し」(本文より)、レジ袋や包装紙はなるべくもらわず、 クーラーの温度は少し上げるなど、できることからコツコツと始めましょう。 愛知県津島市 北方領土返還運動都市 まぁ、先の戦争の過程で占領していった千島諸島を、戦争に負けてからロシア(ソ連)に 返したわけですが、そのドサクサにまぎれて、もともと日本の領土だった北方四島まで ロシアに持って行かれたわけですから、日本政府としては黙っちゃいられません。 ただ、なぜ愛知の津島市が運動する筋合いがあるのか。 私はさらなる調査を継続したい と思います。 滋賀県東近江市 自転車都市宣言 合併前の旧八日市市が、1973年の段階で行った都市宣言だそうです。自転車専用道を 整備し、さらに2年後には「黄色い自転車」と呼ばれる無償貸し出しシステムを導入。ただ、 乗り捨てや私物化、紛失などが横行したため、なし崩し的に廃止へ。自転車のみが通れる 道路の整備事業も終了していった寂しい経緯もあります。 しかし、合併をきっかけに東近江市は、自転車都市宣言をリニューアル。自転車を示す “銀輪”と、ビジネスの短縮形である“ビズ”を合わせた「ぎんりんBIZ」という造語で 新機軸を打ち出し、20キロまでの中距離通勤には、高性能の自転車の利用を広めていく 呼びかけを実施しています。エコブームに乗って、自転車乗りは増えるでしょうか。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【不定期連載】 『ヌレギヌ屋』 第10話 「サカキバラという男」 ───────────────────────────────────── 左右に往復して聞こえてくる、ざらつき、乾いた音が、クルマの頻繁に行き交う大通り まで、あと少しの距離だと知らせてきた。 キョウコ、マサル、サメジマ巡査の3人は、雑木林の出口の手前までたどり着いた。 その脇に何者かが立っていて、こっちを向いているように見えた。その正体は、うっそうと 茂る林の向こう側から射してくる逆光の陰になっていて、しばらく判然としなかった。 だが、それがサカキバラだと気づくのに、それほど時間はかからなかった。 マサルは、急に顔をこわばらせ、カナブンをつまんだ手を、尻に押さえつけるように して萎縮し、キョウコの背後に隠れた。 「マサル、お父さんよ」 サカキバラは無言で、マサルのそばに歩み寄った。しかし、マサルはサカキバラの目を 見ようともせず、カナブンの折れた脚をいじりながら、草むらのほうへ向かおうとする。 まるで同極を近づけた2つの磁石のように、ふたりの距離は変化こそすれ、決して縮まろう とはしなかった。 「お父さんに挨拶ぐらいしなさい。マサル」 キョウコとサカキバラは、かつて不倫関係にあった。最初は、仕事ができてスマートな 印象のサカキバラに対し、キョウコが一方的に好意を持っていた。サカキバラとしては、 完全に軽い火遊びのつもりだった。 サカキバラと妻の間には、子どもがおらず、長い間にわたって不妊治療も行っていた。 それだけに、キョウコが男児を身ごもったことを、サカキバラは二重のショックとして 感じた。身から出たサビとはいえ、仕事もロクに手に付かないほど悩み、中絶手術費用を 含めた手切れ金として50万円を包み、別れを告げた。 キョウコは、自分ひとりでこの子を育てると覚悟し、手切れ金は受け取らず、サカキバラ からの別れの申し出に応じた。 < つづく > ==[PR]== 裁判員が、【守秘義務】をまもらないと、どうなる? ブランコに乗っている子どもの背中を押し続けたら、【監禁罪】? ナンパ男がくれた名刺の「社長」は、ウソだった。これって【私文書偽造】? お笑い芸人の一発ギャグに【著作権】はありますか? >> 2009年2月10日…TBSラジオ「Battle Talk Radio アクセス」にて紹介。 〜 イラストやアイコンで楽しみながら理解できる、法律のビジュアル事典 〜 ◆ 罪と罰の事典 ― “裁判員時代”の法律ガイド ◆ どんな犯罪で、法廷に裁判員が召集されるのか、一目でわかります。 小学館より、好評発売中です。 http://www.web-nihongo.com/dictionary/dic_tsumi_to_batsu/d-index.html ▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼ おすすめメルマガ 愛されて300号、15万人超の読者数を誇る、お化けマガジン。東大医学部卒の 精神科医「ゆうきゆう」さんが、恋愛などの人間関係に悩む皆さんへ、毎週お届け する処方箋です。 とはいっても、小難しい話は一切ありません。身近な話題から、皆さんの日常 生活にとってプラスに作用する心理学知識を軽妙に披露。人柄、にじみ出とります。 個人的にも、純粋に「読み物」として勝負しているメールマガジンの先輩と して、学びたい部分もたくさんあります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「浦島太郎は、どうしておじいさんにされちゃったの?」 「ウソをついたとき、人間の目はどちらを向く?」 答えを見たら、後悔するはず。 → http://www.mag2.com/m/0000034430.htm 世界中で読まれているメールマガジン、「セクシー心理学。」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼========================================================================= メールマガジン「ウィークリーながみね」 [Magazine ID:0000148642] 2009年6月28日付 通巻第101号 発行人:長嶺まさき (週末に、あなたのメールボックスへ潜入します。ご注意下さい) |==========================================================================| ☆司法脱線ブログ『法治国家つまみぐい 〜 六法全書でニッポンを覗こう 〜』 http://miso.txt-nifty.com/ ☆発行人は、こんなヤツ http://miso.txt-nifty.com/about.html ご意見やご感想、相互紹介、愛のメッセージも、こちらからお願いします。↑ ※頂戴したご意見やご感想は、このマガジン上で匿名・仮名等でご紹介し、私が 返事のメッセージを付ける場合がございます。あらかじめご了承ください。 =========================================================================▲



