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500以上の四字熟語を文中に挿入した、四字熟語てんこもり小説。お見合い経験約五十回の筆者が綿密な(?)取材と、実体験を元にして書いた奇想天外、前代未聞のドタバタお見合い恋愛物語。

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2008/03/19

【自由奔放】【才子佳人】【我田引水】<四字熟語物語ー平成のたちくらみー>

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  《第九章》  アサミクレヨの過去(その5)


 「そ、そうですか……」

 ヒロキは言葉を失った。それを言われては返す言葉も見当らない。

「いかがですか?その方は。とてもきれいでしょう。バツ二で、五
十三才ですが、とてもそうは見えませんよ。女性の方は※340【自由
奔放】で、お相手は若ければ、若いほど良いとおっしゃっています
し、人生の経験も豊かで……まさに※341【才子佳人】の組み合わせ
ではありませんか」

「や、やめときます」

 ヒロキは考える素振りも見せなかった。いくらなんでも、あんまり
だ。ものにはバランスというものがあるだろう。五十三といえば、母
親の方に近い年齢じゃないか。※341【才子佳人】だって!いくらカ
ップルを作りたいからって、なんという※342【我田引水】だ。


(つづく)


【四字熟語解説】

340自由奔放(じゆうほんぽう)

 伝統や世の中の決まりごとなどにとらわれず、自分の思うままに振る
舞うこと。
 他人の事情や迷惑になることも気にしないので、批判的な意味にも用
いられる。
 社会的規範の中に縛られた人間がこういう人間を見ると、嫌悪感と同
時に、ある種羨望や、あこがれのような感情も抱くことがある。
 自分の思いのまま振る舞うことができないというのは、基本的に他人
の視線を気にしているということで(犯罪的行為は別として)、日常こ
のような感情を押し殺した生活をしていると、最後には一体自分が何を
やりたいのか、あるいは存在している理由が見失われてしまうようであ
る。
 一見、人のいうことをよく聞く優等生が、突如としておかしくなって
しまう事件を最近よく見かけるが、今まである規範というものが果たし
て正しいものなのかどうか、検証してみる必要があるかもしれない。


341才子佳人(さいしかじん)

 才知溢れる男子と、美人の誉れ高い女性。理想的な男女の組み合わせ、
ということ。
 しかし、だれがそれを理想的だと決めだんろうか。
 才知溢れている男がどんな女性と結婚しようが余計なお世話だし、美
人が100パーセント永遠に才知溢れる人とだけ結婚し続けていたら、世の
中の人間は才子佳人系優性遺伝子と、おバカで不細工な劣性遺伝子に二
極分化してしまい(多分その中でも優秀な奴とそうでない奴とが出てく
ると思うが)、やがては違う人類になってしまうに違いない。
 つまりどんなに不細工でおバカな男でも、美人と結婚できるャンスは
あるのである(あ、いや、自分の事ではなく一般論として)。
 そういう意味で、この世は意外と公平なのかもしれない。


342我田引水(がでんいんすい)

 我が田に水を引く、と訓読し、強引に自分の田んぼに水を引くような
行為、つまり、他人の事情、思惑などお構いなく、自分の利益だけを考
えて事を運んだり、取り計らったりする事。
 今無駄遣いが問題になっている道路特定財源、購入した側にしてみれ
ば、マッサージチェアはどうしても必要不可欠の備品だったと押し通す
つもりなんろうなあ(もしかしたら長年の浪費癖から、本当にそう思っ
ているかもしれんが)。
 こんな利権があったら、簡単には渡しくないかもね。
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メルマガ発行者:玉木 義大(たまき みちひろ) 
だいたい毎週水曜日発行
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