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500以上の四字熟語を文中に挿入した、四字熟語てんこもり小説。お見合い経験約五十回の筆者が綿密な(?)取材と、実体験を元にして書いた奇想天外、前代未聞のドタバタお見合い恋愛物語。

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2008/05/22

【隔靴掻痒】【渾然一体】<四字熟語物語ー平成のたちくらみー>

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  《第九章》  アサミクレヨの過去(その14)

「いや、俺が勝手にやってきたんだ。なんだか、じれったくって、
※362【隔靴掻痒】の気分になっきてな。あいつには関係ない。俺
も李四からきいて、始めて分かったことなんだが、クレヨにはちょ
っと辛い過去があったんだ」

「過去だって?」

「そう。訳ありのな」

 そう言って、ユタカは胸ポケットからタバコを取り出すと、一本
つまみ、火を点ける。彼は、どこから話してみたものか、少し考え
ている素振りだった。ヒロキは何も言わず、ユタカの言葉を待って
いる。ユタカの口から立ち上がる白い煙と、薄暮のぼんやりとした
空気が※363【渾然一体】となって、ヒロキの目の前に、過ぎ去っ
た時間のもやもやとした帳を作り出しているようだった。

 やがて、ユタカはタバコの火を消すと、ゆっくり話し始めるのだ
った。


(つづく)


【四字熟語解説】

362隔靴掻痒(かっかそうよう)

 「靴を隔てて痒きを掻く」と訓読する。
 靴の上から痒いところを掻いても痒みは止まらず、もどかしいよう
に、思うようにならず歯がゆいこと。
 転じて、物事の核心や急所に触れる事ができず、すっきりと解決で
きないもどかしさを表現する言葉。
 この四字熟語の作者は多分水虫であろうと推測できるわけだが、そ
れならば靴を脱いで掻けば解決できるわけで、そこには靴を脱ぐわけ
にはいかない何らかの事情が存在するという事である。
 だだ、痒いという感覚は不思議なもので、耐えているといつの間に
か忘れてしまってたりするし、逆に掻いているといつまでも痒みの止
まらない時もある。
 物事を本質的に解決するには水虫を治すということを考えるべきな
のだが……日本の政治家、役人ってこういうのが苦手だよなあ。自分
でいうのもなんだが、なんか分かったような分からないような、隔靴
掻痒の解説になってしまった。


363渾然一体(こんぜんいったい)

 いろんなものが溶けて混ざり合い、一体となって区別がつかなくな
るさま。
 異質なものが融合し、変化してより良い状態になる事を表現する言
葉。
 いろんな世界で言える事だが、それぞれの個性が自分を主張しバラ
バラに動いているきは全くまとまりの無い融合体であったものが、な
んらかのきっかけで全体で一つになろうとする統一的な意思を持った
時、組織は大きく変化し、推進力を得ることになる。
 不思議なことだが、同系列の人間だけ集めても(いくらポテンシャ
ルが高くても)このような状態にはならず(役所がそのような見本か
な)、調味料やスパイスになるような人間がいないと物事がどうもう
まく進まない傾向があるようである。料理なんかと同じだね。

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メルマガ発行者:玉木 義大(たまき みちひろ) 
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